「いま寄り添うためのことば」に寄稿しました(あとがきにかえて)
この度、詩と生活のzine「ゆめみるけんり」さんと日本の詩×世界の詩「て、わたし」さんによる合同企画、「いま寄り添うためのことばを」に拙文を寄稿しました。
本文にも言い訳がましく書いたのですが、お誘いをいただいてから寄稿に至るまで、ずいぶんと時間を要してしまいました。
草稿の段階では書いていながら、最終的には削除したことがあります。それは、「これまで、自分は(ことばで)誰かに寄り添ってもらったことは多くあれど、自分が寄り添った(あえて言えば、少なくとも自分がそう自覚した)ことはない」ということです。
「寄り添うためのことば」という統一テーマのもとですから当然、「寄り添う」ということを意識して書くわけですが、その難しさは想像以上のものでした。悲しいことに、「寄り添わない(=突き放す・傷つける)ためのことば」ならポンポンと出てきてしまうのですが、いざ寄り添おうとすると、「そもそも寄り添うとはなんだろう」とか、「どうすれば寄り添ったことになるのだろう」とか、あれこれと思い悩んでしまったのです。
そんなわけで七転八倒の末、なんとか形にしました。「はたして私のこのことばは、誰かに寄り添えるものだろうか…?」と自問自答を繰り返していますが、同時に、これが今書ける最良のものなのだという思いもあります。もしかしたら、もう少し時間が経つと、書くこともまた変わってくるかもしれません。
この企画にお誘いいただき、「寄り添う」ことの難しさを考えさせてくださった「ゆめみるけんり」の工藤順さんに改めて御礼申し上げます。
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