語20250128

自分の内面に反響する小さな高音がある。耳鳴りではない。それは徐々に大きくなったり、また小さくなったりする。私はそれが不快なのだ。耳元を飛び回る羽虫に集中力を削ぎ落されるのと同じだ。それは凹凸のある自己の内側に乱反射して、不協和音を出している。腹の虫とはこのことなのかもしれない。しかし、それはやはり腹よりも上の胸の方、つまりは「心」とされるところにある気がするのだ。この胸の内にある音を取り除く方法を考えてみた。完全に除去することはできないと分かっている。解はそれを雑音として捉えることだ。それは分かっている。だが、そこでより大きな音を鳴らしてみると、急激な疲労感に襲われるのだ。やはり不協和音がこびり付いている。「誰か助けて」と叫んでも、それは内面には響かない。もうこのことについて考えるのは止めよう。今日も筆を置こう。

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