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読書感想文 『をかしの詰め合わせ』

#何を書くより最初に宣伝
#星々文芸博で買った本

 こちらの書籍を7月14日に開催された「星々文芸博」にて購入しました。もう1ケ月以上前に購入したのに、読むのが遅くなり、感想が今頃ですいません。

 作家の夢枕獏先生がラクガキング寺田克也先生に贈ったとされる言葉に
「寺田よ、どうしてお前はそんなに画が上手いのだ」(ウロ覚え)
というものがあると何かで読んだ気がします。
 「をかしの詰め合わせ」の作者 dekoさんにも同じような言葉を贈ります。
『dekoさん、どうして貴方はそんなに、をかしづくりが上手いのだ』

 創作大賞を通じて、書くだけではなく「作品を読む楽しみ」を喪失し、燃え尽きていた私、特に「北風ロス」に罹患していた私を救済してくれたのがこの本でした。なを「北風ロス」の原因となる作品はこちらのマガジンからお読みいただけます。「北風のリュート」になります。

 dekoさんが創作大賞2024に応募していたこちらの作品は、基本的に1日1話ずつ投稿されておりまして、ほぼリアルタイム、投稿された日の朝に拝読していましたし、同じ『シロクマ文芸部』にも参加していますので、dekoさんのお話が面白いのは百も承知していたはずなのです。なのに『をかしの詰め合わせ』を読んで、その美味しさに驚かされてしまいました。
 
 読み手としては嬉しいけれど、書き手としては羨ましい。そしてここまで磨き上げた感性に敬意を抱くしかありませんでした。ここまで差を突き放されてしまうと「悔しい」という嫉妬心はなく、ただただ敬意を抱くしかありませんでした。
※個人の感想です。効果を保証するものではありません。

 ショートストーリー集なので、1話1話が短く、またその言葉使いが優しくとても読みやすいです。それでいて展開が予想の上を行くのでわくわくさせられます。登場人物たちに引き寄せられてしまいます。
 また読み終た時に「まさに、『をかしの詰め合わせ』というタイトルの秀逸さ、巧みさに感心させられてしまいました。
 それぞれの物語の味わいは、「いとおかし」であり「可笑しい」であり、お菓子のような甘さと優しさ、それぞれ味は異なるのに、読み終えた後は心が満たされた幸せな気分になれました。
※個人の感想です。効果を保証するものではありません。

 なので、もう一度、同じ言葉を繰り返したいと存じます。
『dekoさん、どうして貴方はそんなに、をかしづくりが上手いのだ』
 日常に近いところにある、ほんの少し異なる「オカシナ世界」に誘われてしまいました。

 この作品を掘り起こした「ウミネコ制作委員会」さんにも敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 本としては薄いので、購入する前は「物足りないかも」と考えていた自分を貼り倒してやりたいです。
 この本には500円以上の価値はあります。そして、dekoさんが商業デビューしていない、今のうちに購入しておけば
『dekoさんの作品が面白いだって、私はあの作者がアマチュアの頃から目をつけて応援していたましたよ』
と近い将来、自慢できる種を購入することに繋がります。

 なおdekoさんが「海人さん」の記事に書いたコメントによれば
『拙著の『をかしの詰め合わせ』はすべてシロクマ文芸部の課題作品なので、わざわざご購入いただかなくても、無料で私のマガジンから読んでいただけます。』
 とのことです。「海人さん」の元記事はこちらです。「文学フリマ」に興味がある方にお勧めの1品です。続きがあるようなので楽しみです。

https://note.com/18690511/n/na53b414dfaa1


 




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福島太郎
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