見出し画像

転職してからの日々 12月

12月1日(日)
文学フリマ東京に行ってきた。会場内の熱気がすごい。
前回同様特に目的なく回った割に色々買ってしまった。知り合いが出展してたらそりゃあ買っちゃうよなー。 先日横浜の交流会でご一緒した斉藤さんや和泉さんのところにも顔を出せた。回ったタイミングで他の方がいらっしゃった方はまた次の機会にご挨拶しようと思う。

来週末は蔵前にある筑摩書房さんの社屋にて「蔵前ちくま書店」がオープンするので蔵前に行く気満々なのだが、蔵前周辺には素敵な本屋さんが多いので出来れば合わせて回りたい。もちろん『わざわざ行きたい街の本屋さん』を持って。

12月2日(月)
午後から池袋駅周辺を廻る。池袋ほど大型書店が集中している駅はないのではないだろうか。営業で絶対外せない駅だ。

12月3日(火)
今日は千葉駅から東京に向かって営業で回ってきた。
初めて降りた駅から15分ほど歩いたところにあるショッピングセンター内の書店を訪問。弊社の本は数冊だけ刺さっていた。店長さんに発売したばかりの新刊の案内をし、受注いただく。
こうした足を使った地道な営業でファンを増やしていく。
幕張蔦屋書店では昔からの書店員仲間のGさんがいらしたので近況報告をする。知った人がいる書店では話がしやすくて助かる。弊社の本を幾つも面展開してくださっていたので感謝を伝えた。有難い。

水族館めぐりシーズン2が重版決定した。嬉しい。

12月4日(水)
新横浜で商談を行ってきた。
良い話ができたと思う。

12月6日(金)
午前中オフィスでフェア用のパネルを作成し、午後から外回り。
今日は新宿スタートで中央線を西へ進んだ。
峯尾さんから良い売り場だと聞いていた書店は確かに良い売り場だった。お店独自のフェアが展開されていたり、渋い本を幾つも出されている版元さんのフェアがあったり、売り場の整頓も行き届いていて心地よい。
弊社の本は新刊はエンド平台で平積みされていて、既刊は棚に1冊ずつ刺さっている。理想的な展開だった。目を引くようなPOPはそれほどないけど、きちんとした売り場はお客さんが安心していられる。こういう本屋を大事にしていこうと思う。

12月7日(土)
自転車で都内を走って秋を感じてきた。
水元公園のメタセコイア並木が見事で、昨年来てテンションが上がったので今年も見たいと思っていたのだ。
水元公園に向かう途中でふと目に入って西新井大師に寄ったりもした。 散走の醍醐味は走っていて気になった場所にすぐ立ち寄れること。 寄り道や回り道は贅沢な遊びだと思う。

水元公園をあとにして、まだ明るいうちに筑摩書房の社屋で開かれている蔵前ちくま書店を覗いてみる。筑摩文庫は堅すぎず、適度に緩やかなテイストを纏いつつ知的なスタイルで、売り手としても読者としても結構好きだ。
社屋を開放してのイベントは5年ぶりだそうで、もしかしたら5年前にも来てたかもしれない。東京創元社も毎年社屋でお祭りが開かれるけど、弊社でもやってみたい。せっかくだから飯田橋周辺の版元さんが一斉に社屋開放してイベント出来たら、めっちゃお客さん集まりそうな気がする。

12月8日(日)
3か月に一度近所で開かれている朝市をぶらぶらする。引っ越してから知ったこの朝市はいつも盛況だ。

12月9日(月)
銀座の教文館さん初訪問。実用担当のSさんに正月明けに展開できそうなミニフェアを提案したところ、かなり乗ってくれた。元書店員ゆえに季節商品が重なる時期を分かっているので、正月明けてから春先の新生活フェアの時期まで若干売り場にスキが生まれることも知っている。
自前でフェアを企画して売り場を埋めるのは案外労力を要するので、1月後半から3月前半までの間で弊社の本を少しでも展開してもらえたら書店と弊社のお互いに得するのではと思う。

12月10日(火)
今日は千葉攻め第2弾。
自分が立ち上げに関わった書店に営業で訪問するとき、我が子の成長を楽しむ親のような気持ちになる。 行くたびにお店が変化していく柏の葉はいまだ進化の途中だ。
柏の書店を訪問した際、レジにいらした方が10年以上前からTwitterで相互フォローしている方だと気づき、「初めましてな感じがしないですね」と挨拶を交わした。柏の葉に勤務していたころ、近くで働かれているのは知っていたのだがお会いする機会がなかったので、ようやくお会いできたなあと妙に感動してしまった。

