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える・しぃ・しぃ

LCCの飛行機に乗って国内を移動した。
これまで飛行機といえば日本航空などのFSC(フルサービスキャリア)ばかりで、今年初めに台湾に行った時に「タイガーエア台湾」という台湾キャリアを使ったのが初めてのLCC。国内で使うのは今回が初めてだった。

感覚としては、空飛ぶ新幹線。予約を前もってインターネットでしないといけないところは異なるが、従来の飛行機に比べればなんとなく身軽な感じ。

LCCと言えば最近、Twitterで成田空港のLCC専用ターミナルである第3ターミナルの簡素さが話題になっていたような記憶がある。今回の移動では第3ターミナルではなく第1ターミナルからの出発だったためにそれを体験することはできなかったのだが、帰りの関西空港ではまさにLCC専用の第2ターミナルからの出発。これがなかなかおもしろい体験だった。

待合スペースはこんな様子。

成田の第3ターミナルも写真で見る限りそうなのだが、飾り気はない。
一方で、カラフルで丸々していて圧迫感のない高さのソファが、白地の壁にアクセントを与えていて好印象を抱く。

そして、壁際の様子はある意味衝撃的だった。

これまでの待合室と言えば、とにかく一人でも多くが座れるようにとにかく椅子を並べるのが常。
だが、この清々しさはどうか。もしかしたらコストカットの都合でこのような椅子配置になったという事情があるのかもしれないが、それがかえって私にとっては新鮮だったのだ。

飛行機体験は、ラグジュアリー感を味わおうと思えば(お金を出せば出すほど)いくらでも味わえる。かく言う私も、クレジットカードの特典を使ってラウンジを満喫することも多い。
だが、いつもそればかりだとなんだか肩が凝って息がしづらくなってくる。時にはこんなふうに、削ぎ落としたくなる。決してミニマリストではないのだけれど。

それに、LCCに乗るからこそできる体験もある。例えば、今となっては貴重な「タラップの登り降り」。
恥ずかしながら、嬉しくなってつい写真を撮ってしまったのだが機体まで歩いて行ってタラップを登った。

歴史的な写真にタラップは欠かせない。マッカーサーしかり、ビートルズしかり。
ご覧の通り屋根がついてしまっているが、本当は風に吹かれながら颯爽と登っていきたかったものだ。時々、そんな自分の様子を夢想してしまう私は、結構おめでたい人間なのかもしれない。

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秋本 佑(Tasuku Akimoto)
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