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歯ぐき下がりは放っておくと怖い!?

こんにちは!歯科医師Hachiです!

みなさん、「歯ぐき下がり」はご存知ですか?

文字通り、歯ぐきが下がって歯の根っこが露出している状態です。

上の写真の状態です。

原因は様々あります。

  • 歯周病

  • 歯ブラシが強い

  • 歯並びが悪い

  • 矯正治療の影響

  • 加齢
           などです。

もともと日本人の歯ぐきは「薄い」ので、欧米人に比べて「歯ぐき下がり」が起こりやすいです。

では、歯ぐき下がりが起こるとどんな悪いことがあるのでしょうか?

①歯がしみやすくなる
歯ぐきの上は「エナメル質」に覆われているので、刺激に対して強く、しみにくいです。ですが、歯ぐき下がりによって根っこが露出すると、根の部分はエナメル質で覆われていないので、知覚過敏が起こりやすくなります。

②見た目が悪い
歯ぐきが下がると、明らかに他の歯より長く見えるので見た目も悪くなります。

③根っこがむし歯になりやすい
先程お伝えしたように、根っこはエナメル質に覆われていないので、むし歯になりやすくなります。根っこにむし歯ができると、治療しても再発しやすかったりして、何度も治療を重ねると、ゆくゆくは抜歯になります。

以上のようなことが起こります。

それでは、歯ぐき下がりはどうやって治すのでしょうか?

それは「歯ぐきの移植」です。

上あごの裏側には分厚い歯ぐきがあります。

そこから小さく切り取って、歯ぐきが下がっているところに移植します。

切り取った上あごの歯ぐきは1〜2週間もすれば元の状態に戻ります。

移植した歯ぐきはだいたい4ヶ月くらいで生着すると言われます。

無事に移植が成功した歯ぐきは見た目も自然に回復します。

この治療のデメリットは、以下のようなことがあります。

  • 手術の際、傷口が2箇所できるため、最低でも1週間くらいは食事がしにくくなる。

  • 適応症例が限られるので、移植した歯ぐきがうまく生着しないこともある。

  • 年数が経ってくると、また徐々に歯ぐきが下がってくることがある。

  • 歯ぐきの移植ができる歯科医師は少ない。

最後に、歯ぐき下がりを放置するとどうなるか?

放置しておくと、約8割の確率で悪化していきます。

悪化してしまうと、なかなか歯ぐきの移植でも治すことが難しくなり、最終的に歯を抜かないと行けなくなる場合もあります。

「自分も歯ぐきが下がってきてるかも?」と思われたら、「歯ぐき下がり」や「歯肉退縮」といったワードで歯医者を検索してみてください。

そこで歯ぐきの移植をしている歯医者さんを探して、一度ご相談されることをオススメします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

明日もよろしくお願い致します。

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