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コロナ禍でのイギリス留学 帰国?留まる? バスは?飛行機は? #2

ストレージまで荷物を預けに2往復!

2年生になったときまた戻ってきたら使うものをストレージに運ぶ作業は帰国日の3日前から始まった。この状況下で急な帰国を決めた留学生が多いせいか、予約したストレージに荷物のピックアップを依頼したくて電話しても繋がらない状態!仕方なく、ポジはずいぶんと増えてしまった荷物を2回に分けてストレージまで自分で運ぶことに。寮のキッチンは4人で一つをシェアしていたようですが、自炊をがんばっていたポジはずいぶんとツールも増えていたし、それを知った祖母が小さな冷蔵庫を買ってくれていて、それが大荷物になり・・・。これも愛情の重さだということだけれど。さらには掛布団やまくらも自前のため、いかばかりの重さと量だったのかと思う。

同じ寮の友達は実家に帰っていき、ガランとした寮では取り残される気持ちが強くなっていったことでしょう。仲良しの中国人のお友達は、身の安全をとり、寮からヒースロー空港まで数百ポンドかけて専属ドライバーを雇ったとか。親としてはそこまでしたい気持ちはすごく理解できる。感染よりもアジア人への差別が酷くなっていたから。そのお友達が帰り際、当時はまだポピュラーではなかった貴重なマスクを分けてくれ、お互いの身を案じて別れたそう。これまで人種を超えて平和に接していた人々も、一瞬で牙をむけるようになる一方で、友達からの優しさも同時に感じる。人間の醜さとやさしさが同時に見えたことでしょう。

寮での最終日、布団も枕もすべてストレージに預けてしまったポジはダウンジャケットを着て掛け布団もシーツもないベッドで寝ることに。その写真が送られてきたときには、なんだか心にレモン汁がかかったような、キュッとする、そんな気持ちになった。

いよいよヒースロー空港までの移動!

移動時間、イギリスは夜だったので幸い日本は休日の日中。ポジと密に連絡を取り合った。心細い気持ちでとおに日が暮れ真っ暗な中、まず、寮から最寄りの駅まで専用のバスで。定刻になってもなかなかバスが来ない、とのメッセージにUberを呼びなさいとの指示を。すぐにUberは来てくれて無事に長距離バス乗り場まで到着。一次関門突破だね!とやりとり。

バス乗り場はガランとしていて、本当に人っ子一人いない。本当にバスは来るのかしら?こんな時にわざわざロンドンへ行く人なんかいないだろうに、運行中止になりやしないか?そんな不安もつかの間、定刻通りバスはやってきた。マスクはいかにもアジア人らしくて目立つことを気にしていたけど、乗客はポジ一人のみ。途中のバス停でちらほらと人が増えてきて、同じマスクをしたアジア人も乗ってきたそうで、一安心。本当に祈るような気持ちで私はスマフォを握りしめてポジからの連絡を待っていた。

バスは順調にロンドンに到着、ターミナルでヒースロー空港までのバスに乗り換え、ハラハラどきどきの一番心配していた深夜バスも突破!空港まで来てしまえば、あとは飛行機が飛ぶことを祈るのみ。

本当に飛ぶの?

予約した便はブリテッシュエアウェイズ(BA)で、JALとの共同運航便。値段が2倍だったので、BAを選択したけど、この有事なのでJALを選ぶ人が多く、JAL便は満席になるのが早かった。安さを取ってしまったことを後で後悔することにならないか?でもJALサイトから予約した共同運航便だから、何かあればJALがきっと何とかしてくれるだろう、心の中であれやこれやと最後まで自分の選択に自信が持てなかった。

そんな心配もつかの間、運航便の掲示板には定刻通りのBA便が表示されたようで、ポジから無事に搭乗とのメッセージが!

寮から空港までの道中、一緒にいたわけではないけれど、ずっと心はポジに寄り添い、一喜一憂しながらの移動だった。飛行機を予約した月曜日から土曜日の搭乗まで、とてもとても長く感じられた。

ようやく、本当に本当にポジが帰ってくるのだ!!!

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renaître
『好き』を仕事にするために、始動し始めました。まだまだ卵にもなりかけてない構想ですが、徐々にnoteでも公開して行きます!