吹奏楽の思い出話
5月も後半になり新入生も部活に慣れてきて、新体制でぼちぼち吹奏楽コンクールに向けて本格始動って感じでしょうか。
コンクールといえば、今から30年くらい前の話。
(ちなみに僕は高校から吹奏楽部に入りました。)
僕の学校は神奈川県のごく平凡な公立校で、部員は30人いるかいないか。当時にしては少なめでコンクールはB編成(少編成)でした。なので課題曲はやったことなかったなあ。
神奈川県は高校野球とかでも分かるように、学校数がめちゃくちゃ多い激戦区。コンクールも確か地区大会が7会場くらいありました。
地区大会では評価の高い学校が3〜4校くらい選ばれて次の県大会に進めるわけですが、私立校などの強豪校が同じ会場にあたると、ああ、1枠消えたわと絶望してました笑(今はないかもですが、部員の多い学校は、メンバーを変えてAとB編成両方に出ていました)
ということで、うちの学校は通年地区大会止まり。でも、なんとか県大会に行ってみたいと頑張っていました。
人数が少ないとどうしても欠けてしまうパートがあって(僕のときはずっとトロンボーンは2人でした)、本来の響きやバランスにならないんですよね。迫力もそうですけど、人数の多い学校にはどうしても負けてしまう。
そんな思いもあってか、顧問の先生が持ってきた曲がこちら。
ヤン・ヴァン・デル・ロースト氏作曲の「4つの古い舞曲」でした。
吹奏楽作品もたくさん書いてる方なので、別の作品を演奏された方も多いかと思います。
この曲の特徴としては、タイトルの通り4つの曲に分かれていて、1曲はとても短く構成されています。
そして決定的に通常の曲と違うのは、パーカッションを除いて全体で4パートしかないということ。
つまり、自分と同じ旋律を吹いてるのが、トランペットやホルン、クラリネットやサックスにもいたりして、逆に同じ楽器でも全く違うことを演奏したりしています。アンサンブルの拡大版とでも言いましょうか、とても珍しい編成の曲でした。
パート練習では、楽器はバラバラ、同じ旋律同士でやったりと、たった4つしかない旋律の1つという重要性にいつも以上に合わせることに集中できた気がします。また、並び方も縦のラインでそれぞれのパートが近づけるために、同じ楽器でもちょっと離れたりとパッと見特殊な並び方をしてた気がします。
そんなこんなで、小編成を活かした選曲が功を奏したのか、その年は初めて県大会に進むことができました。
発表のときは、本気で予想をしてなかったので、他の学校が歓喜で盛り上がるところ、思わず「えー⁈」という疑問系の声を上げることとなり、周りに笑われた覚えがあります。
なぜか突然この曲がフッとアタマに浮かんできて、いろんなことをが湧き出てきました。懐かしい。