語20250127

消しカスはすぐには捨てずにとっておくのが良い。黒い文字の厚みある過去がそこにあるから。次第に文字を消すことに躊躇しなくなる。訂正は悪いことじゃない。直して正しくなったのならそれでいい。消しゴムで消すというのが重要だ。キーボードで打たれた文字は跡形もなく削除されるが、消しゴムは違う。私が毎日文字をシャープペンシルで書くようにしているのはそのためだ。文字がそこにあったという履歴が残ることは、文字を消去したときの虚しさを和らげてくれる。この文字も、今日パソコンの画面で活字に変換されていくのだ。情報発信に活字は必須だ。でも、ここに私の書いた文字が残されるというアナログな安心感が大事だ。発信できない生の温もりに浸る。今日も原稿用紙の束が厚くなる。これが、毎日書く私の理由でありモチベーションだ。明日は何を次の紙に託すだろうか。

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