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ジークアクスネタバレ あの人はどこに

 劇場で先行上映されたジークアクスの考察はこちらに。
 ここでは、その後に思いついた余談を並べていきますので、テレビ放映(による答え合わせ)前までの無責任な考察をお楽しみください。(先の考察もそんな感じで)


アムロはどこにいるのかを引き算で割り出す

 ジークアクスでは、シャアがガンダムを強奪したため、アムロはガンダムのパイロットになれなかった。極限状況でニュータイプ能力が開花し、白い悪魔と呼ばれるような撃墜鬼アムロは誕生しない。
 しかし、居ることは居る。サイド7でフラウ・ボウの乗るエレカが、アムロの家の方に走っている。あそこに彼はいるのだ。では、前半一年戦争パートのどこに?

 末期も末期のソロモン落下阻止戦を見てみよう。ここに彼の存在の痕跡がある。
 軽キャノンに乗って現れたセイラさん(仮)(顔がわからないので)の武装が、トゲ付き鉄球を鎖で振り回すあの武器、使いづらさで言えばおそらく随一のガンダムハンマーだったことだ。(これは後に赤いガンダムのものになっていて、後半クランバトルで使用されている)

 セイラさんとガンダムハンマーには因縁がある。
 機動戦士ガンダム第5話「大気圏突入」だ。地球をすぐ眼下に見ながらという前代未聞のモビルスーツ戦で、バズーカのスペア弾を撃ち尽くしたアムロがセイラさんに叫ぶ。
「セイラさん、ビームライフルをくれませんか!?」
 セイラが答えて言う。
「無理よ。ライフルを発射することはできないわ」
 その後、シャアと死に物狂いで戦っているアムロに、セイラさんはシレッと言う。
「今はガンダムハンマーしか撃ち出せないわ」
 セイラさんは鬼だな、と多くの人が思っただろう。半分以上キレながらアムロが「それでいいです!!!」と絶叫。アムロはこのハンマーをどうにか受け取って、シャアと戦う。

 セイラさんが、ジークアクス前半のソロモン落下阻止戦で、あろうことかガンダムハンマーを携行してシャアと戦っているのは、この因果応報であると考える。

 そう、つまり、この世界では、アムロが通信士席でセイラさんに艦長(ブライトさんかどうかは不明)からの指示を中継しているのだ。武器が無くなったセイラがアムロに叫ぶ。
「アムロ! ビームライフルを!」
「無理ですね」
「シャアがいる! 赤い彗星が!」
「今はガンダムハンマーしかありませんよ」
「それでいいわ! はやく!」
 という感じで、苛立ちのあまり、こめかみあたりの血管が面白い模様を描いているセイラさんと、前世の因縁(?)が清算されて心がスッキリしている通信士アムロが、きっとあのシーンの連邦側カメラには映っていたと思う。
 軽キャノンの運用艦の通信士席で、アムロは艦長からの撤退命令を、やはりシレッと「無理ですよ。セイラさんはシャアと戦うので精一杯なんです」とか言ってることだろう。

(20250123更新)


クランバトルには何らかの黒幕がいる

 これも特に論拠があるわけではないが、引き算で考える。
 サイド6のクランバトルは、シャリア・ブルが中継を視聴できるくらいに情報として開放されていた。完全な野試合ではなく、ギリギリで存在を許容されているイベントのようだ。警察も通報を受けたら駆けつけざるを得ないが、積極的に潰そうとはしていないと思う。
 なら、クランバトル自体に「治安が悪い場所での、若者のガス抜き」以上の目的があるはずだ。

 総人口の半分を死に至らしめ、勝ったとはいえジオンに兵が少ないのは変わらない。サイド3からの志願兵は、もう募り尽くしているし、そもそも戦勝国となったなら、わざわざ自国民を前線に送らなくとも、従属国の国民を徴兵すればよいのだ。しかし、銃剣で戦っていた時代と違い、誰でも兵士に使えるわけではない。
 モビルスーツの操縦適性のある者を、事前に見つけ出しておく必要がある。クランバトルは、そのために行われているのではないか。
 休戦からの、来たるべき戦争再開準備のために。

 勝率の高いチームは、最終的にどこかから声がかかり、消え、名前を変えてジオン軍に入っている──ということになっているだろう。シュウジとマチュは、青春の果てにいずれそこに到達し、戦争の最前線に送られ、しかし純粋ジオン国兵士の弾よけに使われる。

