【短編記事】AmazonOEMで広告出稿できない商品の売り方
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当記事は筆者(@tas_buppan)が保有しているデータに基づいて執筆しておりますが、緩く大雑把にまとめている(端的に言うと手を抜いて雑に記事化している)ものです。
読者の皆様の成果を確実に保証するものではございませんのでご了承ください。
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Amazonでは広告出稿ができない商品ジャンルが存在しています。
例えば、アダルト関係だったり"医療従事者向け"の医療機器だったり。
他にも数多くの広告禁止商品が存在していますが、詳しくはAmazonAdvertising公式サイトで確認できますのでそちらをこの記事読み終わった後にでもチェックしてみてください。
医療機器とかは販売ハードルがそれなりに高いので、あまりこれでつまづく人はいないと思いますが、
アダルト関係だったりタバコ関連商品は一見美味しい市場に見えるため、参入しようとして後からこの事実に気がつくという人も多いです。
Amazon広告が活用できないと言うことは、一般的なAmazonOEMと呼ばれる手法に取り組む場合に太い集客経路を一つ失ってしまうことを意味します。
AmazonOEMでは一般的にAmazon内部のみから集客を行います。
・オーガニック経由(自然流入)
・広告経由
の2軸で考えられることが多く、特に競合商品が乱立している昨今では広告の重要性が増しています。
というか自然検索だけで戦おうもんならほぼ無理ゲーです。
よっぽどニッチな市場とかじゃない限りは、スコアの低い新規商品ではロクに露出もできないので売れることはありません。
(レビューも競合より見栄え負けする状態スタートなので尚更)
と言う感じにここまで見るとAmazon広告を使えない商品は触れるべきでないと言う判断になるかもしれませんがそうではありません。
この広告を活用できない市場にも攻略手順が存在している(と思っている)。
当記事で解説する内容は仮説ベースではなく、実データベースで広告掲載不可ジャンルでの効率的な販売方法を提示します。
2022年4月執筆時点ではネット上に掲載されていない情報ですので、
該当市場でひっそりと今回の内容を実践していた方にとっては自分が内容を出すことによって不快に感じる方もいるかもしれませんが、
どうせ他の誰かがその内出す話だと思いますのでご了承ください。
それでは早速本題です。
NG事例をまず紹介
一部のセラーでは反則(ズル)をして問題解決をしています。
ただし、ここでは事例として紹介こそしますが決してオススメはしません。
短期的にこのやり方は通用しますが、すぐに修正や規制,警告が入って出来なくなります。
つまり持続性がないと言うこと。
そのやり方というのが、
・ブラウズノードずらし
・SFBB(Search Find Buy Boost)
上記の組み合わせです。
猿でも分かるレベルに簡単な説明をすると、
"広告掲載できるカテゴリーにわざと変更"して"紐付けしたいkw検索から不自然でない購入を行い、レビューも入れる"ことで、
該当商品で弊害になる初動での実績獲得によるスコアの改善と主要kwへの露出をカバーするための施策ということ。
この時点でそれなりにAmazonで販売している方ならお気づきかと思いますが、このやり方は簡単に規制されます。
ブラウズノードをズラす意味としては広告出稿できる商品であるとAIに認知させる目的がありますが、ある程度上位露出させたい主要kwとのインデックスが強くなる段階で自動修正が入ります。
で、自動修正が入ったらまたブラウズノードをズラす。ロックされていて手動でズラせない場合はとあるサービス(ここでは伏せます)を活用して無理矢理ズラすことで延命させます。
が、結局これもイタチごっこに過ぎませんしどこかで終わりは来ます。
そうなると必然的に広告は出稿できなくなりますし、あからさまなやり方だとAmazon様からお叱りを受けて最悪アカウント停止も考えられます。
初期の初期には実績を獲得するのに使える手段ですが、結局これによって得た実績というのは虚像でしかないため、通常運営に入った後の売り上げはたかが知れてるんですよね。
(まぁそれでもなんにも施策せずに参入するよりはマシなのがこのやり方を使うセラーがいまだに消えない理由なんですが...)
システムの穴をついてズルをするやり方というのは長くは続きませんし、規制も厳しくなることも可能性としてはありますので非推奨です。
つまり、この記事を見た人は絶対にやらないこと。
こんなやり方をしなくてもなんとかなりますってことを伝えたくてこの記事を執筆していますので、ここから先の内容で代用してください。
1.事前集客
広告出稿ができないことによって、初動での実績獲得が難しい点をこれで補います。
NG事例のブラウズノードずらしとSFBBを活用した初動施策の代わりを事前集客で対策するという意味です。
事前集客といえば、LINEやメルマガに誘導する事前集客用のLPを作成してそこに対してFB広告で集客を行うというイメージがあると思います。
しかし待ってください。
FB広告でもAmazon広告と同じように制限される広告があるはずですよね。
アダルトなんてまさにそれです。
あとはよく商品化されるものだと電子タバコとかも制限されています。
詳しくはFB広告ポリシー内の制限コンテンツをご確認ください。
つまり
広告→LP→LINE→販売
という導線は基本的に組めないと思った方が良いです。
(例外もあってアドアフィやってる人とかだとよくAI検知すり抜けるクリエイティブ作ったりするそうですが)
まぁ基本的に外部の広告も使えないと考えましょう。
ではどうやって事前集客を行うのか?
