本屋のラインナップから見る知識格差の広がり
※内容は精査されていません。著者の日記くらいに思ってください。
私はプライベートな出先で入ったことの無い本屋があれば必ずと言っていいほど1度入って見回してみる。入ったことのある本屋でもラインナップが優れていたり、置いてある本が多ければ1ヶ月以上経過している場合は同じようにする。そんなことを高校生から数えてかれこれ10年近くずっと続けている。
そういうことをしていると、あることに気がついてくる。店によって程度の違いはあるものの本の流行りと言うのが存在するのだ。ここで間違えて欲しくないのは流行りの本ではないということである。ビジネス書に限った話であるが、例えば5年近く前は心理効果や人をどう操るかと言った所謂「人生の裏道」の助けになる本が多かったように思う。4年程前は物事の本質を捉えたような「人生の基礎」となるような本で、2年ほど前からモチベーション維持や集中力と言った自己投資的な本が増え、去年は金に関する投資本が多い。
では何故今になってこの記事を出したのか。今年の流行りを感じてタイトルの通りの懸念が脳を過ったのである。私が今年感じている本の流行りは「コンサルタント向け」の本である。
しかし考えてみれば簡単なのである。本を作る会社は殆どがお金のために本を作っているのである。つまり本を読んで勉強する層に向けて本を出し続けるのである。私はコンサルタントだが仕事に必要だと
会社に申請して承認されればどのような本でも買ってもらえる。しかも私個人に対してだ。会社の経費で本がいくらでも買えるのである。このような個人の知識に対して投資を惜しまないコンサルタント会社は数多く存在している。例えば某大手コンサルタント会社ではUdemyが全員無料で使えるのである。
そうでなくても本を買うコンサルタントは非常に多い。
会社は当然買ってくれる本を出すのである。そうすると勉強する人の多い業界、少ない業界が存在する以上は本の供給量もそれに比例する。こうなると困るのは本を買わない当人たちなのである。
本を買わない彼らが何故困るのか。それは競走の激化が起こりにくく新規参入がしにくいのである。これだけ聞けば当人らにとっては有難い話のように思えるかもしれない。しかし代償はでかく、例えば会社の経営が傾いて逆転の一撃と言った時に役立つものがないのである。つまり衰退を脱する手立てが薄い。また、競争が激化しないということは優秀な新勢力が出た場合は一瞬で駆逐される危険性がある。
上記のように特定の業界から出版業界への課金というのは競走の激化こそ招くが必要経費である。特に我々コンサルタントをやっている人間は独立精神がとても強く、自分の金儲けの為に隙があれば今の業界を刷新して自分達がトップに立とうとするものである。競争が激化せず熟成されていない業界は常にこういった人間に目をつけられており、就職ではなく経営に関して言えばブルーオーシャンの次に参入難易度が低いため非常に危険なのである。
また、本は時に優秀な教科書となり学生達の手本となることもある。就職者の新規参入の難易度が上がるというのは良いことでは無い。そういう意味でも知識の価値を重視して業界で投資するというのは決して悪いことではないと考えている。
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