スウェーデン留学記#10 北欧の夏の終わり
北欧の夏は昼間が長い。白夜というのだが、夜の10時とかになっても普通に真っ昼間のように明るくて感覚が狂う。眩しくて眠れないんだよね、とハウスメイトに愚痴ったら、カーテン閉めればいいじゃんと言われた。たしかにそうだ。
その夏も9月に入るとあっという間に様変わりして、目に見えてどんどん日が短くなる。そもそも8月もかなり肌寒く感じるくらいだが、9月になると朝晩は冷え込む。まだ暖房の季節ではないので、夜布団に入ると寒い。現地で買えばいいやと思って、日本からコートを持ってきてないので朝学校に行くときも寒い。加えて、日の短さに不安を覚え始めた。
ということで、9月に入って早々私は冬支度を始めた。まず毛布とコート。普通のスーパーには売ってなかったので、Nova Lundというルンドのショッピングモールに出かけた。家から自転車で30分程。家族連れが多く、軽食コーナーでは子供達がアイスやハンバーガーなんかを食べている。
毛布はインテリアショップで購入した。ちょっと高かったけど、背に腹は変えられぬ。コートはH&Mを物色した。流石スウェーデン、この時期にすでに厚手のダウンも揃っている。ただ、困ったことにどれもサイズが合わない。例によって、大きすぎるのだ。仕方なく子供服コーナーに行くとちょうどいいダウンを発見した。もふもふで暖かくて、サイズもピッタリ。大人用の半額ぐらいでお得だ。
コートも無事購入して、しばらくは寒さに震えることはなくなった。あとは冬季メンタル対策だ。
北欧では冬季鬱という症状が出やすい。これは冬の間、日光に当たる機会が不十分になることにより、幸せホルモン「セロトニン」の量が減少して引き起こされる。私も徐々に昼間が短くなるにつれ、思った以上に気が滅入っていくことに気づいた。そこで、対策として運動を始めることにした。散歩やランニングをすることも考えたが、ルンドは雨やら雪やらが多そうなので屋外だと続けられない可能性が高い。ダンスをやりたいとも考えたが、ルンドのダンス教室は街に2軒くらいしかなく、どちらも家から自転車で1時間はかかる。だから、家から徒歩5分のジムに通うことにした。
スウェーデン人はジムが大好きだ。国民のほとんどが通っているのではないかと思うくらい、老若男女みんなジムに行ってる。やっぱり冬の間は運動しないとやってらんない気分になるんじゃないかな。
私が通うことにしたのはFitness 24/7(24時間7日間という意味だ。つまり常に営業している)という全国展開されているジムで、月額4,000円ほどの年パスを購入した。これでひとまず安心。ストレスが溜まったら、いつでも発散できる体制が整った。
そんなこんなで冬支度第一陣が終わった。ルンドはこれからもっともっと寒くなって行くので、後から追加の冬支度が必要になるのだが、その話はまた今度。