【駄文】猫のいる暮らし14
まずは、犯行現場の写真をご覧ください。
時間を1分、遡ります。
ギャッシャーン!
突然、食器を転がすような音が響きました。PCで新作原稿の入力をしていた私は手を止め、画面を閉じて猫部屋に向かいました。
扉を開けると脱兎のごとく、いや脱猫のごとく、足元を黒い影が通りすぎていきます。これまでみたことのない最速のスピードです。
階段を駆け下りる音が後から届きます。タタッタタタ タタタタタタン!
私は猫を追うことなく、まずは現場を確認し記録写真をとります。お判りいただけますでしょうか、手前の輪っかのような食器入れから、カリカリとミルクを入れた皿がオチ、ミルクが飛び散っています。チオの姿は確認できません。ナッツは素知らぬ顔で床のミルクを舐めようとしています。
(ここでナッツを叱ったら、どんな顔をするだろうか)
少しの悪戯心で信頼を損なうのは得策と言えませんので、私は軽くナッツをどかしつつ、床を綺麗にします。何も感じていない母が1階で
「どうしたの、一人で遊びに来たのー、降りるの早かったねー」
と頓珍漢なことをチオに話しているのが聞こえます。
急ぎ片づけをした後、逃げた猫の身柄を拘束し現場検証を行います。その際の動画がこちらです。
既に証拠が隠滅されていることに安心したのか、素知らぬ顔でご飯を要求しようと近づいた後、
「いや、それは流石に無理か」
と判断したようで、また逃げ出せるようにドア付近で待機しつつ、こちらの様子を伺います。叱られないことを「ヨシ」と捉えたようです。さらに動画を続けます。90秒ほどです。
ナッツがドア近くに来たところ、ドアから少し離れて毛づくろいを始めました。しかし、ナッツがドアに背を向けているのに対し、少し離れた位置からドアが開く機会を待っているようにも見えます。
ちなみに、今朝は「お正月だよ甘やかしスペシャル」として、カルカンをハーフではなく1袋ずつ、更に煮干し+かつお節を提供しています。昨夜のカリカリを良く食べていたので、ちょっと御褒美でもあります。また、カルカンハーフで撮影をした場合、おねだり攻撃を受ける可能性があるので、私の身を護るための処置でもあります。
夜ご飯の際にどうするか、少し考えものです。また、いずれにしても明日からは、朝に撮影する余裕は無い見込みですので、基本の「カリカリ+カルカンハーフ」に戻す予定です。
キャットタワーを増やしたので、運動量と食欲が増えたのかもしれませんが、栄養と私のお財布のためには、カリカリを主食としていきたいところです。私の主食と酒色を減らしてでも猫のご飯代は捻出するつもりですが、10年先を見据えて「贅沢は特別な日」を心がけたいと考えております。
なお、今回の事件は迷宮入りしそうな気配を見せておりますが、一つだけ彼等に伝えておこうと思います。
「犯猫は、この中にいる!」