 明るく始まった物語が、三分の二ほどの場所で、一度は死の匂いがするほど暗く曇る作劇法がある。劇場版エヴァで言うとQあたりだ。
 ガンダムである以上、本作にもかならずそういう酷い展開を迎える日があるはずだ。青春を捧げたクランバトルが、実は戦争の道具だったと思い知る日が。

(20250123更新) 


ジークアクスとポケモンのコラボ

 ジークアクスのキャラデザが、竹先生というポケモンのキャラデザをしていた方だったので「マチュといっしょにいるとしたら、どんなポケモン?」と考えて見ると、もうコレしかないと思って描いた。マチュピチュについては、各自で調べてみてください。

先述のように、物語の中盤すぎあたりから死の匂いがしはじめると思うので、こんなに和やかな絵が描けるのは、きっといまのうちだけだ。

(20250125更新)


このパターンの応用編 イデオンのジークアクス化

「ザブングルとダイターン3を混ぜたようなお話」こと、天元突破グレンラガンを、カラーではないが、カラーのような所が作った実績がある。
 これにジークアクスのヒットを踏まえて、カラーがやるかどうかはともかく、かならず会議でかけられるネタがあるはずだ。そう「伝説巨神イデオアクス(イデクアクス?)」企画である。
 開戦直後の最初の誤解から始まり、止めようも無く戦火が広がったイデオン。山頂の岩塊がひとたび転がり落ちれば決して止まらないように、そのエネルギーが最終的に星々を滅ぼしていく。このイデオンの悲劇は、しかし「降伏するときは白旗ではありません。赤い旗を掲げるのです」とカララが戸田恵子さんの声で教えるだけで、レールを切り替えることができるはずだ。シャアが偵察に出張ってくるだけでジオンが勝ったように。

 そこから発動する、ただただ明るいイデオン。初孫と接触してデレンデレンになってるドバ総司令の目尻がどこまでも下がっていくエンディングは、きっと涙無くして見られない。
 そして、これすら成功したら、次はもう「無敵超人ザンボアクス(ザンクアクス?)」が誕生するだろう。

 ただ、いまちょっと全23話のあらすじを考えてみたんだけど、まったくザンボットの味がしないので、きっと止めた方がいい。人間爆弾は、決して安全処理できないからこそ、ザンボットなのだ。両作品ともが持つ、あの胸をえぐるような悲劇は、決して無かったことにしてはいけないのだと思う。

(20250125更新)


ガンダムがエロいのは知ってるよな、みんな

※今回の考察(?)には、若干のエヴァンゲリオン知識が必要です。

 劇場に七回も通ったというYouTuberさんによると、ゼクノヴァ(ソロモン落下阻止戦)のシーンで、こんな描写があったという。

 シャアの顔→キラキラ→虹色の輪→暗黒→海に落ちる音。
 そして、「刻が見える」と、このときシャアは言ったそうだ。

 筆者は劇場に一回しか行ってないので、この話を全面的に信じた上で、思い切り打球を斜めに飛ばすしか無い。

 富野由悠季監督のエロさをご存知だろうか。テレビ版でのシャアとララアは、すでに肉体関係を持っていて、そういう雰囲気のままサイド6中継のテレビでガンダムの戦闘を見ていた描写があった。アムロとララアの邂逅も、非常に性的なメタファーの連続で描かれている。
 もちろん直接的な性描写は無い。無いが、伝わってしまうものがあるのだ。

 それを見て育った庵野秀明氏にも、確実に伝わっている。エヴァンゲリオンの中でも性的な描写はかなりあった。シークアクス前半の脚本は、その庵野秀明氏が書いているのだ。

 彼がニュータイプのキラキラを描くとき、性的なメタファーを入れないわけがない。
 虹色の輪→暗黒→海に落ちる音、とくればエヴァにそんなシーンがあった気がする。エヴァというフィルターを通して、彼(ら)の文法を探ってみよう。

