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あべのハルカスで再発見する広重

先日、あべのハルカスで開催されている歌川広重の展示会に寄ってきた。
お盆の期間ということで盛況だった。子供連れもちらほらいたが、全体的に年齢層は高めだった。さすが広重。
広重は絵師になる前は消防士だったそうだ。転職して良かったなと思う。
東海道五十三次などの風景画で有名な彼だが、花鳥画も有名だそうだ。初めて知った。美人画も少し描いていたそうだ。
彼の絵師人生のほとんどは風景画だったわけだが、マンネリ化に陥り、絵の構成を変えてみたりと工夫と挑戦を重ねたらしい。何歳になっても挑戦し続ける人間は今も昔も存在するのだ。
展示を見て回っていると、所蔵のほとんどが「ジョルジュ・レスコヴィッチ」と書かれているのに気づいた。この人はパリ在住のポーランド人で、広重や北斎などのコレクターだそう。日本人絵師の展示会を開くのに、わざわざ海外のコレクターにお金を払って絵を運び込むのが少し残念だと感じた。当時浮世絵は、陶磁器の緩衝材に使われりと、その芸術的価値を見出したのは西洋人だといわれている。広重や北斎の展示は日本だけでも過去に何回か行われている。その都度、主催者は彼に貸出料を払い、高額な保険料も負担しているのだろう。日本の芸術作品だけでなく、様々な分野のIPを獲得することの重要性に気付かされた展示会だった。逆も然りで、海外のIPを獲得すれば外貨が稼げるんだなと思った。

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