見出し画像

傷心の肇Pが現地に行って救われた話 ~燿城夜祭DAY2ライブレポ~

こんにちは、たーつーと申します。
普段はTwitterで担当アイドルのスクショを投稿したり、毒にも薬にもならないしょうもない日常を呟いたりしているアイマスPの端くれをしております。
この度、先日のシンデレラガールズのライブ「燿城夜祭」の感想を書き綴りたいという欲求に駆られ、久し振りに筆を執ることにしました。
拙い点も多々あるかと思いますが、よろしくお願いします。

ライブに行くまでの葛藤

まずは今回のライブでまず触れておかねばならない点から語っていきます。
それは
藤原肇役・鈴木みのりさん、大槻唯役・山下七海さんの2人の体調不良による不参加です。
私は普段藤原肇の担当をしている身で、担当アイドルの出演、それも山紫水明とフェアリーテイル*マイテイルという大好きなユニットの新曲を披露することがほぼ確定していたのもあり、今回のライブに対するモチベーションが過去最高と言っていいほど高まっていました。具体的に言うと燿城夜祭の公式グッズや備前焼小町第2弾等の藤原肇に関するグッズを買い求めたことから始まり、フラワースタンド企画に参加し、今まで作ってこなかったプロデューサー名刺を作成し、更には肇Pの正装(?)とも言うべき作務衣まで準備していたほどでした。

滞在先のホテルにて作務衣と公式法被を着こんでポーズを決める不審者の図

そんな中、まさかの鈴木みのりさんのコロナ感染による参加不可というお知らせを受け、絶望的な心境に陥りました。
更に言えば先に参加見合わせが発表された唯ちゃんもまた自分が好きなアイドルですし、出演者が発表された時点で唯ちゃんが所属しているユニット・ルビーカウンテスの新曲が予想されていたので、この状況での不参加に「ライブはどうなってしまうのか」という不安を感じていたところに追い打ちを掛けられた気分でした。
担当が出演できなくなったライブに行って虚しい気分にならないだろうか、「担当が居てくれれば良かったのに」という気持ちが邪魔をして素直に楽しめなくなるのではないか、といった気持ちが去来し、不参加を検討する程悩んでいました。
最終的には担当が出演できなかったライブを自分の中で無かったことにしたくない、という想いと遠征費を無駄にしたくないという打算が勝った結果、当初の予定通り現地へ参戦することを決意しました。
こうして、担当の急な参戦不可で心に傷を負ったプロデューサーの燿城夜祭が幕を開けました。

現地の空気

そして迎えたライブ当日、寝過ごしたり列車に乗り遅れたりすることなく、無事に現地に到着。何故かライブの時だけ早起きが出来る特異体質なのが今回も幸いしました。
DAY1のチケットは取れなかったものの、せめて会場の空気を味わったりフラスタ等を見ておきたいと思い、前掲の肇Pスタイルに着替えて自分も会場へ参戦を果たしました。

私も参加したフラスタ企画2つ

フラスタを撮影したり、サイゲの公式フラスタを鑑賞したりするついでに、勇気を出してせっかく作ったP名刺の交換も行いました。ありがたいことに多くの方が初作成の稚拙にもほどがある名刺を嫌な顔一つせず受け取って下さったほか、肇Pだと知ったプロデューサーさんからはみのりんごが急遽不参加になってしまったことを気に掛ける温かい言葉も掛けて下さり、自分の心は少し安らぎました。
ひとしきり現地で見ておきたいものを観終ったのでホテルに撤退し、その後はDAY1の配信を観ていました。このDAY1でも語りたいことはいろいろあるのですが、あくまで生で観たDAY2の感想に比重を置きたいので今回は割愛します。全部書いていたらどれだけかかるか分かったもんじゃない。

翌日、あらためて現地へ参戦。
近くの会場で行われている「どりぃむ配布ふぇすていばる」に足を運んだり、DAY2用に変更された公式フラスタを見に行ったり、同じ肇Pの方々と感情を共有したりしつつ、入場時間まで待機していました。
こうして開演まで他のPさんと過ごす時間も現地参戦の醍醐味なんだな、とあらためて実感させられました。