12月11日(水)
マニュアルなどの文章を読んでも頭に入らず、図に書き起こしてようやく理解する、なんてことが年々増えてきている。

12月12日(木)
牟田さんの校正についての本が発売される。
今まで出版社の先の職業が書店員としては見えていなかったので、買って勉強しようと思う。

12月13日(金)
書店の店頭で自社本が大きく展開されていると小躍りしたくなる。
今日訪問した書店では棚1段で街の本屋さんを展開してくださっていた。
ありがたや。

12月15日(日)
板橋区を散策。
地図を見ずに、太陽の位置と線路だけを頼りに気になる方向に歩いてみた。
活気のある商店街を通り、高い銀杏の木が目立つ神社を抜け、細い生活導線を地元民のふりをして歩いた。
年末の空気がなんとなく漂ってる気がする。
脳内BGMはユニコーンの「雪が降る街」

先週末の会議で社長からスーパーの中に置いている書籍について話題を振られたので、帰りに社長が指名した近所のスーパーを見に行ってきた。
スーパーに書籍が置いてあることが時々あるが、スーパーの方が書籍のメンテナンスをできるとは思っていないので、何か工夫がされているのかと思ったが、それらしいことはされていなかった。
書店以外での書籍の展開についてはきちんと検討していく必要があるな。

12月16日(月)
今日明日は関西出張。来月発売される本の著者が関西在住なので、足を使って関西の書店を廻ってきた。
事前にアポを取っていたのは2件。それぞれの書店でその新刊を大きく展開してもらえるように商品の案内をしてきた。
書店員時代にアホみたいに配本されてバカみたいに返本することが度々あったので、それは避けたい。売り切る冊数を想定してそこに少し上乗せした数字をつけてもらう。この加減が難しい。
関西で大きく展開してもらいたい一心で、旧知の仲である店長のもとにも足を運ぶ。彼は東京の店舗で一緒に働いていたことがあり、面白いと思ったことは豪快にやってしまおうという考えの人だ。著者さんとも相性が良さそうなので、出来そうなことのラインを話し合った。あとは著者さんの反応次第か。

12月17日(火)
関西出張二日目。
ホテルで朝食をとってから出発する。普段家では納豆を食べないので、宿泊先で必ずと言っていいほど朝食に納豆を食べる。 大阪のホテルに泊まるとバイキングメニューにたこ焼きが入ってるのが面白い。

ライツ社の高野さんと10時に駅前のジュンク堂書店で待ち合わせをしていたので、早めに明石に移動して待ち合わせ時間前に明石城跡を訪れた。ライツ社は飛ぶ鳥を落とす勢いのある少数精鋭の出版社だ。高野さんとは彼が前の出版社にいたころに知り合った。確か拡大OSK(大阪書店員懇親会)に参加されたのが初めてだったと記憶している。
明石城跡を満喫した後店の前で高野さんと合流。
ジュンク堂書店でKさんとMさんに新刊の案内とフェアの提案を行う。高野さんがいてくれたおかげで終始和やかに話ができた。

営業の後に明石焼きを食べ、明石駅から次の目的に向かおうとしたときに思いがけないことが起きた。なんと偶然前職の元上司のSさんと遭遇したのだ。
一緒に柏の葉T-SITEを立ち上げた柏の葉蔦屋書店の初代店長で、今はCCCを退職されて、新しい会社で初めて明石に来られていたそう。
昨日は梅田で元柏の葉の同僚と打ち合わせしていたし、今朝のNHKニュース番組では柏の葉の初期メンバーで今地元で活躍されている元後輩くんが紹介されていたりと、この二日間で不思議な偶然が重なった。
そういうことあるのだなあ。

12月18日(水)
代官山蔦屋書店のKさんは寝屋川駅前店で一緒に働いたことがある後輩で、気心が知れた相手なのでつい話し込んでしまった。

12月19日(木)
今日は川崎、横浜方面を訪問。
STORY STORY YOKOHAMAの棚がマルノウチリーディングスタイルに似ていると思ったら同じ方が携わっていたと知った。棚から醸し出す何かを察したオレすげえ。
コートを着ていても寒い。

12月20日(金)
書店に訪問して弊社の本を紹介すると、そっけない方もいるけど結構な割合で興味を示してくださる。日々大量に新刊が発売して入荷するので、多くの本が目にも気にも留められずに棚挿しされたり返品されたりする。逆に、営業して弊社の本を認識してもらうことで棚に置いてもらえるようになる。