 ソロモンをえぐって質量が丸く虚数空間に消えたシーンは、エヴァ16話「死に至る病、そして」のディラックの海のようだ。
 あのソロモン内部で何が起きていたのか。シャアは誰かと話をしていた。エヴァ16話をなぞるなら、相手はきっとキャスバル坊やだ。シャアが、幼い自分自身と、父親や母親について内面を語り合っている。きっと電車にも乗っているはずだ。
 まさかと思うだろう。しかし、この回の演出は本作の鶴巻和哉監督だ。

 この回で、ディラックの海から血まみれで出てくる初号機は、まるで出産のメタファーだ。モビルスーツの腹部に人間がいるのも、胎内回帰願望に通じる。モビルスーツに包まれているシャアが、さらにソロモンに包まれる。

 前半戦も最終盤なので、出産要素のあるエヴァ20話も詰め込んでみよう。
 あの中でシャアは「モビルスーツになんか乗りたくなかった」とか言っているかもしれないし、最終的に「ガンダムに乗ったからこそ、いまの自分になれた」と己を肯定するかもしれない。ちなみに、この20話で鶴巻和哉監督は絵コンテと作画監督だ。

 シンジくんがエントリープラグ内に溶けていたときのように、ゼクノヴァの中で、ひょっとしたらシャアは、裸のドレンに迫られ、裸のシャリア・ブルに迫られ、ついでに裸のキシリアに迫られているかもしれない。そして問われている。「何を願うの?」と。

 彼が邂逅したのは、違う世界の、1st世界のシャアかもしれない。(最初の考察でララアだろうな! と堂々と書いたけど、なんか、こう、ゴメン)
 そのシャアの願いは何か。
 ザビ家打倒? アムロに勝ちたい?
 いや、我々はそれを、シャアの魂の願望を、明確に知っている。

 そう、彼の願いは「ララアの子供に転生して、思いっきり愛されたい」だ。(「私の母になってくれるかもしれなかった女性だ」の解釈を思い切りOBの方角にひっぱたきながら)

 もうおわかりだろう。ゼクノヴァは出産のメタファーであり、ソロモンは子宮だ。暗黒は参道を通る闇であり、海に落ちた音は、精子となったシャアが着床したのか、あるいは彼が別世界に生まれた音なのかもしれない。シンジくんがエントリープラグから生還したときの音と、ぜひ聴き比べてみたいものだ。
 そこで胎児の彼は一瞬のうちに人類が進化した過程をたどり「刻」を見たのだろう。


 ドシモネタだし、考えすぎだろうし、ありえないよ! と思うだろう。でも、庵野秀明氏は、平気でそういうものをぶちかましてくる。おまえら忘れたのか、あの夕飯時に茶の間に流れたミサトさんのエロっちいヴォイスを! 次に劇場に行ったときに確認してみるがいい! ゼクノヴァ直前のソロモンを! ソロモンの中に見える、ピンク色の割れ目! ピンク色の割れ目から、シャアは生まれようとして、そして別の世界に転生しているその(以下256文字を削除)



(しばらくお待ちください)



 シャアが、どこかでララアの子供として生まれ、幸せに生きる世界があるといいナと思う。
 彼を成功者にしようとした映画「機動戦士ガンダム・ジークアクス」が、最終的に彼の真の願いを酌んで幸せにしたいなら、ララアの子供に産まれる本望のルートがあってもいいはずだ。
 転生したシャアの髪が、父親の影響で天然パーマかどうかだけが、ちょっと気になるけれど。


 しかし、物語の構造上、シャアはどこかでもう一度、何らかの形でシャリア・ブルの前に現れるはずだ。
 あちこちの考察で聞くように、赤いガンダムの中に取り込まれているのなら、きっと五年分は髪が伸びて、ゼクスマーキスみたいな頭か、ボサボサの綾波レイみたいなことになって出てくると思う。

 さあ、今度の打球はかなり飛んだぞ。果たして、真相やいかに。
 とりあえず、ちょっとエヴァを見直してくる。

(20250126更新)


セイラさんの顔を鮮明に見せられない理由

 現時点で、まだ2回目を観に行けていない天野さんだが、思いついたのでまた更新である。たぶんこの説も、他で見ないためオリジナル考察だと思う。

 ソロモン落下阻止戦で、セイラさんの様子がボンヤリとしか描かれていない。キシリアさまはちゃんと作画されており、サイド7のテム・レイ、ソロモン戦のワッケインもまた、パッと見て名前を叫びそうになるくらいにはハッキリと作画されているので「女性だから」とか「連邦側人物は描かない」とかいうルールは無さそうだ。