ライブ開演~第1ブロック終了まで

ライブ会場へ入場してまず目を引いたのは、ステージに組まれた屋台の数々でした。
というのも前述のとおりDAY1は配信で見ていたのですが、開演時間までにホテルに戻ることが出来ず、Twitterで流れてきた「屋台があった」「飯屋(本田未央役・原紗友里さん)がいた」といった断片的な情報しか得られていなかったので、実際に見た時の衝撃と興奮が凄かったです。
そして会場の他のPさんと一緒にステージでアピールするJUNGOを野次ったり、出演するのはないかと薄々予想はされていた瑠璃子(多田李衣菜役・青木瑠璃子さん)に歓声を飛ばしたりしつつ、ライブ開演を待っていました。
ついでにこの時点で楽しむことにシフトしていたので、みのりんご出演不可については頭の片隅に追いやっていました。ある意味もうこの時点で自分は救われていたのかもしれないです。

1.Yes!Partytime!!(和太鼓アレンジ)
まずはこの曲から。元々盛り上げることに特化したような曲なので一発目としては最適な選出だったのに加え、サイゲの公式フラスタ映像でも使われていて「これを聞きたい」という気持ちが高まっていたのもあり、とても楽しめました。
そして何よりも今回からデレのライブで久し振りに声出しが解禁されたのもあって、コールもできたのがとても楽しかったです。コールありのYPT自体は先のMOIW 2023でもあったとはいえ、デレのライブでまたこの曲でコールが出来た感動はひとしおでした。
思えば自分が初めて行ったアイマスライブの一発目も『Yes!Partytime!』だったこともあり、声出しができる快感も相まって実家に帰って来たかのような感覚がありました。
あとゆうゆう(高田憂希さん)のツインテールと「大胆でもええよ♪」がとてもよかったです。

2.Bloody Festa
正直来るとは思ってませんでした。
実を言うと私はこの曲がソロ曲2周目の中でも五指に入るほど好きで、これを現地の生演奏で聞きたいという想いから、急遽先の「Constellation Gradation」のDAY2に現地参戦したという過去がありました。
その時は結局この曲を聞くことは叶いませんでしたが、ここでようやく聞くことができ、自分にとってのcg コンステの忘れ物を取り戻すことが出来たような気分になりました。
そしてまさかのちょこたん(桜咲千依さん)とさっつん(松田颯水さん)によるしょうこうめのデュオ歌唱にも驚かされました。『Lunatic show』等でもお馴染みのちょこたんのウィスパーボイスにさっつんの圧倒的歌唱力が加わったこの組み合わせに思わず熱狂させられましたし、最終的にお互いの手を繋いでの歌唱に歓喜しました。この曲の「この手だけを離さないで そうずっとこのまま」の歌詞を、しょうこうめの永遠の友情と言う新たな形へと昇華させた発想に思わず唸らされるばかりでした。
あと、ちょこたんがこの曲の時ロングヘアになっていたのもあり、去年実装された小梅ちゃんのブライダルSSRを想起させましたね。

3.ハートボイルドウォーズ
DAY1では後半になってからの披露でしたが、今日は序盤で披露されたこの曲。
ともともさん(村中知さん)とあじゅじゅ(和氣あず未さん)の歌唱力もダンスもとても高く楽しめました。今回は参加できませんでしたが、村上巴役の花井さんも加わっての歌唱が楽しみになりましたね。
あと、ステージの石灯籠が撃ち合いによくある遮蔽物を演出していたように見えたのは自分だけでしょうか。

4.アタシガルール
顔が良すぎる女×歌唱力が求められる曲=最強
いやこの曲初めて聞いたんですけど強すぎる……。
2番目冒頭でのダンサーさんとの掛け合いがちゃんまき(河瀬茉希さん)のイケメン力を際立たせていてとても素晴らしかったです。いや、こんな部下を立ててくれてしかも歌唱力の高いイケメン社長がいるオフィス、素晴らしすぎる……。
そしてちゃんまきの圧倒的歌唱力を堪能することもできたので大満足でした。

