記憶の縄釣瓶petit: パリの思い出。

ついでと言ってはなんだが、昨日tweetしたネタも上げておこう。なんか70年代の洋画の日本語タイトルみたいだが。

最近のセブンイレブンあたりの、クロワッサンサンドとかバゲットサンドとかラップロールとか、300円前後の価格設定(コンビニって概念で考えると高い)なのだがマジでレベルが高い。

例えばフランスの家庭の、いつもバゲットがあって冷蔵庫にはなんちゃらチーズが入っていてそれを挟んで毎日食べてよく飽きないよなぁ、てなものでもたまに目にすると、うわっ、美味そうと食べたくなるときがある。でも自分で作ろうとなると、結構手間と労力が必要とされる。
白いご飯があって、キュウリのQちゃんと昆布の佃煮を載っけて毎日食べてよく飽きないよなぁ、ってなものでもたまに目にしたら、うわっ、美味そうとなるのと一緒だけど。
こちらとしては、白いご飯とクロワッサンとバゲットとトルティーヤとキュウリのQちゃんと昆布の佃煮となんちゃらチーズ(早く食べないとカビ生えるし)を常備しておくわけにもいかない。

初めてフランスに行ったとき、ベルギーからレンタカーで入りパリに着いたのは深夜だった。腹が減っていた。市中を探しやっと開いているカフェに入り、チーズサンドを注文した。
サンドイッチといえば野菜とたんぱく質が彩りとバランスよく配置されているものしか想像できなかった東洋の田舎から来た若僧の前に、バゲットに切り込みを入れ分厚いチーズを挟んだだけのものが出てきた。本場というのはこういうことかと、その「無味乾燥」なサンドイッチの味を噛みしめた。
その晩泊まった「朝食つきホテル」の、クロワッサンとカフェオレだけの「朝食」は、さらに味わい深かった。すでに30年以上の時を経た。

まあコンビニのクロワッサンサンドとかバゲットサンドとかラップロールとかは、彩りもバランスも良く出来ていて、だから日本でも売れるんだろうが。

いいなと思ったら応援しよう!