古巣の倒産に見る零細企業の落とし穴とは〜経営者とスタッフの信頼関係 其の一
映画「ラストエンペラー」より。清王朝最後の皇帝 溥儀(ふぎ)。
やることなすこと、全て裏目に出るという事がある。
今回は、社長と部下の信頼関係について。
ある時、古巣の社長が、キャンペーンを打ち出すと言い出した。
曰く「あの会社は、いつでも何かやっている」とお客様に思ってもらえるのが良いんだ、との事だった。
「〜の日」ってよくありますよね。語呂合わせで、2月9日で肉の日とか。
その時は、それをうまく自社の商品とつなげてキャンペーンを打ち出そうとしていた。
全社員が集められ、「〜の日」の一覧表を印刷したプリントが配られた。
それを見ながらキャンペーンを考えるというミーティングだった。
さぁ、皆で考えてくれ、と。
ところがこれ、全くアイディアが出て来なかった。
見事に誰も発言しない。
社長からすると、
「何でこんなにもアイデアが出て来ないんだ!皆もっと積極的に発言しろよ!」
などと思っていた事だろう。
しかしこれが現実。
突き抜けたアイディアは、そもそも即興で出てくるもんじゃないし、苦し紛れに出てくるアイデアなんて、実際誰でも思いつく案だったりする。
きっと前段として、各自考えておくようにとプリントを配布して、後日ミーティングを開催していたら、少しは違う結果だったのかも知れない。
しかし、ここがまた難しくて「事前に考えて来るように」と指示したところで、恐らく社員のモチベーションとしては「仕事してない時間まで、仕事のこと考えたくないんだよなぁ」ってのが本音だったと思う。
つまるところ、普段から大喜利のように、アイディア出しを楽しむ体質を作っていなければ、肝心な時にのみ求めても、徒労なのかも知れない。
普段はフザケててもいいから、大喜利を開催しておく。この際お題は何でもいいのだから。
そして社員の小さな創案は、全て一回やってみる。
そしていざ有事の時や社運をかける時などに、社員側からアイディアが湧きまくる状態を作っておく。
その結果が、好循環を生む。
上昇気流の中心は常に、責任者たる経営者自身なのでR。
落とし穴その3
普段から不断のコミュニケーションの大事さったら、無い。でもだいたいは、それが足らない。