5.全開!ミラクルアドベンチャー!
配信で見ていたDAY1の時点でコールが楽しそうなのが伝わって来たので、現地で聴くのを楽しみにしていた1曲。ついでに私の座席がアリーナのちょうど演者さんが入場するところのすぐ近くだったこともあり、直前の『アタシガルール』の終わり間際でメンバー3人が入ってくる所がばっちり見えて、その時点で私のテンションは上がっていました。
そして実際に聴いてみればコールがすごく楽しい上に、なつねえ(高森奈津美さん)とまりえってぃ(三宅麻理恵さん)の迫真の演技に加えてほーちゃん(井上ほの花さん)の舌っ足らずな演技が非常にハマっていて楽しいの一言に尽きました。

6.パ・リ・ラ
これもコールが楽しかった曲。初披露の「10th Tropical Land Tour」では無観客での披露になってしまいましたが、その雪辱を果たすかのように会場を熱く盛り上げてくれました。この曲に限った話ではないのですが、今回の公演のテーマ的に無観客での開催になってしまったことへのリベンジを果たそうとしたように感じられましたね。
そしてさっつんとちゃんまきの声の圧がすごい。

感情を乱された第2ブロック

7.不埒なCANVAS
DAY1でも披露された、顔の良いクールなメンバーによる1曲。
オリメンである周子役のルゥちゃん(ルゥティンさん)、魅せ方を熟知している飯田氏(飯田友子さん)、そして新参ながら高い表現力と歌唱力を併せ持つ二ノ宮ゆいさんの3人が三者三様の魅せ方をしていてとても良かったです。
それから曲を聴いていての発見だったのですが、この曲の2番に「紫陽花の方へと目をそらした」「むせかえるほどにきついサイダーを飲み干し空を仰いだ」といった歌詞があり、この曲はこの時期に歌うのにぴったりな曲だったということに気づかされました。気づくのが遅い。

8.エチュードは1曲だけ
何気にライブであまり聞いたことのなかった曲。
元々梅雨の時期をテーマとした昭和歌謡風の1曲だったので、これまたこの時期に歌うのに相応しい曲でした。
そして間奏のまりえってぃとあじゅじゅの関西弁の小芝居パートに思わず笑わされました。とりあえずウサミンに昭和ネタを振るのはやめて差し上げろ。

そしてこの曲で無邪気に笑っていた私に、最大のサプライズが披露されました……。

9.Sunshine See May


今回の燿城夜祭で聴くのを楽しみにしていた曲の一角にして、最も私の涙腺を破壊した曲。
正直、イントロが流れた瞬間幻聴を疑いました。
自分がこの曲を聞きたすぎてこの曲が流れたように錯覚したのではないか、スタッフが変更前の曲を間違えて流したのではないか、そんな考えが頭を過った末に、これが現実であることを認めるとともにゆうゆうによるソロだということに気づき、悲鳴も同然の声を上げました。
本当だったら演者が出演不可になった時点でセトリから外して前日の曲を続投させてもおかしくない、というより現実的な問題を考えれば「急すぎてセトリを変える暇がなかった」「そもそも『Sunshine See May』という曲自体がほとんど一緒に歌う場所がないのでハモリ等を意識する必要がなかったからやりやすかった可能性がある」といった点も作用したのかもしれませんが、それでもなおそれをしなかったスタッフの決断、そして1人でも山紫水明としてステージに立つゆうゆうの覚悟を感じ取り、思わず涙が零れました。
さらに1人だからこそ、今この場に居ることが出来ないみのりんごの事を想っているかのようにも思わせてくれる働きもあり、より一層山紫水明の絆を感じさせてくれました。
これだけでも自分は満足していたのですが、なんとラスサビの手前になってみのりんごの音源を流すことで疑似的に山紫水明を一緒のステージに立たせる(しかもラスサビに入る瞬間、ゆうゆうが本来みのりんごが立っていたであろう場所を向くという演出付き)という離れ業が行われ驚愕しました。
これにより、原曲はおろか過去のライブでも披露されたことのない、『Sunshine See May』のラスサビを一緒に歌う山紫水明という非常に貴重な瞬間が生まれました。
しかも直前の「悲しい時や辛い日には寄り添っていてあげる」という歌詞があまりにもこの状況に合っていて、まるでみのりんごの出演不可で落ち込んでいた自分の心に文字通り寄り添ってくれていたようにも、1人でも山紫水明としてステージに立ってくれたゆうゆうへの感謝の気持ちを表していたようにも見えて、いろいろと考えさせると同時に私の涙腺は完全に決壊しました。
たとえみのりんごの姿はなくても、山紫水明は今この瞬間にステージに立っていて、一緒に歌っている。そのことに気づかせてくれた今回の『Sunshine See May』は自分の中で決して忘れられないものとなりました。あらためてこの曲を披露してくれたゆうゆうに、この感動を味わわせてくれた今回の燿城夜祭に感謝したいです。
後にアーカイブを見直してゆうゆうが2人分のブレスレットを付けていることに気づいたり、デレラジでゆうゆうから1人でこの曲を歌った時の感想を聞いたりして何度となく涙腺が死にましたが、それはまた別の話。

