保険治療と自費治療
こんにちは!歯科医師Hachiです!
今日は、「保険治療と自費治療」についてお話しします。
歯医者の治療って、他の医科とかに比べるとより自費治療が多く混在しているイメージが個人的にあります。
たとえば、
「被せものは保険の銀歯と自費のセラミックどちらがいいですか?」
なんて、説明を受けたことがありませんか?
でも風邪引いた時に内科で
「保険の風邪薬と自費の風邪薬どちらがいいですか?」
なんて聞かれたことはないですよね。
それだけ歯科において自費治療はより多くの場面で出くわすことが多いです。
じゃあどちらがいいの?っていう話ですが、
それぞれメリットデメリットがあります。
簡単に言えば、
保険は安いけど、長持ちしにくい
自費は長持ちしやすいけど、高い
ということになります。
そんなことは当たり前だろ!要は保険で治せるならそっちの方が安くて良いに決まってる!
という声が聞こえてきそうなので、もう少し踏み込んだ話をさせていただきます。
保険治療というのは、国が定めたルールに則って、患者さんは治療費の1〜3割を負担して治療が受けられるというものです。
20年のベテランの先生がやろうが、1年目の新人の先生がやろうが、同じ治療費です。
なので、医院によっては保険治療は若手の勤務医の先生に任しているところも多いと思います。
若手の先生も勉強熱心で丁寧な先生もいっぱいいますから、それがデメリットとは言いません。
また、保険治療の最大のメリットは、治療費が安いことだと思います。
それは逆に言えば、その治療費の範囲内でしか治療ができないので、
使える材料が限られる
かけられる時間が限られる
基本的には削る治療しかできない
というような側面もあります。
なので、保険治療で医院の経営も考えながら治療となると、
「なるべく短時間で、数多くの患者さんをみまくる」
ということをしないと、歯科医院の経営が成り立たなくなります。
そうなると、患者さんの話をじっくり聞いたり、歯を守るためにしっかり時間をかけた丁寧な治療が難しくなります。
ここで、一つ例を出したいと思います。
アメリカの歯医者で親知らずを抜いてもらうとします。
その治療費は、10万円以上かかります。
それが日本では数千円でやってもらえるわけです。
外国人からしたらamazingです。
本来数十万の価値がある治療を数千円で受けられるわけですから、日本は本当にいい国だと思います。
ただその反面、歯科医院側からすると少しでも利益を出すために、なるべく短時間で次々患者さんを回さないといけなくなるのです。
そして患者さんの意識も、もし痛くなっても保険で治療が受けられるから痛くなってから歯医者に行けばいいやと思われる方が多いです。
これがもし、虫歯になったら数万円かかるとなったらどうでしょう?
もう少し必死に歯磨きしたり、メンテナンスに通う人が多くなるかもしれません。
とはいえ、そうなると治療を受けたくても受けられない人が出てくるので、やはり保険治療は必要だと個人的には思います。
今回は、歯科医院側の視点からも保険治療に関してお話しさせていただきました。
かかりつけの歯医者さんとじっくり相談して、納得のいく治療を選択されることを願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日もよろしくお願いします!