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公民館の街 郡山

 ニッチな話になりますが、郡山市には40の公民館があります。公民館と一口に申しましても、職員が在籍していない集会所のようなところから、学習センターとも称される大規模で複合的な施設まで、多種多様な形態がありますので、比較することは難しい面もあるのですが、一つの自治体で40公民館を有しているのは、全国的にも珍しいのではないかと考えています。
 
 そして、郡山市が素晴らしいのは、その数だけではなく「質が高い」と感じることです。
 市のウェブサイトによりますと、2019年度に「日和田公民館」が第72回優良公民館表彰を受賞したとのことです。
https://www.city.koriyama.lg.jp/kyoiku_shogaigakushu/shogaigakushu/6/21988.html
 そして、市としては平成28年度から4年連続の受賞であり、その前にも平成19年度、また、平成24年、25年度にも優良公民館表彰を受賞するなど、様々な公民館で「全国トップクラス」の事業が展開されているのです。

 国立教育政策研究所社会教育実践研究センターが開催した「平成20年度公民館職員専門講座」における「郡山市の概況と教育」によれば
https://www.nier.go.jp/jissen/01/h20/rejime/20kouminkan/0624_kudo-1.pdf
『公民館の専門化等の資質の向上を目指し、平成17年度に39公民館の公民館主事を正規職員から嘱託職員へと移行した。
 公民館主事の嘱託化は、同じ嘱託職員という対等な関係で切磋琢磨し、公民館の事業の企画や住民へ応対し、これまでの民間企業での職業経験や出産・育児等の人生経験を活かし、前向きに取り組んでいる』とあります。

 嘱託職員というのは、一般的に言えば「パートさん」のような職制になるのですが、そういう意味では、39公民館がパートさんだけで運営されているのに、全国トップクラスの事業展開をしているとも言えると思います。
 これは、職員の資質が高いことはもちろん、公民館を利用し、支えてくださる市民の方々のお力によるものではないかと考えています。
 公民館が地域を育み、地域が公民館を成長させるという「公」と「民」の好循環が実践されていることは、大変誇らしいことと思います。
 これも一つの官民連携の形ではないかと考えています。

 過日、この平成17年度より前から公民館主事としてお仕事をされ、本年3月まで公民館館長として活躍された方と、少しお話をする機会がありました。本稿は、元館長をはじめ、公民館職員の方々への感謝の稿となります。
 そして「ペテン師のしごと(1/3)」の後日談でもあり、
 『公民館職員を嘱託職員にして、公民館機能を充実する。そんなことができるのですか、ま、お手並み拝見といきましょうか』
 と、昔、市議会の一般質問で意見をいただきましたが、その意見に対する一つの解でもあります。

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福島太郎@kindle作家
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