10.花簪 HANAKANZASHI
ごめんなさいほとんど記憶に残ってないです……。
というのもDAY1で既に観ていて驚きが少なかったのに加えて、直前の『Sunshine See May』で完全に自分の涙腺が決壊しており、1番が終わるまでただただ座席にへたり込んで泣き崩れていたので、ライブを楽しむ余裕が無くなっていたからです。
強いて言えばちよちー(都丸ちよさん)が普段の法子とは思えないほど大人びた声で歌っていたのが印象的でした。

11.廻談詣り
先程の『Sunshine See May』とは打って変わり、かくりよがたりとして怖さを表現していたゆうゆうが印象的でした。というのも、ちょこたんは小梅ちゃんがホラーを前面に打ち出したアイドルなのでホラー路線はいつも通りの印象があるのに対し、ゆうゆうはよしのんが只物ではない雰囲気を纏っているアイドルとはいえ怖さという一面がそこまで強くないので、依田芳乃の怖さというのが普段とギャップがあり恐ろしさを感じさせました。
しかもその怖さの表現としてか終始笑顔だったのもあり、それがかえって作り物感と言いますか、得体の知れない存在という雰囲気を醸し出していて、底知れない怖さを出していました。思わず「笑顔は本来攻撃的なものである」という言葉を思い出しました。
そして最後に一瞬、狐の面を付けたダンサーさんの姿が映って「俺たちはやべー世界へと迷い込んでいた……」と思わせてくれた演出が秀逸。デレステのMV同様、最後まで気を抜かせてくれないこの曲の力に驚かされました。

12.ささのはに、うたかたに。
肇の歌唱曲にして、私も大好きな曲のひとつ。前日DAY1を観ながら「これみのりんご歌う予定だったのかな」と思いましたが、メンバーがそのままだったのでおそらくその可能性は無かったですね。実際みのりんごの呟きで全体曲以外はユニット参加2つを歌唱予定だった、という証言があったのでやっぱり最初からこのメンバーで行くのは確定だったものと思われます。
普段とは全く違うメンバーでしたが、それがかえってこの曲の新たな可能性を引き出していたように思え、これはこれで新鮮な気持ちで聴くことが出来ました。特に『エチュードは1曲だけ』の歌唱メンバーのしっとりした歌い方が印象に残りました。
それから私の座席が1番の時のあじゅじゅの立ち位置にかなり近く、姿を確認するなり慌ててペンライトをオレンジに変えて振っていました。

13.なつっこ音頭
この公演でやらなきゃどこでやる、と言わんばかりのこの曲。直前までデレステのイベントも開催されていた、今回の公演における看板とも言うべき1曲。
DAY1では神ちゃん(神谷早矢佳さん)が回していましたが、今回はほーちゃんが回していて七海の舌っ足らずな喋り方も相まって可愛さに特化していた印象がありました。
ほーちゃんの舌っ足らずな歌い方も印象的でしたが、何よりもがのちゃん(長野佑紀さん)の声があまりにもレイナ様でそちらにインパクトを持っていかれました。やはり全体曲でも圧倒的存在感を示す声の持ち主は格が違った。
あとはさっつんの普段の輝子を意識した歌い方も『Bloody Festa』とのギャップがあって可愛かったですね。それにしても『パ・リ・ラ』に『なつっこ音頭』と輝子がとことん宿題をサボり倒す悪い子になっているのはいいんだろうか……。

