不整脈のこと(1/2)
不整脈は心臓のリズム(鼓動)が不規則になる病気で、大きくは、脈が遅くなる「除脈」と早くなる「頻脈」になるらしいのですが、筆者は「頻脈」を発症しました。
思い返せば「2018年4月」には、ジョギング中「胸が苦しくなる」という症状を自覚していましたのですが、病気とは考えずに
「準備運動が足りなかったか」
「ペースを上げすぎたか」
などと解釈していました。ところがその後、運動の有無に関らず、疲労感を強く感じるようになり、ジョギングの練習も休みがちになっていました。
2019年7月に受診した人間ドックで、血液検査の結果、
「心臓の動き、悪い値が出ていますね。軽い心不全なので、再検査」
と、医師から告げられ、8月には心エコーやCTなどの検査を受けたのですが
「弁も血管も異常ないから、しばらく様子見ようか」
という、何とも中途半端な結果に終わりました。
しかし、その後は病気と自覚してしまったせいか、「胸の重苦しさ」や「倦怠感」から、仕事や日常生活にも、悪い影響を生じるようになってしまいました。
そして、2019年11月17日、繁華街の路上で激しい不整脈(頻脈)の発作を起こし、呼吸が苦しく、目の前も暗くなりなり、動けず蹲ってしまった筆者を、通りがかりの方が見かねて
「今、救急車呼んだから」
と対応してくださいました。名前もお聞きできませんでしたが、この場を借りて感謝申し上げます。
病院に搬送された筆者について、救急外来の医師たちは「心筋梗塞かも知れない」と、最大限の対応をしてくださったのですが、検査や治療の対応をしていく中で
「心筋梗塞じゃなくて、不整脈だね」
と検討をつけた辺りから、安堵するとともに「落胆」している雰囲気が伝わってきました。不整脈は一般的には命に関る病気ではないためか、救急外来では「うちで対応する病気じゃない」「手術は無しね」と感じているようでした。
その晩、筆者は循環器科に引き継がれ、ICU(集中治療室)で加療を受けていたのですが、夜半、断続的に頻脈の発作を発症し、その都度、投薬や除細動器による処置を受けることになりました。
循環器科の医師たちは心電図を診ながら
「この波は、あれでしょうか、だとすればあの薬を処置しますか」
「いや、これは、そうではなく、ここがこうだからむしろあれでは」
とう感じで、色々と考えてくださり、夜中だというのに、ちょっと楽しそうでした。
印象としては、理科の実験で、教科書で予習していた反応を実際に確認している学生のような雰囲気でしょうか。
心臓を止めるための除細動器を処置される時(計3回)、麻酔で意識を落とされ
「このまま死ぬかも」
と思いつつ、先生方が楽しそうでとても嬉しいです。と考えたりもしていました。