12月21日(土)
前々職の同僚が開いているサロンで忘年会。
懐かしい顔ぶれに話が弾んだ。

25年前、横浜と横須賀を拠点としたレンタルビデオショップで働いていた。
そのショップチェーンはTSUTAYAに対抗すべく、アニメ・キッズビデオとアダルトビデオのレンタルに力を注いでいた。
あるとき「アダルト借りたけどモザイク掛かってて見れねぇじゃねぇか!」とクレームが入り、スタッフさん達が困っていた。たまたま居合わせた私が対応することになり、お客さんの話を聞き、モザイクが掛かってないとそもそもレンタルできないことや、色々なメーカーについてなど懇切丁寧に説明して、最後にはお客さんから信頼を得て気持ちよくお帰りいただいた。
という話を、20数年ぶりに再会した元スタッフさんから忘年会の席で聞いたが覚えていなかった。
20年以上前のことなのに覚えていたということは、そのスタッフさんにとってそれほどインパクトがあったことなんだな。
こっちは覚えていなかったが、私らしいと言えば私らしいエピソードだ。

12月22日(日)
近所の焙煎所で珈琲豆を買ってきた。

12月23日(月)
営業で何店舗か訪問したがどこも忙しそうで話ができなかった。
クリスマス商戦は営業に行ってはいかんな。逆の立場で分かっていたはずなのに予定を組んでしまっていた。反省。

12月24日(火)
今日は終日デスクワーク。届いている伝票をすべて処理した。

12月25日(水)
全社員で大掃除。そのあと納会。
納会って社会人になって初めて参加した。いや、支店にいたときにやっていたか。。。?
帰りに最寄りの書店で呪術廻戦を2冊買った。良い終わり方だった。

12月26日(木)
何カ所か訪問するも空振りが続いた。文教堂大崎店の担当者さんは不在だったが、夏に訪問した際に応対してくださった方が今日も出勤されていたので新刊の案内をお渡しした。フェアの申し込みあるといいな。

12月27日(金)
今日は年内最終出勤日。
大阪時代から付き合いのある営業さんと打ち合わせを行った。年明けに広報担当の先輩にも共有して企画を具体的に進めたい。

来月発売される新刊の指定をもう少し増やしたいので、ダメ元で新刊の案内をFAXで流したら程なくして1件返信があった。その一枚のFAXの返信にとても勇気づけられた。まだまだやれることは残っているなぁ。

Books&Cafe ドレッドノートで弊社のフェアを展開してくださっているので会社を少し早めに出て初訪問。ドレッドノートさんはわざわざ行きたい街の本屋さんでも紹介しているお店だ。
あんバタートーストのセットを食べた後、お店の方にご挨拶して少しお話ししてきた。
店名のドレッドノートとは英国海軍の戦艦の名前で、売り場には各国の様々な軍事にまつわる本が所狭しと陳列されている。そこに弊社のお出かけ系の本があるのは少し浮いてしまうのではないかと思っていたが、清澄白河はカフェめぐりや散策をする方も多く、散歩に行きたくなる本はとても相性が良いとのこと。確かに道すがらあちこち面白そうなお店を幾つも見かけた。
以前、恐竜のフェアをされた事があると仰っていたので、浦和で化石のフェアを展開したこととそのときに商品を発注した会社を軽く紹介した。来年の夏にはもしかすると恐竜フェアの横に化石が置いてあるかもしれない。
あんバタートーストも珈琲も美味しかったのでまた散策の途中で寄らせてもらおうと思う。

12月28日(土)
先日散歩していて気になっていたラーメンを食べてきた。
そのお店の面白いところは週替わりで別の店が開く、所謂キッチンシェア型の飲食店というところ。自分の店を開くための修行の場でもある。
シェアをする文化があちらこちらで浸透してきている。

12月29日(日)
年始に友人宅に遊びに行くことになり、お土産どうしようか迷った末に深川ワイナリーさんでスパークリングワインを1本買った。 都内に何ヶ所かワイナリーがあり、ここも最近知った。
ワイナリーというと広大な畑があって自然豊かな場所にあるイメージだけど、深川ワイナリーさんはメトロに乗って行ける。

12月30日(月)
年末は毎年、埼玉県在住の出版業界の方々と浦和に集まって忘年会を行っている。通称「浦和会」だ。
さいたま市に引っ越してから声をかけてもらい、毎年この忘年会が年の暮れの楽しみになった。今日もまた楽しい時間を過ごすことができた。
昨年の浦和会では就職先が見つからずどうしていきましょうと相談していたので、今年は就職できたことを報告できてよかった。

12月31日(火)
近所のお蕎麦屋さんで天ぷらそばを食べてきた。昨年に続き2度目の年越しそばだ。揚げたての天ぷらが美味しかった。
昨年引っ越して良かったことは、生活圏内に立ち寄りたいお店がいくつもあることだった。
毎年のように働く環境が変わり、数年ごとに住まいも変わる生活を送ってきたので、日々の生活が穏やかであることが今一番大切だと思っている。
来年も穏やかに。

いいなと思ったら応援しよう!