お洒落さと気高さの第3ブロック

14.Night Time Wonder
出演者が発表された時点で新曲予想がされていたほどに待ち望まれていた、ルビーカウンテスの曲が遂に登場。
唯ちゃん役のななみんは残念ながら出演できませんでしたが、それに対して「唯?そこにいるだろ?」と言わんばかりのパフォーマンスが印象的でした。本来ななみんが立っていたであろう場所に終始スポットライトが当たっていて、姿は無くてもななみんの存在を感じ取ることが出来ました。
曲の感じとしては落ち着いた大人の曲といった感じで、ギャル系2人ということで『Goship Club』のような曲をイメージしていた私の考えをいい意味で裏切ってくれました。夕方から夜に移り変わる時間帯に聞くのにちょうどいい感じがしましたね。

15.Nightwear
U149での衝撃の初披露もあり、前日に引き続き注目が集まっていたLiPPSの2曲目がここで登場。
あのイノタク作曲によるお洒落な曲調に加え、長年LiPPSとして活躍したことによる息の合ったパフォーマンスもあり、見ごたえは抜群。
個人的に間奏のピアノパートでの統率の取れたダンスが印象的でした。
あとるるさん(佳村はるかさん)が美人過ぎる。

そしてこの後、もうひとつのサプライズが満を持して登場しました……。

16.Isosceles


今回の燿城夜祭で最も聴くのを楽しみにしていた曲のもう一角にして、最も私の心を揺さぶった曲。
『Sunshine See May』という先例があったのでやってくれるのではないか、という期待はありましたが、いざイントロが始まると私のテンションは一気に最高潮に達しました。
ゆうゆうと同じく1人でユニットの看板を背負って立つ津田ちゃん(津田美波さん)の姿に気高さを感じましたが、何といっても印象的なのが終始津田ちゃんが明らかにデュオ前提のパフォーマンスを行っている点でした。
ソロで歌うのならステージの真ん中に立ってパフォーマンスをしてもいいはずなのに、それをせずに2人でのフォーメーションを貫く彼女の姿に「彼女はそこにいる。だからこそ自分はこうパフォーマンスをする」と言わんばかりの強い意志が感じられ、そんな彼女に応えるべくペンライトを三角形に組み合わせてひたすら応援していました。
実際、最後に肇(みのりんご)の音源を使用した『Sunshine See May』と違ってこちらは終始肇の音源を流していたほか、みのりんごが立っていたであろう場所にスポットライトを当て続けていたり、津田ちゃんがその場所に手を伸ばしたりと、姿は見えずともフェアリーテイル*マイテイルは揃っているんだというメッセージを込めた演出が随所にあり、その絆の深さ、そして津田ちゃんのこのユニットに対する想いの強さを実感しました。
藤原肇(鈴木みのり)という翼をもがれてもなお、懸命に自分に出来る限りのパフォーマンスをこなす津田ちゃんの姿には、小日向美穂の持つ強さと同時に一種の美しさすら感じました。
今回の二等辺三角形は辺の揃っていない歪な形だったかもしれない。けれど残された者が自分に与えられた役割を果たそうとする今回の形は、自分にとってとても美しいものに思えました。
先の山紫水明の時と同じく、メンバーが揃っていなくてももう1人が相手のことを強く意識したパフォーマンスを披露すれば、そこにユニットは確かに存在する。そんなことを今回のライブは教えてくれたように思えました。
そして後の同時上映会にて津田ちゃんの「使命がね、いっぱいあったから」というコメントを見てぼろ泣きしたのはまた別の話。

