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あかるくなりたい日もある


自分のnoteを読み返して、過去の私が残した言葉に救われたり、救いを求めたりしているのだけれど、最近の私はどうも陰鬱すぎる。何がそうさせているのかは自覚していて、過ぎていく毎日が薄くはあるが暗い色で塗られていく。曇天といったところか。何か楽しいと思ったこと、幸せだと感じたことはなかったっけと思い返す時間。年末から今までにかけて、それなりに新しい趣味が増えたり、趣味を追求したりした気がする。少しは人生にあかるさを取り戻そうの文章を綴りたい。



12月某日
初めてお笑いを劇場で見た。今まで行ってみたいとは思っていたけれど、周りにお笑いに興味ある人が見つからず、一人で行く意気込みもなかったせいでなかなか踏み出せなかった。最近仲良くなった人がお笑い好きだということで、ありがたいことに一緒にお笑いを見に行こうと誘ってくれた。新宿にあるルミネtheよしもとへ行き着席。ど真ん中の前方の席だった。劇場で見るとき、前説というものがあるらしく、新人の芸人が担当することが多いのだそう。前説から面白すぎた。私みたいに初めて訪れた緊張気味の客でもすんなりと受け入れてくれるような空間、大声で笑っちゃってくださいと言ってくれるような懐の大きさ。これから出てくる芸人が漫才をしやすい空気を作り、いかにお客さんを安心させるかは、前説芸人の力量次第なのだ。前説、とても興味深く思った。


漫才が始まると、大きなBGMとともに中央にあるマイクスタンドへ芸人さんがやってくる。知っている知らないに関わらず、みんな腹を抱えるくらい笑ってしまう。少し前からマユリカにハマっていて、生で見ることができた感動は忘れられない。中谷さんが逆立ち歩きできるぐらい運動神経あって驚いた。その中でも、インディアンスがすごかった。笑ってない時間がなかったし、落ち着く隙がなかった。テレビで見るのと生で見るのとでは、まったく違う。迫力、スピード感、熱量が一気に押し寄せてくる。芸人はただ面白いだけではなくて、その面白さには努力があり下積みがあり分析と思考のもとにある。これらが統合されて、一つの笑いを生み出している。そんなことを後々一緒に見た友人と語った。お笑い、めちゃくちゃに面白いではないか。


影響を受けやすい性格上、今までちゃんと見てきたことがなかったM1を見た。なぜ今まで見なかったのかを後悔した。敗者復活からしか見ていないけれど、バイトに行くギリギリまで粘って視聴し続けた。移動の電車の中でも見続けて、頬が浮ついてしまったものだから周囲の人たちには変人だと思われても仕方がない。マユリカが面白すぎたのだ。そして、インディアンス。劇場で見た漫才を敗者復活でやっていて、見るのが2回目でも面白かったことに驚いた。決勝戦は見逃し配信になったけれど、どの芸人のネタからもM1にかける思いがひしひしと伝わってきた。かっこよすぎた。来年はバイトのシフトに気をつけよう。


人を笑わせるためにふざけたり体張ったり喋ったり。だけだと思ったら大間違いで、人を笑わせるということは人の感情を動かすということだから、ものすごく難しいことなんだと知った。ましてや、芸能界で生き残れるのは一握りの世界で、そこに足を踏み入れる覚悟と努力は計り知れないものだろう。天才とかギフテッドとか言うけれど、それは才能の一部であって、それに努力が加わって、天才が成り立っているのだと思う。人には人にしかわからないことがあるから、見えている部分だけで語りすぎてはいけない。今テレビの中にいる芸人も小さいライブハウスで頑張っている芸人も思いは同じ、人を笑わせたいということ。何かに一生懸命な人ってどうしてこんなにも輝いて見えるのだろう。私もそうでありたい。




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