答えは簡単です。SNSとメディアを活用します。
弊社関係者以外でAmazon該当商品にて上手く活用した事例はまだ他に見つかっていないので(もしあれば教えてください)、以下には一例として「こんなイメージですよ〜」という事例を掲載します。
このアカウントでは電子タバコの情報を配信しています。
こんな感じでSNS運用を行うと、自ずと視聴者は電子タバコに興味がある人に絞られます。
そして「オススメな〇〇」だったりの質問に回答したり該当商品に興味を持っているユーザーのお悩みを解決していくことでアカウントとしての信用を得ることが可能。
上記はTikTokを例にしていますが、別にこれはTwitterでもインスタでもYouTubeでも構いません。
要するに該当商品に興味を持ったユーザーの関心を集めることができ、悩みを解決したりコミュニケーションが取れる媒体ならなんでも良いのです。
(個人的にはTikTok→インスタの導線張るのが好きですが、この辺の詳しい話はまた今度)
そして、商品リリースを控えているタイミングで下記のような施策を行います(画像のものは事前集客ではなくセール通知ですが)。
この導線を分かりやすくすると
SNS→LP→LINE→販売
となります。
こんな感じでSNSアカウントを自分で作成するor既にあるアカウントに協力依頼をかけることで事前集客を行います。
あとはメディアに関してだと下記のような個人だったりガッツリ大手じゃない法人さんで商品の掲載依頼を受けてくれそうなメディアさんに営業を行います。
※メディアに関しては自社での制作は1からやるとしんどいです。
こちらは電子タバコについて情報をまとめているメディアさんですね。記事執筆時には現在進行形でクラファン案件の掲載をブログトップに行なっています。
このクラファンページへのバナーが自社案件なのか広告枠なのかは存じないですが(リサーチ不足ですみません)、割とこれ系の広告依頼を受け付けてくれるメディアさんは多いです。
弊社もメディア運営事業を抱えているためその辺の内情も少し分かるのですが、メディアの収入源って
・アドセンス
・商品のアフィリエイト
・広告枠の提供
くらいで、中でも広告枠の提供がまとまった収入としては単価が高くメディアの持ち主的目線としても積極的に掲載依頼が欲しいと思ったりします。
という気持ちがわかった上でメーカー側がやることは1つです。
「弊社で○月△日から新商品の販売を行う予定があり、その事前集客を現在行っているのですが、御社メディアに広告掲載のお願いはできないでしょうか?」
これでOK。メディア運営でご飯食べている身としては喉から手が出るほど来て欲しい営業メールです。
弊社で使っているテンプレもあります。営業メールにも相手のYesを引き出すコツがちょっとばかりありますのでもし気になる方がいれば下記note内でまとめています。
と、こんな感じで広告を活用せずとも事前集客を行うことが可能です。
また、この導線の組み方は販売前の事前集客だけでなく、販売後のプロモーション施策としても活用すると良いです。
2.新着期間の活用
広告出稿ができないジャンルでは特にこれが重宝します。
後から露出を強くしようと思うと上記に記載したように外部経由のトラフィックを集めてこないといけないです。
Amazonのロジックに基づいた施策も行うために、新着期間の活用をしましょう。
新着期間では、Amazonもその商品のポテンシャルを見定めるためにあえて強めに露出を行います。
上記画像では販売開始1年以内でレビュー数が200件以上獲得していてそれなりに売れてそうな強いカタログの真横に2022年4月に販売開始した実績がまだないカタログが配置されています。
つまり、この期間中であればそれなりに露出ができて成約実績も獲得できる可能性があるということです。
また、この期間中に多くの実績を獲得して主力kw上位を占有しているカタログ並みのポテンシャルがあるとAIに判断させることができれば、新着期間終了後にもそのポジションを取れるのです。
広告を活用することができれば後からでも露出をコントロールできますが、それができないカタログは外部からトラフィックを流すか、この新着期間中に勝負を決めるしかありません。
新着期間については上記動画で期間中に取るべき行動とNG行動について詳細解説しております。
※動画では広告出稿できる商品前提での解説なのでその点だけは注意。
3.価格設定
一般的な商品だと相場よりガッツリ落としての販売は推奨していないのですが、これに限っては別です。
大分落としてスタートしましょう。
例えば1500円が相場なら980円とかで販売します。
価格はかなり購買ポイントとして強いので、これやると売れるには売れるのですが相場に戻すのは苦労します。
それこそ昔話をすると2017年までは1500円相場の商品を300円とかから販売スタートして露出強くなったら一気に相場に上げるという手法が通用していたんですよね。
まぁこんなの当たり前のように規制が入ったので今は同じことやるとペナります(カート剥がされて検索結果から飛ばされる)。
なので、大分安値からスタートしたら相場に戻すまではジワジワと少しずつ上げていくのが良いです。
価格を上げるタイミングも大切で、「大して実績も取れていない状態だけど赤字続きがそろそろ嫌になってきた」とかで値上げしていくのは最悪。
指標をしっかり作りましょう。
例えば、「主要kw①で自然検索結果X位安定したら」とかです。
値段を上げてもなお、日販数が安定しているようならまた少しずつ上げていきます。
値上げ頻度と割合ですが、商材にもよって異なるのでコレっていうのはないのですが汎用性のある目安としては週1回で5%です。