17.ノーチラスソナー
披露が待ち望まれていたマキノンのソロ曲。
失礼ながら自分はこの曲をコロムビアの試聴と、数日前に鑑賞したデレステのストーリーコミュでしか聴いていなかったので、実質初見と言っていい状態でした。
そしていざ始まってみれば、静かに熱い曲調に二ノ宮ゆいさんの圧倒的な歌唱力とパフォーマンスが加わったステージに一気に引き込まれました。
後のMCパートで二ノ宮さんが語った「八神マキノちゃんにもう一度恋する曲」という言葉もあり、八神マキノというアイドルの存在感を今一度自分の中で高めてくれるステージになりました。
あと隣のマキノPさんが滅茶苦茶嬉しそうだったのが印象的。

18.ダンス・ダンス・ダンス
このイントロなんだっけ?からの気づいた瞬間の興奮が凄まじかったです。
プロジェクトルミナスの一員として活躍した美嘉姉がこの曲を歌うというシチュエーションが来るものがあったし、ライブを観に行っていた時には気づけなかったけれどレイジーレイジーの2人もミリシタとコラボしていて、他の事務所と交流をして成長した彼女たちが合同曲を歌う姿がとても良かったです。
そして曲自体もあのイノタクが手掛けた曲というのもあって乗りやすくコールも楽しく歌詞もいいと、非の打ちどころがなかったです。曲の感じといい空気感といい、この曲を聴いている瞬間、かつてのFunky Dancing公演を思いだしました。

怒涛の最終ブロックへ

19.N.O.R.~Notes of Revolution~ 革命についての覚書
DAY1は怪談やらヒーローの登場やら銃撃戦やらなんでもありのカオスなブロックに配置されていましたが、今回のDAY2は最終ブロックの一発目という重要なポジションへ。デスメタルをテーマとした曲ということで全員シャウトが物凄かったのですが、特にジョン(嘉山さん)の叫びが際立っていた印象がありましたね。
それから『ささのはに、うたかたに。』の時のあじゅじゅと同じように私の席がジョンのすぐ近くだったのもあり、至近距離からあのシャウトを浴びることが出来たのも貴重な体験でした。

20.おおさか!?狂騒曲
本日一番訳が分からなかった曲。
いや、確かに大阪出身のアイドルが3人いるので何かしらやるかも、くらいには思っていましたがまさかこんなものが来るとは全く思っていませんでした。第1ブロックの伏線がこんな形で回収されるとは誰が予想できたのか。
元の曲は『あんきら!?狂騒曲』なのは辛うじて分かったのですが、それはそれとして頭が追いつかず、頭の中が?で埋め尽くされているうちに気づけばそのノリに押し流されていました。
歌詞中の大阪名物で飯テロをかまされたり、「某ドーナツ店」というアウトすぎる部分で思わず笑ったり、途中でたこ焼きを食べる上にその後堂々と合流するみくにゃんに思わずツッコミを入れたり、途中の粉物コールをしている時に一瞬「俺は一体何をやっているんだろう」と我に返りかけたりしましたが、終わってみれば終始笑顔になれたのでパフォーマンスとしては大成功だったと思っています。ちなみに上のモニターに表示されていたという、モザイクのかかった某ドーナツチェーン店の看板は見落としました。

21.情熱ファンファンファーレ
ここから怒涛のコール&ぶち上げタイム開始。
これまでコールが出来なかった鬱憤を晴らすが如く、会場が一体となって盛り上がっていたのが印象的で、自分も懸命に叫びつつペンライトを振りまくっていました。
演者さんたちもこれまでの流れでコールを聞きたいという気持ちが一層強まったのか、煽りを積極的に入れていてこちらを盛り上げてくれました。ちゃんまきの煽りがめっちゃよかったのに加えて、小日向美浦の隠しきれない可愛らしさが出てしまった津田ちゃんの煽りもよかったです。でも打ち上げに意識が行ってしまったあじゅじゅの煽りとそれにツッコミを入れるともともには笑いました。

