日本にイノベーションは生まれるか
なんの構成もなく思いついたことを書く。有益な記事ではないが自分の文章練習には必要で、書くことで何か気づきがあるかもしれない。
と、いうわけで突然タイトルのことについて考えた。
元はBS1でやっていた「欲望の資本主義」という番組だったのだが、どうにもネガティブな内容で気分が暗くなってしまった。
要は、これまで世界経済をけん引してきた、アメリカがその力を失いパワー一国主義は終焉を迎え、小国がうごめき、細かいネットワークを作る混とんとした段階に入るだろうというものだった。極端な話、GAFAも終焉が始まると。
世界経済なんてこないだまで全く関係のないことだと思っていたが、どうやらそうも言ってられなくなってきた、らしい。
少子高齢化、人口減少、急激な物価高、上がらない給料。加えて言えば軍事費の突然の増加、社会福祉制度の劣化(健康保険料の増加、年金受給の先送りとか)、コロナ。
一体、この国はどこに向かうのだろう。政治は国民をどうしたいのだろう。
とか考えてやっぱり気分が暗くなる。
とりあえず経済だろう。食う金がなければ人は死ぬ。生命維持の最前線だ。
だが自営業も企業も不況とエネルギーや部材費高騰であえいでいる。
世間は従業員の賃金を上げろ、金を回せと言っているが、たぶん経営者はそんなことしたくないだろう。したくても金がないのだ。逆になんも考えずに従業員に金を回したら、会社が倒産する。結果従業員が路頭に迷ってしまったら、本末転倒だ。
財政出動もあてにならない。
補助金がどうたら言っているが、その分税金を上げたり新たに設定したり結局国民から巻き上げる。
要は国民に金を出したくないのだ。挙句巻き上げた金を軍事費に回す。
となると国民は自衛するしか手がない。
これがヨーロッパならこうはいかない。あっという間にデモや抗議活動で爆発する。もちろん文化の違いが大きいが彼らは歴史的に直接政府に訴える術を持っている。
日本ではこうはいかない。
日本人は基本政府やお上に立てつかない。どんなに酷い目に遭わされても最後の最後まで我慢する。それはなぜか。
立てつくと日本社会では村八分にさせるからだ。つまり仲間外れである。
日本では村八分にされるとまず生きていけない。明日の生命の危機に直結するので、お上の言うことは基本絶対である。せいぜい裏で愚痴をこぼすのが精いっぱいである(今だとSNSだろう)。
だから不況になると「我が家でもできる!簡単節約術」などというテレビ番組が放送される。どこまでも内省的なのだ。
世間では「日本も新しいイノベーションを生まなければ経済は復興しない」と言われている。
しかし、この日本人のメンタリティで新しいイノベーションなど生まれるのだろうか?
イノベーションが生まれると先行者利益が生まれる。つまり先駆者であり、開拓者である。
しかし振り返っても日本経済をけん引してきたのはイノベーションではない。先駆者が作ったモノをモデルにして、安く、品質の良いものに改善して大量生産をしてきた。そこにイイモノを作る意識はあっても、誰も見たことのないモノを作ろうという意識はない。
たぶん自分が思い出すのに日本で唯一イノベーションを起こしたのはソニーのWALKMANだろう。あれは世界を席巻した。だから前例がないわけではない。
しかし、あれを生み出すためにソニーは膨大な試行錯誤と実験と失敗を繰り返してきたことは想像に難くない。開発するためにかかった費用も莫大だったはずだ。それだけのリスクを背負ったからこそ、世界を席巻という果実を得られたのだ。
今の日本企業にそれだけの覚悟と金があるだろうか。
ないだろう。
長いデフレと今急激に襲ってきた悪いインフレに翻弄され、体力を失い、気持ちも疲弊し、とにかく少ない財産を守ることしか頭にない日本経済はこのまま、ゆっくりと落ちていくだろう。誰もこんな状況でリスクなんか負えない。それが本音だろう。
これから企業は実質解体の方向に向かうだろう。会社は従業員を守るだけの力はない。そして個人は外に放り出されることになる。
そのとき個人はどうするか。
お金を稼げる、つまり自分を守れる人材とそうでない人材に振り分けられるだろう。どのみちリスクを背負った生き方を強要される。
そこで生き残れる人材が少人数かもしれないが集い、有機体となって少しずつパワーを溜める。
その流れが新しいイノベーションの萌芽になるかもしれない。
自分が思っているのは、これからは各々個人が好きなことや得意なことに注力する生き方を選ぶのが、ベターだと。
そのほうが楽しいし、新しい出会いもあるかもしれないよ。
それもイノベーションの可能性だと思っているんでね。
あースッキリした。
本日はこれまで。
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