10/12 結婚式と敗北
中学の同級生の結婚式に行く。結婚式といっても2次会からだけど。別にご祝儀払う余裕がなかったわけじゃない、決して。バイトが被ってたからね。
俺は新郎の友人として行ったけど、新婦も中学の同級生で、2人とも幸せそうでなによりだった。
俺以外にも同じ中学、あと同じ小学校の同級生が何人か来てて軽めの同窓会みたいだった。
結構楽しかったし、幸せをわけてもらえたけど、少し苦い思い出にもなった。
余興として一発ギャグを披露したのだ。
新郎が高校でバレー部だったこともあり、ブーケトスからのブーケアタックという一発ギャグを皆さんの前でやった。一応前日から考えたやつ。
結果大げさな拍手をいただいた。笑いとかではなく、おつかれ様でしたの拍手。
後で面識のない男の人から声をかけられた。
「面白かったです。アタックの勢いとか爆笑しました。」
優しさと哀れみは似て非なるもので、受け取る側はその違いに敏感である。だから与える側はより違いに注意しなければならない。
彼に言葉をもらった時も、みなさんから拍手をいただいた時も、俺に向けられていたのは憐憫の眼差しだった。
THE HIGH-LOWSの青春という曲の歌詞。
[心のない優しさは敗北に似てる]
この言葉を借りるなら、俺は敗北したと言えるだろう。
だけど本当は恥じることなんかないんだ。前日に急に言われてでも、ちゃんと考えた。スカしたりシュールという言葉に逃げることもなく、全力でやりきった。立派じゃないか。素晴らしいじゃんか。
それをあの時も思えばよかったんだ。なのに俺は他人から投げられた結果だけを受け取って、自分を惨めだと感じた。
俺を敗北に導いた最後の1人は結局俺なのだ。
情けない。バカめ。全員わからせたい。俺自身も含めて、俺を哀れんだやつ、俺の名前を覚えなかったやつ、全員わからせる。
とはいえ久しぶりに会えて嬉しかったです。おめでとう。
ずっとずーっと幸せに。