22.サマカニ!
今の時期にぴったりな盛り上げ曲2発目にして、本公演のセンターのひとりでもある難波ちゃんの歌唱曲のひとつ。
本来の歌唱メンバーということでか積極的に盛り上げていってくれていて、おかげでこちらもコールにクラップにと存分に楽しむことができました。
あと、菜々さんの叫びが合っていると同時に笑わされました。やはりこういう演技はまりえってぃの持ち味だなぁ、とあらためて実感しました。

23.Orange Sapphire
盛り上げ曲3発目にして、今なお色褪せないシンデレラガールズを初期から支えてくれた名曲。
今回のライブでようやくコールが解禁されましたが、一番楽しかったのはこの曲だったと断言できます。オレンジのペンライトを振りながらの「パッション!」の全力コールはこの曲の楽しさをより一層引き出しているように感じられました。
歌唱メンバーとしては『なつっこ音頭』に引き続き、舌っ足らずな七海や声がよく通るレイナ様、独特のウィスパーボイスの小梅ちゃんといった面々が特に印象的でしたが、奏やマキノンといったクール勢が全力でパッションやっているのが新鮮で可愛かったです。
こういった新たな一面を見られるのもまたライブの良さですね。

24.Wish you Happiness!!
楽しかった公演もいよいよクライマックス。
コロナ禍でもなんとかアイマスライブをしようと試み、寸前で無観客での開催を余儀なくされた「Happy New Yell!!!」の公演テーマ曲が、有観客かつコールも解禁されたこのライブで披露されたのは来るものがありました。
それからこの曲で一際印象に残ったのが「楽しんじゃいけない理由なんてない」というフレーズでした。
元々この曲自体がコロナ禍で作られた曲であり、「こんな時代だけど精一杯楽しんでいこうよ」というようなメッセージ性を持った曲だったのですが、自分にはこのフレーズが「担当が出られなくなってしまっても悲観しないで」「その分私たちが精一杯楽しませるから」と伝えてくれたような気がして、楽しい曲なのに涙が溢れました。
この曲の持つメッセージ性を受けて、また自分の心が晴れ渡るようなそんな気分を味わうことができました。

25.悠久星涼
楽しいライブの締めくくりは、DAY1で衝撃の初披露となったこの曲。
これまで、特に終盤は盛り上げることを重視していた公演の締めが祭りの終わりを感じさせるしっとりとした曲なのは意外性がありつつも、今回のテーマに相応しいものだったと思います。
それから深読みかもしれませんが、自分はこの曲を隠し続けた意図として「ライブで初出しすることで、ライブの盛り上がりの余韻で後のデレステのイベントのアクティブを増やそうという試みがあったのでは」という計算があったのではないかと少し思いました。
寂しさを感じさせつつもどこか温かい気持ちにさせてくれたこの曲で、楽しかったライブはひとまずの終わりとなりました。なお曲の雰囲気がどことなく『ささのはに、うたかたに。』と似た系統だったので、「肇に歌って欲しかったな」という気持ちが復活し少しセンチな気持ちになったのは秘密。

アンコール、最後のサプライズ

デレのライブでは久しぶりの「アンコール!」の大合唱の後、恒例の新情報のオンパレードへ。
怒涛の新イベント予告も衝撃でしたが、何よりもデレステ8周年記念ライブの情報が一番衝撃的でした。
しかも長い間Pさんをやきもきさせたライラさんの中の人が出演し、ナターリアとのユニット「ソル・カマル」が揃い、更にはシンデレラバンドまで出演するという贅沢仕様でした。
次のライブとこれからのシンデレラガールズへの期待を感じさせつつ、アンコールが始まりました。

そしてここで私にとっての最後のサプライズが幕を開けました。

26.思い出じゃない今日を
この曲が来た瞬間、思わず驚きの声が漏れました。
恥ずかしながら、自分はDAY1のアンコール明けで『サマーサイダー』が流れた時「この曲聴きたかったけど、ここで流すなら明日はやらないだろうな」と残念な気持ちになっていたので、このアンコール一発目に期待することを諦めてすらいました。
しかし実際に来たものはそんな考えを払拭して余りあるものでした。
この曲でまず真っ先に思い出したのが、去年シンデレラガールズの10周年記念として作られた「ETERNITY MEMORIES」の柚パートでした。簡単に説明すると、柚がフリルドスクエアのみんなと一緒に夏休みを何度も楽しみながらも最終的にこの終わらない夏から明日へと踏み出すという内容なのですが、その光景が頭を過りました。しかもこの公演が始まる直前、前述の「どりぃむ配布ふぇすてぃばる」でフリルドスクエアの団扇を貰っていたこともあり、より一層感動が強まりました

