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自己探求を歌う乃木坂46、『相対性理論に異議を唱える』について考える(アイドル)【音楽】

乃木坂46、5期生曲『相対性理論に異議を唱える』が公開されて、一月となる。ピアノが美しい神秘的な音像に、センターは岡本姫奈となるもの。普段は、笑顔を数多く見せているが、『相対性理論に異議を唱える』哀愁漂うような瞳によってパフォーマンスを行っていた。

歌詞

私は、ずっと答えを求めている。
私がなぜ、ここにいるのか?

乃木坂46『相対性理論に異議を唱える』

この岡本姫奈の台詞は、『相対性理論に異議を唱える』の歌詞に対する暗示的情報となり、後に続く歌詞に対し、疑問を持っていると説明されているものとなっているのだろう。

乃木坂46の中での岡本姫奈の台詞は、『相対性理論に異議を唱える』という歌詞による物語内容における人物の言葉のように受け取ることができるが、また別に、語り手(台詞担当)となる岡本姫奈が乃木坂46における自分の立ち位置について唱えているようにも聞き取れるような言葉と、聴き取ることができるように、歌が作りあげられているように感じないだろうか?

マイナー感のあるメロディーにより、哀愁漂う神秘的な曲となっている。その中で、サビは同じ文節が繰り返されている。

光速いもの 存在しないなんて
どういう意味なのか
理屈だけいわれても想像がつかない
とにかく今すぐに 君に会いに行きたいだけ
井の頭線(いのかしらせん)に飛び乗っても
相対性理論を信じない

乃木坂46『相対性理論の異議を唱える』サビ

サビにある歌詞は、不思議な意味あいをもつものだった。アインシュタインによる相対性理論は、その理論を聞いた時には、何故そのような理論となるのか、素直に理解できない理論でもある。相対性理論の唱える物理学における光と時間の関係性を象徴的なイメージにおける光と時間の関係性に転移して、納得できていない現状の象徴的な存在として『相対性理論』を引き出し、語り手の気持ちを表現しているところに面白みがある。

不思議な言葉が「井の頭線」という路線名である。京王井の頭線は、渋谷駅と吉祥寺駅を結ぶ路線で、交通や生活の利便性が高いことが特徴です。また、個性豊かな駅やおしゃれなエリアが点在している。この楽曲の中で、どのような意味あいをもたせようとするために、東横線、田園都市線、銀座線などではなく、「井の頭線」がこの歌詞にあらわられてくるのだろうか。

ミュージックビデオ

『相対性理論に異議を唱える』のミュージックビデオのロケ地は、ぐんま天文台となります。ぐんま天文台を利用した、ミュージックビデオと言えば、齊藤京子がセンターとなった日向坂46『月と星が踊るMidnight』と同じですね。

ロケ地がぐんま天文台ということから、齊藤京子センター曲日向坂46「月と星が踊るMidnight」と同じロケ地となるんですね。ただ乃木坂46はぐんラポをロケ地とし、日向坂46は天文台前のオブジェを利用している。

上空からの撮影は乃木坂46はメンバーのダンスを朝、昼、夜とパッパと移り変わる様子を安定して撮影できるようにクレーンを使いカメラを固定し、上空から撮影していましたが、日向坂46ではドローンによる撮影で迫力切迫感のあるミュージックビデオとなっていました。

ダンス

ダンスを見比べると面白い。一部には上空から見て円形を描くところは「月と星が踊るMidnight」と似ているフォーメーションのところがあるんですね。このようなフォーメーションを描くミュージックビデオは乃木坂46齋藤飛鳥センターの「Sing Out!」もおなじような動きをしており、櫻坂46にも同様なものを探すことができます。円形を描くフォーメーションは美しいですね。

ダンスは、クラッシックバレエを基調とした乃木坂46らしいものだった。日向坂46の「月と星が踊るMidnight」にも似ているものがあり。22/7の曲にもあるようなダンスだと感じた。

おわりに

岡本姫奈はブログで、『相対性理論に異議を唱える』の曲に対し、自分の気持ちを表している。私個人としては、歌詞、ダンス、ミュージックビデオともに素晴らしい作品になっていると思う。センターとなった岡本姫奈は神秘的な曲調、センターとなる岡本姫奈が中心となって引率する美しいダンス、ミュージックビデオの構成が見事にマッチした曲となったと言えるかもしれない。



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