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【創作大賞】頑強戦隊 メガネレンジャー(第4話)

4 発進! メガネロボ

 荒野で激しい戦いを繰り広げる4人の戦士と亀のような顔をした異形の怪人。戦いは終盤に入ろうとしていた。メガネレッドが大きな声で呼びかける。
「今だ、視界の平和を守る、みんなの想いを一つにするんだ」
声を合図に4人が横一列に並ぶ。「レッド・ピンク・ブラック・イエロー、四つの光をジャスティスアローに」
四人が叫ぶとそれぞれのメガネから天に四色の光が走り、糸を紡ぐように螺旋を描きながら黄金色の光の矢に変わる。

『メガ・フラッシュ‼』

光の矢が怪人に突き刺さった。
ちゅどーん(大爆発)
爆発に背を向けポーズを極める4人の戦士。怪人は倒れメガネレンジャーは今日も平和を守った。

ように見えたが次の瞬間
「まだだ、まだ、終わらんよ」
空から声が響き、メガネレンジャーが声を追い上を見上げると、倒したはずの怪人と同じ姿をした巨大怪人がメガネレンジャーたちを見下ろしていた。レッドは巨大怪人に臆することも、驚くこともなく携帯電話型の通信機を取り出した。
「メガネマシーン発進」
メガネレンジャーの基地から飛行機、大型戦車、2台のトレーラーが飛び出す。四人の戦士は大きくジャンプして、それぞれのマシンに飛び乗るとすかさず声を上げた。
『頑強合体 メガネロボ』
マシンが変形・合体し巨大ロボが姿を現した。最後に飛行機のパーツから飛び出したメガネが頭部に装着されると巨大ロボがポーズを極めた。
『メガネロボ 推参!』
対峙する巨大な怪人と巨大ロボ、周囲に緊張感が張り詰めた。

「痛ッ、イタタタタ」
イエローの声が響き、巨大ロボはもんどりうちながら左足を抱えて転がった。

ナレーションの声
【説明しよう、メガネレンジャーとメガネロボは一心同体。ロボのダメージはメガネレンジャーに、メガネレンジャーのダメージはロボに伝わるのである。イエローが起こしたこむらがえりが巨大ロボの鋼の体に伝わり、倒れたのである】
 イエローのダメージ⇒メガネロボへのダメージ⇒メガネレンジャーへのダメージと痛みが循環し、イエローのダメージが他の3人に分散されてしまい、4人が転げまわるコックピットでピンクの呟きが虚しく響いた。
「だから朝帰りするほど飲みすぎないで、っていつも言っているのに」
亀のような怪人は攻撃して良いのか戸惑い、首を引っ込めて立ちすくんでしまっていた。
※ この後、キチンと巨大怪人を倒しました。
(第4話 おわり)

#創作大賞2024
#ファンタジー小説部門

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