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コレクターニーズ爆上げの2021年 ショップ店長によるトレーディングカードゲーム、カードショップの印象

自分は東京蒲田でトレーディングカードや、ウォーハンマーという海外製プラモデルを扱っているtakchanというお店を10年以上やっております店長です。

自分は小さなお店と、国内通販、年間評価5000以上の海外への通販ストアをやっています。今回は、それらから得た小さなデータからのトレーディングカードゲームすなわちTCGの2021での印象を書きます。

また自分の持ってるデータは小さいですが、日本だけでなく世界での売れ方のデータが含まれるため、多くのお店が持っているデータとは異なり、違和感および胡散臭さを感じるかもしれません。
しかし、世界市場で起きていることは遅れて日本市場に影響を与えるといった事態を何度も経験してきました。

2021年はTCGタイトルに関係なくコレクションニーズのあるカードが多く売れるようになった印象があります。

コレクター向けカードのニーズに応えているトレーディングカード専門店が意外と少ないことに自分はかなりビジネスチャンスを感じています。

しかし、多くのカードショップは自分みたいな個人店とは違って多くのスタッフ、人員を抱えているため、回転速度の早いプレイヤー向けカードに労働力を使っているようです。プレイヤー向けカード安いカードも多いので、塵も積もれば山となるマインドでぶん回してる印象です。

コレクター向けカードはかなり扱いが難しいです。
カードのコンディションによって10倍値段が変わってしまうようなものもあります。
高額なカードであればあるほど、コンディションに対するこだわりは当然強くなります。買取査定が難しい。
とはいえ、労働コストに対するリターンは1枚あたりの単価の高いカードの方が大きいです。
しかし、高額カードは横領のリスクが大きいんですよね。
買取査定の際のカードのコンディションについての明確なマニュアルと、スタッフ向けの防犯設備が要求されるわけです。
ここを突破できるシステムを構築した店があったらすごいなぁと思います。

TCG各種 コレクターニーズにハマった商品が売れていると感じます。

ポケモンカードはプレイヤー、コレクターともにぶっちぎりです。あえて語る必要もないでしょう。

遊戯王は年末のセットがイラスト人気の高い3つの女の子テーマのセットとなりました。遊戯王は美少女ゲームになりました。
以前から人気のあったブルーアイズホワイトドラゴンを始めとする遊戯王原作に登場したカード達、古いカードのコレクターニーズはかなり上がった印象です。レリーフ加工とかね。

ラッシュデュエルは500円のデッキが発売されたタイミングで少しプレイヤーが増えた印象があるのですが、そこでさざなみがたっただけで、それから割と空気です。

デュエルマスターズは自分的には意外なのですが、とてもプレイヤー属性の消費者が多い商品だっため、コロナの影響を強く受けました。
そんな中でも、歴代の強カードやアニメの主人公などが使ったカードを集めたパックであるデュエキングMAXパックはそこそこ売れていた印象です。

同じタカラトミーのTCG、ウィクロスはVTuberとのコラボ商品が一定の人気があり、これは世界的にも人気のようです。
カードからお風呂上がりの匂いがするというプロモカードがあり、HENTAIの頂点に立っていると思います。

ゲームセンターが閉店ラッシュの中、アーケードカードゲームはその影響を受けているようです。
ドラゴンボールヒーローズなどでも、過去弾のプレイヤー向けカードが値下がることが多かった。
しかし、原作イラストのカードなどコレクションニーズのあるカードは安定して人気カードでした。
また人気のキャラクター、ブロリーや人造人間21号などの女性キャラが売れやすいと感じています。

その他、アーケードカードだとダイの大冒険はドラゴンボールに比べるとかなり劣りますが、一定の人気があるようです。

カードではないですが、ポケモンメザスタも低年齢層とその親といった客層が売買しています。しかし、メザスタは単価の高いタグがないため、ニーズはあるけど、店としてはそんなに儲からないですね。
同じ低年齢層がターゲットの仮面ライダーガンバライジングはメザスタよりも売れづらい印象。
ポケモンが低年齢をも完全に支配下に置いていると感じます。

バトルスピリッツ、バトスピはコラボブースターであれば、一定の人気があると感じました。
特にガンダムと年末のエヴァンゲリオンです。ウルトラマンと仮面ライダーはそれほどではないです。
これはコラボタイトルのファンの世代とカードゲーマー世代の一致度によるものとも感じます。
しかし、今は古い作品をサブスク動画配信サービスで誰でも見れるため、過去作品とのコラボも成功するように感じます。

ちなみにバトスピコラボのデジモンとアイカツの中古シングルは海外でとても人気です。しかし、これは当店がたまたま競合優位に立っているだけかもしれません。

デジモンカードゲーム、デジカは2021年に英語版が正式にリリースされて、世界的に人気です。
バトスピに次ぐバンダイのTCGとして大事に運営されるかと思います。デシカについてはわけあって当店では正確な販売データが得られてませんが、やりがいのある商材だと思います。

ブシロード系のカードゲームについてはあまり知りません。各種英語版を世界でも同時発売してるようです。日本語版がシンガポールなどでたまーに売れますが、ほぼ売れないといっていいレベル。在庫リスクを回避する手段が見つからず、手を出したら、基本やけどするという印象。
ヴァイスシュヴァルツなどで長らく人気があるであろうコラボ商品を掴めば死に在庫になりにくいので、手をだすなら、そういったものにするのが無難です。

全体的にプレイヤーニーズのカードは強いから売れるわけで、環境の変化で使われなくなれば死に在庫となります。
コレクターに振った方が安定するというのを強く感じた2021年でした。

また2022もオミクロンの影響があり、コレクターニーズの波は継続するかと思います。
また多くの業界で値上げが発生する年ともいわれています。

またポケモンカードの新作や、ガンプラなど
ポケモンセンターオンライン、プレミアムバンダイといった自社で直売する動きが強く見られました。
そうすることで利率があがり、値上げをする必要がなくなるからです。
そういった中で自分みたいな小売は新作販売が難しくなることが予想されます。

自分としても中古売買に力を入れていましたし、今後も力を入れていくでしょう。

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