
#082 青写真を描くこと
旅の話の続き。
観光ビザを取り直そうとサンチアゴからオソルノを経由して、アルゼンチン側の街バリローチェへ向かいました。
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オソルノの街は、チリ国内でも人気のある避暑地で、南緯40度に位置します。北半球に置き換えてみると、青森県付近が北緯40度あたります。冬に近づいているこの頃、さすがに冷え込んできました。
オソルノを出発したバスは、アンデス山脈を登り始めた辺りから吹雪の中に入っていきました。ここでも国境が封鎖されていないか心配になりましたが、無事国境を通過。チリビザの期限が切れる前に出国しました。
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アルゼンチン側のバリローチェに到着する頃には夜になっていました。バスを降りるとすぐに客引きにつかまりました。同じバスで移動していた日本人旅行者と一緒に客引きについて行くと、ホテルまで送迎の車があると言いつつもタクシーを捕まえそのタクシー代を払わされました。久し振りの車移動。詰めが甘かったです。
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ホテルに着いてからは、少しくつろぎ夕ご飯を日本人旅行者と一緒に食べました。
話を聞いてみると、もともと海外を自転車で旅行をしていたり、シベリア鉄道に乗って大陸を横断したりと面白いことをしている人でした。
そしてこの頃から、南米の後は南アフリカに飛び、自転車で縦断して北上し、シベリア鉄道に乗って日本に帰るという青写真を描き始めました。
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結局この青写真は、青写真のまま時間切れになり実現する事はありませんでした。
ただ、この時の想いを振り返ってみると、純粋にやってみたいと思う青写真は、机の前に座りノートに向かって悶々としながら描くものではなく、身体を使って動いている中でふとした瞬間に描かれていくものなのではないかと思えてきます。
毎日の仕事に追われ、純粋な青写真が描けないときは、机に向かうのではなく、外に出て身体を動かしながら、描いてみるのもいいかもしれません。