現役社労士の日雇い派遣アルバイト日記 2025/1/19 優秀な部下になる
この日は10時から15時までポスティングアルバイトした後に、16時から22時まで、以前にご報告した、元旦に社員の人がイライラをぶつけまくった、ピリピリした職場で仕事してきました。
当初は、何かピリピリギスギスするような事があったら、その場で指摘してやろうかななどと考えていました。
この職場は、プチスーパーチェーン店に、冷蔵食品を配送するところです。
それでいつも通りの、冷蔵庫の中で冷蔵食品が入った段ボールを開梱して、バラになった商品をカゴに並べる作業の担当になりました。
カゴはお店ごとに並んでいます。
気を遣うところは、商品配布担当の人が来たら、その人の邪魔にならないように、上手く場所を明け渡すことです。
私の仕事は卦とも言えます。
業務開始間も無く、配布担当女性社員から、「ちょっと、私はこういう流れで行くから、邪魔にならないように上手くよけてね」(イラついた感じで)と言われました。
確かに、私もまだよけるという頭になって居ない時で、邪魔してしまったことは明らかでした。
それで私は「すみません、次からは気をつけます」と答えて、しばし考えました。
先ほどの女性以外にも、商品配布してる人はいるので、これはつねに周りに気を遣う必要があるなあ、それであれば徹底的にそこに自分の気を向けた方が良さそう。
そこで頭に浮かんだのが、「優秀な部下になる」でした。
商品配布してる人を上司とみなして、その上司が仕事をしやすいように、自分が行動するということです。
それは上司のご機嫌を取るとような、感情にフォーカスすることではなく、あくまで上司が仕事をしやすいような環境をつくるという観点です。
そのモードに切り替えてから直ぐに、先ほどとは別の商品配布している女性が、山のように積んであった、ある店舗のカゴの前の商品段ボールを見て、「これ直ぐに誰か開梱してくれない?」とピリピリイラついた声で叫びました。
アンテナを張っていた私は直ぐに反応して、「わかりました、直ぐにやります」とその場に飛んで行って、速攻で段ボールの山をどんどん開梱しました。
その様子を見て見ていた『女性上司』は、「ありがとう。山を全部無くすんじゃなくて、2段位迄減ったら、べつの高い山のところに行って、平均して低くてなるようにしてね」と私に言いました。
私は「わかりました。平均して山を低くすれば良いのですね」と『女性上司』の言葉を反復しながら、次の段ボールの山の開梱に取り掛かりました。
この過程で、『女性上司』のイライラは、見る見る収まって行った事が直ぐにわかりました。
この経験は、私にとっても大きな気づきになりました。
これまでは、職場のイライラギスギスを治すには、そのことを「問題」にして取り上げて、話し合いによって(それは責任追及というのではなく、相手に寄り添う対話を想定してましたが)解決していくという方法のみを頭に浮かべていました。
場合によっては、そこに今自分がやっている、ユニオンという「権力」を介入させることも考えていました。
それが今回やったことは、イライラしている人の、イライラの要因を取ってあげることを、仕事現場でやるということです。
配送センターの場合、何時までに品揃えを完成させないと、決まった時間に来る運転手さんに迷惑がかかります。
今回多くの配送センターでアルバイトしましたが、その多くのところで、毎日時間に追われて大変そうでした。
それがピリピリになっているところもあれば、ノリで楽しんでいるようなところもありました。
コンサル的に入るのであれば、ノリで乗り切る文化を入れようと提案するのも一つの方法だと思いますが、そこに現場の共同作業で、ピリピリを少しでも解消していこうという要素を取り入れることも、大事なことだと思いました。
「優秀な部下になる」というのは、上から強制してしまうと反発を食いそうなやり方ですが、部下的立場の人が自ら実践する分には、「部下」にとっても、前向きな気持ちで働けることになると、今回実体験したものです。
アルバイト終了後は、充実した気分のもとにラーメンをいただきました。
アルバイトとは無関係です。
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