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猿田会議ができるまで(まだできてないが)①
お客さんを舞台にあげたり、話しかけたり、客席に降りて行ったり、という、いわゆる「客いじり」と呼ばれるようなこともある程度やりました。
そのうえで。
もっともっと、演劇空間にお客さんを巻き込めないか、ということを近年はずっと考えていたのです。
お客さんを巻き込むって言うのは、当事者になってもらうってことです。
最近だと、ホラーの分野では梨さんがこの「読み手を当事者にする」仕掛けをかなりやっていて、成功していると感じます。(たとえば、二次元バーコードを読み込ませるというような、こちらに行動させることで当事者にしていく)(怖いけど、読み込んじゃう)(なぜならもうとっくにだめなので)
でも当事者になってもらうっていってもさー、むずいじゃないですか。
役を演じてもらうってわけにもいかないし。マーダーミステリーをやりたいわけじゃない。マーダーミステリーは、その道のすごい人たちがいるので。
そんなことを考えながら、色々アイデアをこねくり回していた時に、ひょんなご縁で「松楠居」を知ったんです。大名に突如現れる異空間。もはや劇空間。ここで、15人くらいで、俳優もお客さんも一緒に車座になって、おしゃべりしているっていうイメージが一気に浮かんだんですよね。
これかも、私のやりたい演劇って! と思ったのです。
つづく。