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第11回幻想パワプロ 感想と分析

李左車

『敗軍の将は以って勇を言うべからず。亡国の大夫は以って存するを図るべからず。今、臣は敗亡の虜なり。何ぞ以って大事を権るに足らんや、と。』

敗軍の将は兵を語らず、の原典である史記の一節である。
上記は趙の将軍、李左車の発言であるが、このあと彼は韓信に従い、策を授け燕を戦わずして降伏させる。
敗軍の将が兵を語ることは役に立つのである。
今回さまびと軍は表彰台から転落したが、何かの役に立つ可能性を信じ、愚者の言を述べたいと思う。

結果

順位表
順位表2

今回のさまびと軍は、G1で4位、リーグ優勝2回、CS突破0回、日本一0回という結果に終わった。プレーオフ回避はできたが、表彰台に登ることはできなかった。

分析

偏差値

得点
防御率
失点
得失点差

まず今回のリーグ全体の指名の特徴から見ていきたい。
1番上の偏差値表で、G1ではどのチームも投打どちらかに戦力を寄せた指名をしたことが分かる。これは、はじめから投手に寄せる計画を立てたチーム(軍曹軍、あきにゃん軍)、野手に寄せる計画だったチーム(達一軍)、結果的に野手に寄ったチーム(さまびと軍)などさまざまではあるが、ウェーバー2巡目先頭の軍曹軍が種市、山下舜平太と連続指名して他チームを投手指名から降ろそうとしたことと無関係ではないだろう。
このような巧みな戦略家がいなかったG2では、投打のバランスの取れた指名をしているチームが多い。ただその中でぶっちぎっていったのは投手に寄せまくったミニゴジ軍であった。総合力が高ければどちらかに寄っていても勝てるいい例である。

得失点差について

勝利数と最も相関がある指標は得失点差であるため、勝利数について語るときはまず得失点差を見るべきである。
得失点差の表を見ていただきたい。軍曹軍とさまびと軍では得失点差31とほぼ違いがないが、順位は2位と4位で差がついた。またG2でもぶっちぎり1位だったミニゴジ軍より2位のゆずこ軍の方が得失点差が良い。何故であろうか。
極端な状況を考えよう。たとえば得点50点失点40点の得失点差10点と、得点5万点失点4万9990点の得失点差10点は同じ価値であろうか。明らかに50点40点の方が価値が高いと分かる。このように得点失点ともに少ない状況の方が、同じ得失点差でも価値が高い。ミニゴジ軍、軍曹軍は得点失点とも少なかったため、逆転現象が起きたと考えられる。

極端な思考の例

反省すべき指名

拡大して見てね

ロッテ岩下のリスト漏れ

指名を終えての記事にも書いた通り、ロッテ岩下大輝がリストから漏れていた。岩下の代わりに指名された瀧中が今回結構打たれていたように見えたので、そこそこの差になったと思われる。
瀧中→岩下
銀杏→田中将大
美馬→串社
であればまた違った展開もあったであろう。串社はチャンスBなので中軸に置けるし、何より銀杏の外野守備問題が解決する。外野守備に関してはまた別項で書きたいと思う。

14巡目 ウンベルト・メヒア

今回メヒアを検証していて初めて気付いた事象だが、特定の起用法でだけ極端に抑える選手が存在する。メヒアは「調子次第」の時と、他の起用法で防御率が0.4〜1.0程度違う。同様に美馬も「調子次第」の時のみ抑える投手であり、涙を飲んでメヒアは「スタミナ温存」とした。もともと全ての投手を調子次第で検証していたが、次回からは少し考える必要があるかもしれない。
閑話休題。
メヒアは本戦でも防御率ランキング最下位付近をウロウロしていたため反省すべき指名であるが、14巡目まで先発5番手を埋められなかったことこそが問題の本質であろう。いくとしたら12巡目の矢崎のところ。広島枠と押さえを考えて矢崎としたが、先発で突っ張って竹安に行くべきだったか。そのあと広島枠をどうしたかはちょっと想像がつかない。矢崎が残れば矢崎だが、おそらく消えるであろう。その次の候補は 幻想アイドルユニット“BSV”のあの人である。本戦では毎年防御率6点台、2桁敗戦を披露し続けていた。映像があれば輝かしいライブバトルを見せてくれたのであろうが、なんで今回プレーオフで高速試合やらなかったんやろなあ。

