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【創作SS】約束

 戊辰戦争で敗れた会津藩士は、斗南藩へ移封されたり、屯田兵として北海道に渡ったりした。
 熊、狐、兎が徘徊する余市村に入植した者もいた。

 昭和59年に会津藩主 松平氏の末裔が余市町を訪れた。
 当時、福島県知事の職にあったが、私人としての訪問だった。
 余市の民は松平氏を歓迎した。松平氏は最高齢のお婆さんを隣に招き、言葉を交わし写真を撮った。

 二年後、松平氏は余市を再訪し「会津藩士之墓」に墓参した。
 墓参はお婆さんとの約束だった。さらに1か所の墓参をした。

 昭和が終わり平成が過ぎ令和となった。

 余市町公式ウエブは
「お婆さんと約束した再会はかないませんでした」
との一文を掲載している。

 会津に伝わる「十の掟」には「うそを言ふことはなりませぬ」との一文がある。
 二人の会津魂は、時々約束の地に返り、共に末裔を見守り続けていると信じている。

 再会を約束した地に植えた「オンコの木」は、駅からウィスキー工場に向かう侍小路に、今も佇む。
(本文ここまで)

 たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】
お題【ブーメラン発言道】に参加です。

 オリジナルの創作ではなく、余市町公式ウェブサイトに掲載されている記事へのオマージュです。

なので、余市町から駄目出しが入れば、記事を削除します。

 スマホからなので、取り急ぎアップしますが
#何を書いても最後は宣伝
 会津と言えば「会津ワイン黎明綺譚」


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