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家族が壊れるまでの経緯その3
夫が社長職に着き 3年が経過した
その頃から 少しずつ仕事が減っていった 日本に3社しかない会社の下請けだったものの
なぜ 仕事が減ったのか私には分からなかった
当然収入は減り 社員は少なかったが給料を支払わなければならない
会社の経営と言う物を何も知らず 勉強もせず 貯金もできていないため 給料の支払いが滞るようになった
社長になり 初めて経営の壁にぶつかったのである さてどうするのか
自分の目の前に 大きな壁ができた時 それを乗り越えるちからがあるかどうかで 将来の道が分かれると思っている
夫は その壁から逃げ出した 壁に当たり、登ろうとする努力もしなかった もちろん乗り越えるちからなんて全くなかった
それは9歳年下の私でも分かった 「この人は見た目強い振りして 心は弱すぎる」
仕事には行かなくなり 朝から家でお酒を飲み 夜は誘いがあれば飲み歩くことが続いた
夜中かなり酔って帰ってきたのであろう 朝起きてみれば 玄関で失禁した状態で寝ている事が何度も続いた それでも私は夫の事が好きだったからがまんした
失禁の世話には仕事上慣れていたから 別に苦ではなかった あぁ看護師で良かった
夫の世話がこうやってできるではないか 今 思い返せばおかしい 夫の看護師ではなかったのに
「恋は盲目」とは良く言ったものである
そして どうしたら夫がまた元気に働けるのか そのことばかり考えた
娘への影響はどうだったのだろうか… 今となっては分からない
そして 「また夫が元気に働いてくれるかも」と言ういい案を思いつき、実行に移すことにしたのである。。