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写真で伝わる“両想い”

「ファインダーを覗いたらキミと目が合って恋に落ちた」、そんなことを彷彿とさせそうなタイトルだが、今回はちょっと違う。

ちなみに上は、ホットカーペットの心地よさに脳みそがとろけている私のねこ様。この子とはファインダーを通さずとも両想い。

…閑話休題、本題へ。

SNS中毒がひどいもので、Instagramでは野球用アカウント、育児用アカウントのほかに、実はねこ写真用のアカウントも持っている。同居しているねこ様の写真はもちろん、ねこカフェやねこ島で撮影した写真を載せているのだが、随分と昔からフォローしてくださっているアカウントがあった。

見ると可愛いねこスイーツの写真がずらり。家から徒歩30分くらいのケーキ屋さん。0才児を抱えて行くには遠いとしばらくもやもやしていたが、実母が遊びに来た際に車を出してもらった。

念願のねこケーキ屋さん。インスタで見ている景色だが、やはり百聞は一見に如かず。とびらを開けた瞬間、甘い香りに包まれる。ケーキだけでなく壁にかけてある時計や雑貨のすべてがねこで、マニアにはたまらない空間だった。写真がこの小さな感動に導いてくれたのだ。

「いらっしゃいませ」とあたたかく迎えてくれたスタッフさんに、思わず「Instagramを見てきました」と言ってしまった。いや、私は言いたかったんだと思う。通りすがりで立ち寄ったのではなく、写真や投稿文から伺える“ねこ好きの同類臭”に惹かれて来ました、と。

ショーケースに並ぶ“ねこ”がどれも可愛くて選べない。会計をしたあとも「これもいいな…」と焼き菓子に目移り。うきうきで帰宅し、さっそく食べようとすると、駆け寄ってくるねこ。きみもこの可愛さに気付いたかい?

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こんなに可愛いねこを崩してしまうのがもったいなくて食べるのを躊躇したが、味もホンモノだった。控えめというよりは“ちゃんと甘い”ケーキ。

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SNSで発信し続けていると、「この言葉は誰かに届いているんだろうか」と不安になることがある。時折訪れる「ひとりで発信続けている錯覚」ゆえに周期的にSNS疲れを感じることもある私だが、こうして誰かの発信が自分の行動につながったことで私自身もなにかの手ごたえを得た。

お店に足を運んだ人の中には、きっとあえて口にしなくともInstagramを見て訪れた人も多いだろう。テレビ局時代にお店やイベントに足を運ぶきっかけを街頭でインタビューすると「テレビで見ました」と並んで「Instagramを見ました」が多かったこともそういえば印象的だった。

私のこの言葉も、いや、写真も、どこかの誰かに届いていますように。そう願って今日もシャッターを切る。

パティスリー シャレトール


2020/03/28 こさいたろ


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