#139 想いをつなぐ鉛筆削り
私には簡単に捨てられないものがいくつかあります。その一つが、短くなった鉛筆やインクのなくなったボールペンの芯です。
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スマホ一台あれば事足りるこのご時世ですが、私はアナログに頼ることは多いです。メモをとったり日記を書いたりするときは、手にペンを持って走らせています。
パソコンやスマホに書き出したりするときもありますが、どうも頭の中に残りにくくもどかしさを感じてしまいます。
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アナログに紙に書き出すようにすると、必ず出てくるのが、書くものの亡骸。短くなった鉛筆や使い終わったボールペンの芯です。
これらには、ただの「書くもの」という物理的な意味だけではなく、それによって書かれたものや時間に対する想いが宿っているように感じて、使い終わったから、ハイゴミ箱、という気になれず、部屋の片隅にたまっていました。
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そんな状況を先週一つの文房具が変えてくれました。想いをつなぐ鉛筆削りTUNAGOです。
短くなった鉛筆の「おしり」に穴をあけ、もう一本の鉛筆の先を穴に合わせて削り、最後にボンドでくっつけるものです。
子どもが使っていた短い鉛筆が20本近く貯まっていたので実際やってみました。
作業時間は2〜3分程度。「おしり」に穴を開ける作業に少し力が必要で、コツを掴むまで何本か鉛筆に割れ目ができてしまいましたが、繋いでみると、その出来栄えにほぅ〜としばらく見入っってしまいました。
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この感覚が何からくるのか、ふと気になりました。
幸いなことに、鉛筆を買い替えるお金に困っているわけではなく、SDGsに貢献したいという思いでもありません。まだ、使えるものを捨てるのは忍びない、という気持ちが少しはあったかもしれません。
引っかかっていたのは、鉛筆削りのTSUNAGOのコンセプトである「想いをつなぐ」という点でした。
これまで鉛筆によって書かれたものや時間に想いを馳せて、それをこれからにつないでいきたい。鉛筆に少し加工を加えることで、その想いを大事に最後まで使い切ることができる。
少し誇張しているところもありますが、そんな感覚になりました。
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小さい頃からモノづくりが好きで、今でも仕事でモノづくりの一端を担っています。
モノそのものを、便利なモノ、丈夫なモノ、使いやすいモノになるよう作ることも大事ですが、それだけでは差がつきにくくなっている昨今。
「想い」という要素をいれることで、また新たなモノが作り出せるのだと、「想いをつなぐ鉛筆削り」を使いながら考えました。
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