今年の漢字は「翔」しかない
今年の漢字は「税」だそうだ。税とはいったいどういうことだろうか。確かに国会では、防衛増税(結局見送り)だ、子育て減税だと議論はかまびすしいし、ネットでは「増税メ○ネ」などという、小学生が真っ先にイジメに使う単語が飛び交い、それをマスコミが引用するという信じがたい現象が起きている。
しかし、国会で「税」を議論するのは当たり前で、それは国を経営する国会と国会議員の仕事である。たとえば消費税の導入なら分かるが、令和五年はことさらに税制が動いたわけではない。かなり一方的であり、あまりにも「ネガティブ」な印象を与えようとしている。
しかも「税」は過去にもあって二回目、全体的に「暗い話題」に偏りがちと言わざるを得ない。
年末といえば「新語、流行語大賞」(ユーキャン)もあるが、これは政治的に偏っていることで、広く知られている。際立ったのは、2014年の「集団的自衛権」と「ダメよ~ダメダメ」だ。悪いが「ダメよ~ダメダメ」なんて流行していない。なにをどう考えても、この年の流行語は「アナと雪の女王」の「レリゴー(Let it go)」=「ありのままで」だ。「集団的自衛権」と「ダメよ~ダメダメ」には、明らかに政治的なメッセージが込められている。
私が考える2023年の漢字は「翔」
そして今年の流行語大賞は「憧れを捨てろ」だ。
2023の春のWBCで世界一のバッターであるマイク・トラウトを空振り三振に切って取って日本代表チームを世界チャンピオンにした。シーズンでは、日本人初のホームラン王。MVP。そしてこの年末、世界史上でももっとも高額と言われる「7000億円」という信じがたい契約をものにしたのだ。
これ以外にあるだろうか。
今年の漢字と流行語大賞は、年末の風物詩のように報道される。そこに政治的なメッセージを込めたり、ネガティブな印象を流布するのは相応しくない。年の最後には、前向きに希望に満ち溢れた気分になりたいものだ。それが、未来を担う子供への正しいメッセージだと信じている。