スウェーデン留学記#33 ルンドのクリスマスマーケット

スウェーデンのクリスマスマーケットには結局3回も行ってしまった。一つ目は、住んでいたルンドのクリスマスマーケット。これはLund kulturen museumという施設で開かれていたものだ。もう一つはストックホルムのクリスマスマーケットで、これには2回行くことになった。

今回はルンドのクリスマスマーケットをご紹介。

Kulturenは普段はルンドや南スウェーデンの文化史を紹介している博物館だ。屋内と屋外スペースがあり、屋外スペースは南スウェーデンの伝統的な家屋を再現したミニヴィレッジみたいになっている。このミニチュア家屋に入ると、伝統的な料理道具や生活家具などがたくさん展示され、昔ながらの南スウェーデンの家庭の様子を垣間見ることができる。このミニヴィレッジがクリスマスマーケット仕様になっていた。

友達とKulturenに向かう途中、ルンド広場を通ると大きなツリーが飾られていた。その前はちょっとしたクリスマス用のイベント場みたいになっていて、お菓子の家と魔女がいたり、サンタクロースがいたり、クリスマスの物語の語り聞かせ小屋があった。ちょっとした雪山もできていて、小さい子供達の遊び場となっていた。そこから通りに入ると普段は見かけない馬車が走っていて、これもクリスマス仕様なのかなと高揚してくる。

クリスマスマーケットの場所へ到着すると、まず1番に食べ物のいい香りが漂ってきた。色々な屋台が軒並み連ねてたのだ。お昼時ということもあり、匂いにつられてロシア風のビーフシチューのようなスープを買ってしまった。濃厚なスープの中には牛肉、じゃがいも、にんじんがゴロゴロ入っていて、サワークリームとクルトンが絶妙なアクセントとなっていた。寒い屋外で食べる熱々のスープは心も身体もぽかぽかにしてくれた。

小腹を満たし温まったところで、他のお店を見て回った。最初に見たのはマジパン屋さん。マジパンはアーマンドの粉を成形した小さな甘いお菓子で、ケーキの上なんかに飾ったりする。彩りどりのキャラクターや動物を象ったマジパンは可愛らしくて乙女心がくすぐられるものだった。キティちゃんとかオラフもいて思わずテンションが上がる。

次に見たのはソーセージ屋さんとジュース屋さん。ソーセージは太くて大きくて、映画『やかましむらの子供たち』に登場したソーセージを彷彿とさせた。紙で包んであるのがまた風情を感じる。

それから雑貨屋さんを回った。木でできたミニチュアの家や、フェルトのサフランパン、マトリョーシカのような木の人形が並んだ雑貨屋さんや、小さなトムテ人形のドールハウス。ミニチュアハウスもマトリョーシカもペイントで綺麗な花柄が細かく描き込まれているし、民族衣装みたい服を着させられているトムテ人形とかもいて作りが細かい。どれもこれも可愛くて、童心に戻って欲しくなってしまう。木彫りのおもちゃってどうしてこんなにほっこりするんだろう。クリスマスリースや小さいクリスマスツリーのお店もあった。帰国の時のスーツケースの重さを考えなければ全部買っちゃっていたかもしれない。

スウェーデンの家庭のクリスマスを再現しているミニハウスもあった。中に入るとジンジャークッキーを作っているシーンや、クリスマスディナーのシーンなどを垣間見れた。『やかまし村の子供たち』の世界観そのもので、子供の頃を思い出して懐かしい気持ちになった。クリスマスツリーに飾ってある国旗とか折り紙で作ったハート形のキャンディー入れとかよく真似して作ってたなぁ。

クリスマスプレゼントを用意しているシーンなのか、何か刺繍をしている様子の再現もあった。赤と緑のひいらぎのモチーフが白い布に映えて綺麗で、手仕事の温もりを思い出すシーンだ。

本物の人が暖炉の火に薪をくべているシーンもあった。何をしているのかわからなかったけれど、パンとかハムとか焼いているシーンなのかな。

それからこれはスウェーデンのクリスマスモチーフなのか分からないけれど、藁でできた鹿みたいな動物と星の飾りが吊るされたリースのようなものも天井からぶら下げて飾られてあった。細かい作りに感動してしまう。

クリスマスマーケットってもっと食べ物の屋台の比率がもっと多くて日本の縁日みたいな感じなのかなとイメージしていたら、想像以上に手仕事や雑貨が豊富だった。観光に来てたらお土産いっぱい買えるし、何より北欧雑貨の可愛さを存分に堪能できて楽しいのだろうな。手仕事、北欧雑貨が大好きな私としてはのキュンキュンし通しのクリスマスマーケット体験となった。

#スウェーデン #留学記 #留学 #エッセイ #クリスマス #北欧