【映画】スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム(ネタバレなし感想)
ついに観てきました。
スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム。
素晴らしすぎた…。
以下、ネタバレなしで感想を書きます。
スパイダーマンの集大成
アヴェンジャーズの中で、スパイダーマンが特別好きというわけではなかったけど、今作でついに好きになってしまった。
今作は、過去約20年ほどのスパイダーマン映画の集大成だと思う。トムホランド版スパイダーマンは当然として、話的には直接の連続性はなかったトビー・マグワイア版とアンドリュー・ガーフィールド版も全て観たうえで今作を鑑賞することを強くお勧めします。
トムホランド版スパイダーマンが連なる「アヴェンジャーズ エンドゲーム」は過去約10年に及ぶアヴェンジャーズ シリーズの集大成でしたが、
今作「スパイダーマンノーウェイホーム」は、アヴェンジャーズシリーズとその他スパイダーマンシリーズをクロスさせつつ、近年のスパイダーマンシリーズを総括したまた別の形の集大成といえると思います。
「スパイダーマン」が描き続けるもの
どのスパイダーマンシリーズでも一貫して描かれているのは、
自分の周辺の特別に大事な人も、
直接の関わりはない他の数多な人たちも、
そのどちらも、できるだけ救いたいと願う
若者の孤独と葛藤。
それこそがスパイダーマンの根幹にある
テーマなのだと痛感させられます。
俳優や時代、物語を変えながら、繰り返し描かれるスパイダーマンを、つなげ、まとめ上げ、対比させることで、
変化に富んだ物語の中でも、逆に変わらず描かれ続けるスパイダーマンの宿命とテーマを今作は克明に浮かび上がらせている。
全員を救いたいし、
それでもどうしても救えないこともある。
最も救いたかった人をこそ救えないという絶望と常に隣り合わせのスパイダーマンの宿命。
多くを救おうとしなければ、
自分の大事な人たちを失うことはなかったかもしれない。
それでも、今までも、これからも、
できるだけ多くの人を救おうと足掻き続ける
そんな人間の姿こそが、
スパイダーマンという物語が描きたいものなのだろうと気付かされる。
とまぁ、そんな風に感傷的になって
考えさせられてしまうほどに、今作は良い映画でした。
報われてほしい
比較的明るかったこれまでのトムホランド版もついにシリアスな方向に向かいましたが、相変わらず随所に笑いと温かみを忘れず、アクションは素晴らしく、常に楽しませてくれる2時間28分だった。
過酷な運命をいつだって背負い続けながら、親愛なる隣人として、目に映る人々を救い続けてきた「スパイダーマン」が、彼自身の幸せを得て、いつの日か報われますように、と願わずにはいられない。
楽しく、温かく、切ない映画でした。
(トップ画像は公式HPより引用)