 ただ「連邦軍のモビルスーツパイロットの姿だけが描かれない」のだ。
 セイラさんの顔が明確に描かれない理由も、そこにある。

 連邦パイロットが描写できない理由を考えたい。
 まず、シャアとジオンの快進撃の影で、連邦がかなり押されている雰囲気がある。巻き返しを図るために、連邦軍が非人道的な手段を用いたとは考えられまいか。
 ワッケイン指令のソロモン落としなどは、ジオンと同レベルの戦争犯罪だ。それをやってしまう程度には、連邦も辛い状況にある。
 第二次大戦で、日本でもヒロポンなどが使用されたように「戦力増強剤」として、なんらかの薬物が使われていた説はどうだろう。
 連邦パイロットは「異常な表情、または目の色になる」と言った、明確な薬物の使用反応が出ているかも知れない。

 また、あれから様々な考察を拝見したが「アムロの意識がガンダムに取り込まれている」人機一体説が散見される。フラナガン氏の、人道? 倫理? 聞き慣れない言葉ですなァという目の据わった笑顔を思い出すたびに「そうかもしれん」とは思う。この説に乗るなら、軽キャノンにもまたアムロが取り込まれており「精神だけの状態になってるアムロと会話しながら、端から見ると独り言(テレビ版でのGファイター搭乗時のやりとり再現)をまくし立てて戦う半ば狂ったセイラさん」などの、ビジュアルにすれば一発でネタバレになるような描写となるため、これを避けた結果、あのようなボンヤリした作画になったのではないだろうか。

 何のネタバレか。もちろんジークアクス後編のネタバレである。

 ジークアクスや赤いガンダムなど連邦由来のモビルスーツに乗っていると、こんな風になっちゃうよ、という決定的未来、そして残酷な展開が、あのときのセイラさんで既に起きていたのでは無いだろうか。

 ジークアクスはサイド6で、ジオンの木馬(なんて名前だっけか)を中心に描かれる物語だ。最初は、女子高生ができたばかりの友人のために戦うキラキラした物語かもしれない。しかし、そこには必ず影が追いすがってくる。
 そしてそれは、連邦軍の闇なのかもしれないのだ。

(20250201更新)


あまりにデザインが違うシャリア・ブルの、テレビ版への帰結

 ジークアクスのラストを勝手に予想してみよう。

射線をよけて物陰に引き込み、ジオン軍制式拳銃ナバン62を構えるエグザベ少尉。ヴァルタP8でも良かったが、なんらかの理由でシャリアからもらった感じだとグッとくるので、古い方の銃を選んだヨ。

 こんな絵も描いたが(その他画像はこちらの下の方に)、別の未来も考えてみよう。
 ジークアクス後編の果てに、ゼクノヴァが発生する。夢にまでみた、ソロモンのキラキラだ。「大佐・・・!」と叫びながら躊躇なく飛び込み、光に包まれるシャリア・ブル。ジオンの木馬(ソドンというらしい。資料を持ってないから未確認でスマナイ)でモニターしていたコモリ少尉が、シャリアの急激なバイタルの低下を見て「中佐の命が・・・吸われていきます!」と叫ぶ。呼応して広がる虹彩。
 なんだかんだがあり、シャリアは生還する。エグザベ君が現世の因縁代表として助けてくれると嬉しい。しかし、満足げな表情とは裏腹に、その顔は老け込み、髪は白くなっていた。そう、テレビ版機動戦士ガンダム第39話に出てきた、あのシャリア・ブルのご面相の伏線回収である。
 このとき、クランバトルの女社長も巻き込まれており、お化粧が全部おちてコンタクトレンズも失い、眼鏡のシムス技術士官になっていると、なお味わい深い。

 なんか最初の考察が、ものすごく注目されていて、関係者の目にとまったらと心配で毎日恐怖に震えている。こうして、ありえない予想を書き足すことで、情報全体の信頼度を落としていけば「不覚にも笑った」とかで許してもらえないものだろうか・・・!!

(20250203更新)


 まだもう少しネタが出てきそうで、作品に意図的に空けられた空白の面白さに驚いている。
 凄いぞ、このスルメまだ味がする!!
 いまのジークアクスへの評価はコレに尽きる。



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