いただいたフリルドスクエア団扇。裏面にはモバマスのマイページ風に並んだフリルドスクエアの集合イラストと「ETERNITY MEMORIES」の柚の言葉があるのがまた泣かせてくれます。

そしてあらためてこの曲の歌詞を見てみると、
「この世界に飛び込んでさ ホントは不安な日もあったんだよ」「今までの精一杯で応えるよ」「叫ぶよ「今が楽しい!」」「交じり合って生まれた歌が こんな日々の証なら」「でもね まだやりたいコトだらけなんだよ」「ありふれた日々をずっと キミと歩いていこう」
と、これ以上ないくらいシンデレラガールズとライブを表しているように見えました。思えばこのライブ自体が本家シンデレラガールズがサービス終了してから初のライブであり、そこでこの曲を持ってきた意味合いは非常に大きいものでした。
勿論、この曲は喜多見柚というアイドルのソロ曲であり、先の歌詞はあくまでアイドルという道へ踏み出した彼女の心境を歌ったものではありますが、アンコール明けという場面で披露することによりこの曲の歌詞に新たな意味合いを持たせ、この曲の秘めたポテンシャルを引き出したことは揺るぎない事実だと思います。
これからのシンデレラガールズもまた、アイドルと一緒に歩んで行ってほしい。そんなメッセージ性を受け取りつつ、大満足のまま最後のMCと曲の時間になりました。なおこの曲のセンターがルゥちゃんだったのもありアーカイブで「らりルゥだこれ」と言われて感動が台無しになったのは別の話。

27.お願い!シンデレラ(和太鼓アレンジ)
締めはやはりこの曲。しかも公演のテーマに合わせて和風アレンジが施された特別バージョンです。
しかし何といってもこの曲で特筆したいことと言えば、今回出演できなかった2人の法被を持って現れる出演者さんの姿です。
まず肇の法被を持ってステージを駆ける津田ちゃんの姿に、フェアリーテイル*マイテイルの絆を感じ取れましたし、彼女が私の席近くに来た時には思わず歓喜の声と共にペンライトで三角形を作っていました。
それから津田ちゃんからその肇の法被受け取り、抱きかかえるゆうゆうの姿には思わず涙を誘われました。たった一人で山紫水明を背負い、更には今回の公演の主役という大役を務め上げたゆうゆうがみのりんごに気持ちを吐露しているようにも見えて、思わず胸が熱くなりました。
もう1人の唯ちゃんの法被も、ルビーカウンテスの残り2人がそれを持ってステージを練り歩いていたほか、一緒にポーズを決めていてここには来れなくても確かにここにいるというのを感じ取れました。
後は、ラスサビ前にゆうゆうのぶおおーを聞けたのも印象に残りました。
そんなユニットや演者の絆を感じ取り、温かい気持ちになりながら今回の燿城夜祭は幕を閉じました。

あとがき

以上で今回の燿城夜祭のライブレポを終わります。思ったことをダラダラと垂れ流しにしたまとまりのない文章でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
正直に言うと肇(みのりんご)がいる状態での『Sunshine See May』や『Isosceless』を聞きたかったという気持ちは根強く残っています。
しかし今回の公演で、たとえ本人がその場に来れなくなっても残された人たちがその思いを受け継いで歌うという表現を目の当たりにし、ユニットの絆をより強く実感することが出来たのでおおむね満足した公演になりました。
そんなアイドル同士の絆を大事にしてくれた今回の公演は、私にとっていい意味で忘れられない思い出になりました。
そんな気持ちを抱かせてくれた感謝を込めて、最後はこの言葉で締めくくりたいと思います。
アイマス最高!

いいなと思ったら応援しよう!