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黒田製作所物語 あとがき

 みくまゆたんさんの企画に参加する形で、あとがきを書いてみます。

 黒田製作所物語はフィクションであり、本編の内容は実在する企業等とは関係がありません。と、お断りさせていただく。しかし、「はじめに」でお伝えした言葉をもう一度繰り返したい。
『ある意味では、どこにでもあるような話なのだろう』
 「中小企業」と一括りにされてしまうことが多いが、日本全国にある様々な企業の数だけ、歴史と物語が存在しており、そこで働く方々の高い志が、人、地域、日本を支え続け、子どもたちの未来を築いていると確信している。
 星の王子さまという世界的に有名な物語の一文に
『ほんとうに大切なものは目に見えないんだよ』
とある。私にとって地元中小企業は「ほんとうに大切にしたい宝物」である。普段は身近にありすぎて、見えないくらいに日常に溶け込んでいるけれど、大切な宝物である。
 本書をお読みいただいた方にもそのような気持ちを、共感していただけたら幸甚である。
 この物語はフィクションである。しかし、高い志を持ち、日本を支えた中小企業の方々が存在し続けることは、紛れも無い真実である。
 
 偉大な日本の中小企業に心からのエールを贈る。

kindle版黒田製作所物語より引用 

 まずkindle版の「あとがき」ページを引用しました。後はダラダラと脱力的な話を綴ります。

 知っている人は知っている、知らない人は知って欲しいのですが「黒田製作所物語」には「kindle版」が存在します。

 電子書籍は250円、紙書籍が1000円、kindle unlimitedに対応していますので加入されている方は金銭的な負担は無しでお読みいただけます。

 もともと黒田製作所物語はkindle出版用に創作しており、創作大賞2024のために書いた作品ではないのです。2021年2月から執筆を始め、2月にある程度書き上げたところで、初稿をnoteで公開しました。
 経費の関係から当初は電子書籍のみを発刊予定でしたが、noteで交流していた「スウィングマンさん」のお力添えをいただき、2021年3月下旬に紙書籍(非売品)を発刊し、5月ぐらいからkindle版の発売を始めました。

 以下、あとがきというより、裏話とか事務連絡的な説明になります。

1 創作大賞2024版はかなり加筆をしています。
 10話から13話はkindle版には一部しか無く、ほぼ新たに追加した感じです。黒田を「前半の虎一編」・「後半の美希編」とした場合、美希編はkindle版より倍近い文量かもしれません。
 ただ、これも創作大賞のために書き起こしたものではなく、kindle版を発刊した後、ふいに「外伝」としてnoteに投稿していた原稿を微修正して収録した感じです。
 有料のkindle版より無料の創作大賞版が充実しているという矛盾が生じています。

2 面白いエピソードは実話が多いです
・高卒の女子工員が数年で日本一
 これ補足したいのですが、溶接コンクールは大企業からの参加も多いのです。なのに、なのになのです。
・旧友が正月明けに唐突に年賀状と仕事を持ってきた
・三代目は郡山から工場を移転させたいと考えていたのに、郡山に残った
・看護師を辞めて会社を継ぐことを決めた
・震災で「時間が止まった」ような時期に、新工場建設に踏み切った
 三代目社長から教えていただいたリアルなエピソードなのです。
・「日本一きれいなステンレス専用工場」と工場に書かれている
・工場の中に、社員の「夢」を掲げている
あたりも本当の話なのです。ある意味
「こんな面白いエピソード、私には思つかないですよ」

3 隠れたテーマは「郡山市」です
 お読みいただいた方はお気づきと存じますが「福島県郡山市」の空襲や海軍基地も含め、郡山市近代史に関係する逸話が何か所かあります。
 黒田製作所物語の前に、「小説に初挑戦」と意気込んだ私は「恋する旅人」というkindle本を発刊しました。この「恋旅」を読んでくれた後輩からの感想が一言。
「最後に郡山が登場するところだけが良かったです
というものでした。この感想を受けた私は心に誓いました。
「じゃぁ、今度はトコトン郡山に拘った小説を書いてやるよ!」
ということで、ある意味ではこの後輩、「一人のために」書いた作品とも言えます。
「いや、もう、太郎さんの本は結構です」
と読んで貰えませんでした。読みたくない本を押し付けるのはハラスメントになるだろうと考えて、無理強いはしませんでした。

4 「お仕事小説部門」ではなく確信的に「ビジネス部門」です
 
何人かの方から「お仕事小説では」と御指摘をいただきましたが、「ダイヤモンド社さん」に読んでいただきたい!という理由で「ビジネス部門」にしました。
 また、黒田はまだ未完成というか「加筆」したい気持ちがあります。ぼんやり構想しているのが「エピソード小沢」と「溶接現場の描写」です。この辺りを特出しした話を書きたいのです。ただ「溶接現場」については、ちゃんと現場を取材して書きたいので、いつ実現できるかは見通しつかずです。

 変なあとがきですが、現在の心境でした。そして
#何を書いても最後は宣伝
 この小説が無ければ黒田は生まれませんでした。

 「ノープラン・ノープロット」で、毎日一話投稿に挑戦した100%恋愛小説「題名のない物語」がメインでショートショートが収録されています。
 ノリと勢いで2020年12月に発刊しました。稚拙ですがそれも含めて、お気に入りの作品です。
「何だこのもどかしい、純愛小説は!」です

サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。