祝・吉田はるみ当選:東京8区の分析。
選挙分析の基本は【得票実数】。
なぜならば「地べたを這って一票一票積み重ねる」から。
早速みてみよう。
【得票数】吉田はるみ、6万1千票の積み上げ。
上記の実数の意味は過去選挙からの推移で分かる。
前回→今回)前回にプラス6万1千票積み上げ。
■吉田はるみ:7万6千超 → 13万7千超
共産党:2万2千超 → 吉田さんへ
円よりこ(女)1万2千弱 → 吉田さんへ
=吉田はるみの得票=
・前回の得票+前回の共産票+前回野党系女性候補獲得票=11万票
・さらに、今回比例での「れいわ」得票数=2万2千を合計すると
13万2千票。 ほぼこれで説明できる。
・今回の比例区での政党別獲得票数で見ると
立憲(650百)の票にプラス
共産(309百)+れいわ(226百)+国民(147百)+社民(43百)
これら合計すると【ピッタリ13万7500】です!!
■石原伸晃: 10万弱 → 10万5千超
=石原伸晃の得票=
前回の得票数にプラス5千5百票ほど積み上げた、と。
なお
比例区で自民(857百)+公明(198百)=【ピッタリ10万5千超】です!!
これも、比例区の政党別投票数からバッチリ説明できちゃう。
□笠谷圭司(維新):4万超
前回の木内候補(当時・希望の党、現・維新)4万1千超
=笠谷、維新の候補の得票=
政策は全く調べてませんが、前回の木内候補(=現在では維新所属ですので、訴えた政策も親和性があると勝手に仮定します)の票と丁度あってますので、そのまま引き継いだ、状況から判断します。
※ 前回諸派は3千弱でした
【公認や推薦】石原氏は5500の伸びだった原因
公認や推薦。
当然、今回の「吉田はるみ当選」という奇跡は
一方で、奇跡には相手の失策もあるもの。
その意味で、『石原伸晃が今回公明党からの公認がなくなった』点も見落としてはいけないと思う。
得票数(比例)からみると「前回までは推薦してた訳だし」、「野党にイキナリ票を変えるのも気が引ける...」し、「相手陣営が盛り上がる分、石原陣営も引き締めに必死」だろうから、公明党分が激減した訳ではない。
ただし、公明党の推薦がなくなり、創価学会員は「自分の闘いとして燃える理由がない」のも事実で、今回、脅威が減ったという点はあったと思う。
どうして「今回、公明党の推薦が亡くなった?」は分かりません。ネットでは「石原伸晃が霊友会だから..」ともあるけれど、それは「今回の」理由にはならないと思うし...。
ともかく、今後、「公明党も推薦し本気になって自民と頑張る」状況になるだろうから、吉田陣営は「今回の票を確実に守る」のは必須ですね。
【9・7・2の法則】
実はこの結果は「新しい」ものではない。
「かねてより言われている」野党が勝つ王道なんです。
「9・6・3の戦略」と「9・7・2の戦略」。
今回は「9・7・2だった」と。
自陣営の9割固め、浮動票から7割取り、自民から2割とる。
こちらの記事に紹介、ぜひ読んでね。
『立憲の新人(議員未経験)候補が自民の現職に一人区で勝つ』というのは”前回の参院選では全国で石垣のりっこだけ”だった訳ですが、基本的に同じ構図・共通点がありました。
実績あっても「今後の展望が見えない自民候補」
vs「元気の良い女性候補」
この戦略で必要な要素として挙げたポイント(上記記事記載)について
◉トーク力のある魅力的な候補者
>> 石垣さんもでしたが、吉田さん自身の魅力、当然必要条件です!
◉★保守層でも「今回は野党への投票を真剣に考える」要素がある
>> (現場情報ないので、こういう要素あったか教えてください)
これって、やっぱり「現場の熱」ってすごく大事で。「支持者たちが元気に夢と希望をもって」「本当に必死に頑張る姿・パワー」が生み出すものだと思ってます。
その意味で、山本太郎の影響もあり「現場が燃えた」よね。
『自民支持層からの2割ほどの獲得』、これも勝利の必須条件だった訳で全国の多くの一人区では『与野党の一騎打ち対決』は達成できた。
その『一騎打ち構図は必要条件でしかない』訳で、多くの選挙区では勝つための十分条件が足りなかった。
でも、東京8区ではあったものとは? 何が違ったのか??
そう考えると
《1:地道に共同街宣など野党連携を地域で実現してきた》という素地がありますね。本当に頭が下がります。全国注目の成功事例です!!
で、かつ
《2:山本太郎の件があった。
そのことで①現場の熱が爆発+②全国規模での注目だった》
これらの組み合わせの結果、地域で地味に頑張ってきた皆さんの日常活動+最終的な空中戦でも取り上げられるようになった、ということ。
このすべてが、奇跡に必要だったのだと思います。
◉★シンプルメッセージと経済政策
>> (現場情報ないので、こういう要素あったか教えてください)
上記でなく、今回分かった新たな要素ありましたら是非教えてください!!
【投票率アップ】東京8区は投票率急上昇
都内でも他選挙区と比べ投票率が急上昇したのが東京8区。
・無党派が4割までは行かないですが、投票率UPしたので、『無党派重視の9・7・2戦略』とも近いですね。 詳細は「無党派層アンピールで9・7・2」記事。
この戦略で必要な要素は『投票率を上げる』で
必要な要素として挙げてきたポイントについて
◉新聞やニュースなどのメディアがきちんと扱う
>> 今回「山本太郎参入!?」が原因で注目を浴びることとなりました。 その意味では、山本太郎が勝利に貢献していることは明らかです。 また、次回はこの要素がないため、上記★要素が今後の当選には必要になるのでは?
◉「難しい政策」じゃなく「シンプルな選択」
>> とにかく「野党共闘による一本化」が大前提ですね!
>> 今回は「政権交代選挙」「奪還!」という大きなテーマがあったが、次回以降は、上記★要素が当選には必要になってくるかも??
◉有権者が共有する地域課題
>>(現場情報ないので、こういう要素あったか教えてください)
児童館廃止問題とか、保育園民営化などある、、、???
上記でなく、今回分かった新たな要素ありましたら是非教えてください!!
続いて
詳細のシュミレーション含めた分析はコチラです。