悲しかった大晦日
父が生きていた頃 母がまだ施設に入らず元気な頃
私が結婚して家を出た後は 年末年始は実家で集まっていた
妹・弟・私・娘と両親
両親は寿司盛りを頼んで煮物やお惣菜を準備していてくれた
実家に行くのはだいたい夕方 みんなであつまり少し話しをした後 夕ご飯の時間になる
すると決まって母は私に「ひかるは食べて帰らんやろ?」と聞いた
毎年だ
それは「あんたは食べなさんなよ」と聞こえた 「みんなで食べようや」ではない
「食べて帰らんやろ」だ うなずく私に父は 「食べて帰ればいいのに」といつも言ってくれた
みんなと一緒に食べたかった でも「食べて帰る」とはとうとうずっと言えなかった
だから 夕飯が始まると 私と娘は家に帰っていた
今でも心に残るこの出来事は 年末年始になると思い出す事だ
昨年の年末年始は 母の葬儀だったのと、父は他界していないから思い出す暇がなかった
でも こうして毎年年末がやってくること 私は生きている証だ
色々な事を経験して強くなった 人の気持ちが分かるようになった
まだ心の傷はほんの少し残っているが もう過去の事だ
悲しかった思い出の残る私のこころは 今は許しているこころへと変わっている😂
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