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#020 ミュージックTVにハマる
旅の話の続き。
病院で点滴を受けた次の日から、
一人ホテルのベッドの上で
おとなしく静養していました。
一日中誰とも会わずに、
テレビを見て、本を読み、寝る。
中でもよく見ていたのは、
ミュージックTV。
ベッドに寝ながら
テレビから流れる音楽を聴き
良さげな曲だなと思うと
歌手と曲名をメモしていました。
「La Oreja de Van Goch」の「La Playa」
「Diego Torres」の「Color de Esperanza」
「Carlos Vives」の「Luna Nueva」
「la ley」の「el duelo」
「Cristian Castro」の「Lloviend Estrellas」
…
■
音楽は不思議なもので、
音楽を聴くと、
その音楽を聴いていたときの
感覚や思い出を呼び起こしてくれます。
このミュージックTVを聞き込んだ後からは、
テレビやラジオから聞こえる曲の中で
聞き覚えのある曲が増えていき、
それと同時に
音楽を聴いたときの情景が
浮かんできます。
■
また、時々聞き取れるスペイン語に
日本を感じることもありました。
ラテンの音楽と言えば「愛」という
イメージだったのですが、
Diego Torresの「Sueños」という曲の歌詞に、
美空ひばりの「川の流れのように」と
通じるものを感じたことがありました。
Soy como el agua del rio y por el camino me dejo llevar
Porque aprendi que la vida por todo lo malo, algo bueno te da.
自分なりの解釈を入れて意訳すると
「私は川の水のようなもので、
流れに身を委ねて流されていく。
人生は悪いことばかりだけど、
時々いいことがあるよ。」
人生を水に例えるところは、
日本人独特の感性かと思っていました。
Diego Torresはアルゼンチン出身。
ラテンの人たちも
「愛」だけじゃないんだなと
意味もなく関心していました。
■
結局5日間の休養の末、
普通のご飯を食べても
気分が悪くなることはなくなり、
気持ちも前向きになってきました。
そして、次の街へ出発する
準備を始めました。