児童福祉法の変遷
過去15年の中で、児童福祉法の中でも児童発達支援に関わる部分で改定があったのは、以下のとおりです。
2011年12月20日
児童発達支援センターと放課後等デイサービスが創設されました。
before
児童発達支援は、児童福祉法において、障害のある児童の日常生活における基本的動作及び知識技能を習得し、並びに集団生活に適応することを支援することを目的とする事業と定義されていました。しかし、具体的な支援内容や事業所の設置・運営に関する基準は定められていませんでした。
after
児童発達支援センターは、6歳未満の障害のある児童を対象とする事業所として、日常生活における基本的動作の指導、知識技能の習得支援、集団生活への適応支援、保護者への支援を行うことが定められました。放課後等デイサービスは、6歳以上12歳未満の障害のある児童を対象とする事業所として、学習支援、生活能力向上支援、余暇活動支援、保護者への支援を行うことが定められました。
2014年6月14日
児童発達支援センターの設置基準が改正されました。
before
児童発達支援センターの設置基準は、児童福祉法施行規則において定められていました。しかし、児童発達支援センターの専門性や質の向上を図るため、設置基準を児童福祉法に直接規定することになりました。
after
児童発達支援センターの設置基準として、以下が定められました。
児童発達支援士を配置すること
事業所の設備や運営に必要な基準を満たすこと
2022年6月8日
児童発達支援センターの運営体制の強化、放課後等デイサービスの対象年齢の拡大、障害児家庭への支援の拡充などが行われました。
before
児童発達支援センターは、市町村が設置する施設でした。しかし、市町村の財政状況や行政体制の違いにより、児童発達支援センターの運営体制や質にばらつきがあることが指摘されていました。
放課後等デイサービスは、6歳以上12歳未満の障害のある児童を対象としていました。しかし、13歳以上18歳未満の障害のある児童も、放課後等デイサービスの利用を希望する声が多く寄せられていました。
障害児家庭への支援は、主に児童発達支援センターや放課後等デイサービスなどの施設を介した支援が中心でした。しかし、障害児家庭が抱える多様なニーズに対応するためには、施設を介さない支援も必要であるとの指摘がありました。
after
児童発達支援センターは、都道府県が設置する施設となりました。放課後等デイサービスの対象年齢は18歳未満まで拡大されました。また、障害児家庭への支援として、障害児家庭支援センターの設置促進、障害児家庭への相談支援の充実、障害児家庭への経済的支援の拡充が行われました。
これらの改定により、児童発達支援の質の向上や、障害児家庭のニーズに応じた支援の拡充が図られると期待されています。