980円スタートした商品であれば値上げ指標に到達したタイミングで50円の値上げを行い経過観測をするという感じ。
これで相場に近づけていきます。
また、相場に無事到達している頃には単月で利益もしっかり出ていると思いますが、そこで値上げを止めるべきではありません。
大切なのは販売数が最大化するポイントではなく利益が最大化するポイントです。
1500円で1000個販売して150万円の売上を叩くよりも、2000円で800個販売して160万円の売上の方が事業としては優秀でしょう。
ただし、我々が販売するのはAmazonということを忘れてはいけません。
Amazonでは販売実績に応じて未来の売り上げが左右されます。
先の事例を例に1500円で1000個販売していた方が2000円で800個販売するよりも販売実績としては獲得できているため、未来の売り上げはもしかしたら前者の方が伸びるかもしれないということです。
この辺が非常に難しいですが、販売数による実績の獲得はセールなどのイベントで調整も効きますし、アルゴリズム変更もあることを前提にすると未来のことはドンピシャで予測するのはほぼ無理です。
分かりやすい最適解としては、販売実績も利益もバランス良く最大化できるポイントを狙って価格調整をしていくというのが答えです。
また、初期の価格設定の注意点として法外な価格設定はしないということを頭に入れておいたください。
1500円相場のものなら980円スタートという例を出しましたが、「安値売りして実績をまず取りに行くなら100円とかでもいいのでは?」と考える方もいると思いますが、2022年4月現在ではNGです。
AmazonのSEOロジックに基づいて各種kw検索結果ごとに売れている価格帯のデータが計測されています。
つまりAIの認知として「電子タバコというkw検索から入ってきたユーザーは1500円くらいの商品を良く買う傾向にあるから、該当検索結果に露出しやすい商品は1500円近辺の物にしよう」という力が働きかけるのです。
結果、法外な価格の商品はなかなか露出できません。
では"法外ではない価格設定ってどれくらいなのか"という話ですが、自社調べだと相場の40%以内です。
1500円が相場の商品であれば900円〜2100円のレンジであればしっかり露出してくれるというイメージ。
で、高いよりは安い方がユーザー目線で売れるのは当然なので980円というプライシングを行なったというわけです。
4.レビューリクエスト依頼(外部)
公式機能でのリクエスト依頼も注文管理から行うべきですが、それ以上に外部でのリエクエストも送りましょう。
事前集客から購入してくれたユーザーに対してレビューのお願いをするということです。
やはり、メールで機械的に依頼が届くよりもLINEなどで直接人とのコミュニケーションとして依頼される方が購入者側もレビューをつけやすくなります。
Amazonの規約に反しない形(金銭対価にしたり)であればどのような形式で依頼しても問題ありませんが、レビューをつけてもらうタイミングには注意した方がいいです。
最近ではAmazonも不正レビューをなるべくつけないようにするため、機械判定でレビューをつけられないようにしたり、つけたレビューを自動削除したりと頑張っています。
この頑張りが真面目にレビュー依頼をする際に悪い方向で働くこともあるのです。
例えば、レビューが短期間で一気についた時です。
AIは不正レビューの疑いをカタログに対してかけます。
この状態になると新規でレビューを入れようとお客さんが動いても投稿できないのです。
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申し訳ありませんが、この商品のレビューを受け付けることができません。 通常ではない投稿状況が確認された等いくつかの理由により、この商品のレビュー投稿は制限されています。
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↑こんな表示がでます。
このシステムは事前集客とちょっと相性が悪いです。
対処としてはレビューをリエクエストするタイミングを分けていくのが良いでしょう。
おそらくこのロジックは全体注文件数に対するレビュー数で検知するように仕組まれていて、一定ライン(30%以上と推測)を超えるとそのカタログには新規でレビューを投稿できないようになる物だと考えています。
ここに関しては弊社でもまだ仮説段階でデータが揃っていないため、あくまでも予測ということだけご了承ください。
終わりに
以上がAmazonで広告出稿できない商品を扱う際に効率的に販売する方法です。
弊社でもこのジャンルに関してはまだ手探り状態ということもあるので「他にもこんな事例でうまくいった!」「ここは間違っているよ!」という内容があれば気軽にメッセージください。
別途PRにはなりますがAmazonでの商品販売に関する自社ノウハウをまとめた有料noteも下記リンクより販売させていただいておりますので手に取ってもらえると嬉しいです。
また、当記事に関する内容やその他ネット物販に関するご質問はYouTubeライブにてQ&Aを定期的に開催しております。
最近は諸事情により事前告知等一切せずにゲリラライブのみ行っておりますので、通知オンにして待っていてもらえれば幸いです。
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今回の内容が少しでもお役に立てたなら幸いです。
ご閲覧いただきありがとうございました。