15巡目 永瀬大河

永瀬大河

永瀬大河はキャッチャーCであることに気付いていない参加者がいるなど、かなり見逃されていた印象だ。
手元のリストではキャッチャーの中で16人中9番目の評価。

木枯華吹

木枯はパワフェスキャラではなく、ダウンロードする方法が分からなかったため未検証だった。
のちにサクセスを1回クリアするだけで出現すると聞き、早く聞いておくべきだと思ったが、あとの祭り。
パワポイント10000Pによるダウンロードらしい。
未検証選手を指名するのは怖かったため永瀬を指名したが、OPS最下位常連となってしまった。
木枯だったらもうちょっと違ったか?
これもキャッチャーを15巡目まで放置したことの方が問題であるように感じる。
やはり3巡目は郡司だった。ウォーカーを流したG2が悪い(責任転嫁)。しかしそうすると巨人枠の問題が生じるため、下位で詰んでいた可能性もある。結局は巡り合わせか。

先発ローテーション

今回の先発ローテは宮城→メヒア→瀧中→美馬→スチュワートJr.とした。
宮城であれば他チームのエースに対抗できるが、瀧中では2番手(特に山下舜平太や小笠原)に対抗できないため、本来5番手のメヒアに犠牲になってもらい、他全員を後ろにずらす形である。
正直あまり機能していなかったように思う。
まずささみ軍あきにゃん軍が(11/26訂正)小笠原を2番手ではなく5番手で起用してきたこと。メヒアを犠牲者にするメリットが消えてしまった。
次にポストシーズン。2戦目が捨て試合になるため、ほぼ確実に負ける。実際今回ポストシーズンを1回も突破できなかった。
先発ローテーションは素直にいい順に並べよう。

外野守備

もともと外野守備はセンターのみ重視し、両翼は軽視していたが、今回はそこが足を引っ張った可能性がある。

今回指名した両翼は以下の選手。
両翼候補  走 肩 守 捕
ウォーカー B     F     E    E  送球F
佐野恵太  E     C     E    F
銀杏力丸  F     C     F    D  送球E

どの選手も総合的に見て守備力が低い。かなり低い。走力はあるが送球Fのウォーカーを送球の影響が最も少ないレフト、送球の問題がない佐野をライト、銀杏をDHとしたが、正直五十歩百歩である。ウォーカーをDHにできるよう、外野2枚目は考えるべきだったか。

指名戦略の問題

今回はサクセス選手だろうがいい選手から指名する戦略を取ったが、結局サクセス選手はアンダーピックできる位置まで残り(ex.串社、御宝、坂本ゲン、大鐘、納見、宇渡ら)、本場あんこや鮫島を指名したメリットが減弱したように思われる。矢倍萌雄や銀杏、永瀬や夏野向日葵らもアンダーピックできたと思っていたが、それを上回るアンダーピックが連発されていた。他のチームが球団枠を気にしてサクセス選手を指名できない中で、サクセス選手を拾っていけば差がつけられると考えたのは、結局期待外れに終わった。逆説的であるが、この戦略はある程度のペースでは他チームもサクセス選手を指名してくれないと成り立たない。自分以外の全チームがサクセス選手を指名せず進行し、最後にまとめて指名されるような事態ではこちらが不利になるのである。なのでG2リーグでサクセス選手が大量に指名され、G1では自チームのみが指名する状況が理想であったが、縛りが薄いG2リーグでサクセス選手の指名が少なかったことは想定外であった(全チーム6人指名すると思っていた)。これは完全に事前の他球団の指名読みが浅かったことが原因である。
なおサクセス選手最小(2人)のミニゴジ軍はぶっちぎりで優勝した。サクセス選手を大量指名することが優勝への近道と思っていたが、それも誤りであったようだ。
今回は事前想定がことごとく的を射ていなかったことが最大の反省点と言える。

最後に

大会を主催してくださった軍曹くん、本当にありがとうございました。
参加者の皆さん、お疲れ様でした。優勝したあきにゃん君、ミニゴジさんおめでとう!
次回、パワプロ2024でお会いしましょう。
それではまたお元気で。



送球とか守備職人とか検証してたけど、もう新しいソフト出るなら意味ないのでは?(哲学)

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