海外におけるコロナに関連した人種差別
記事構成
①.書いた理由
②. 実際の経験
a自身の経験
b友人の経験
cニュース
③.自分の思うこと
(今記事を書いている隣の部屋でもすごい勢いの咳が聞こえています。)
今回自身に起きた出来事を文字に起こして共有している理由
①現在の状況下でも、見た目やエスニックグループを元に闇雲に差別することは間違っているということを示す。(今回は日本人も含まれている)
②今後新たなパンデミックが起こった場合などに、これを読んだ人が「マスクをつける」「手洗いうがい」などの自己管理の徹底に従事して、赤の他人にわざわざ嫌悪感を顕にしたり、罵ったりしないようにしてほしいから。
実際の差別体験
a.自身の経験
海外で初めて人種差別を受けました。
差別を受けたのはスコットランドの首都エジンバラからの帰宅道中のイングランド北部Northallerton駅。
ここで乗車してきた20代後半〜30代前後の白人の集団から人種差別をうけました。彼らの乗ってきたこの車両にはアジア人が僕達2人の日本人を含めて4人。乗車後、入り口付近に座っていた二人のアジア人を確認するとすぐに先頭にいた男がBe careful with those corona viruses(そこのコロナウイルス達に気をつけろよ)の一言。その後もひたすらアジア人への差別ジョークをあたかも彼女たちがその英語を理解していないかのような勢いで続けました。
車内には僕を含む4人のアジア人とサッカー観戦を終えた白人の親子のみでほとんど空席でしたが、その親子と僕たちが車両の真ん中あたりに座っていたので、彼らは僕らを間にして別れて座ることになりました。乗車後からコロナやアジア人差別の会話でもちきりの彼らは僕達の存在を意識しながら、
・Corona virus is behind you (コロナウイルスがすぐ後ろにいるぞ)
・Washy washy clean your hands(手をキレイキレイして)
・You are carrying my child don’t get close to them (僕の子供を授かっているのだから奴らに触れるなよ)
さらに残念であったのは通路を挟んで隣に座っていた親子が、数分前までは僕らに微笑みかけてたいたのに彼らに同調して笑っていたこと。
虫唾が走る思いでたまりませんでしたが、彼らは酒気を帯びた状態である上に、勢いからして何か発言しても火に油だと感じたので、ひたすら黙っていました。自由席であったので車両を変更をすることも可能でしたが、彼らが喜ぶだけであると考えて結局それから20分程度そのような会話を聞かせ続けられました。
この時のショックから、海外に留学、旅行している友人たちにコロナに関する差別体験の有無を聞くとかなりの人数があると答えました。
具体的には、64人が回答してくれて、40人が「ある」24人が「ない」と答えてくれました。(24人中15人は米国留学中)
b.友人達の経験
それぞれから聞いた体験談をまとめると、以下のようになりました。
@ロンドン 通りすがり、白人の初老に口を押さえられた。
@モロッコ ヘイコロナボーイとすれ違いざまに言われた。
@イタリア ヘイコロナ!小学生に袖元で口抑えられた
@イギリス 口抑えて変な目で見られた
@キューバ 飲食店入ったら近くの客が食べ終わる前に出て行かれてしまった。横通ったらあからさまに口で手を覆われた。コロナ!と言われた。
@クロアチア 中国人じゃないでしょ?と確認された。(日本人と答えたら優しく対応されたが)
@ロンドン 店員にお金渡したらウエットティッシュで小銭をつままれた。そのあとも手を拭かれた。
@チェコ お店入ろうとしたら追い出され、拒否された。マスクしている人が自分をみるとあからさまに口を抑えたり、嫌な顔をしてくる。逆にアジア人がマスクするとコロナだと決めつけられてしまう
@イタリア 嫌な顔、口覆われる
@ベルギー 口隠してくる人
@イタリア 中国人か確認される
@スウェーデン 酔った人に「君がコロナ持ってないことを願うよ」
@アメリカ コロナボーイ
@スペイン 夜中歩いてたらめちゃくちゃ言われた。祭りでも
@パリ 展示品触るなって言われた
@スイス 口を覆う
@アゼルバイジャン レストラン入店拒否
@コソボ パスポート見せたら販売拒否
@オーストラリア スーツケース持ってたらコロナ撒き散らすなって言われた
@インドネシア are you from corona?
@タイ 口覆われる
@リバプール お前のマスクはどこだ?
@マレーシア 小学校の教育支援のボランティアで先生に生徒から距離を置くように指示された
c. ニュース
僕の友人ではまだいませんが、ニュースではアジア人だからという理由で暴力を受けている人々も報道されています。
個人的に思うこと
事実、コロナによって死者や感染者がこれだけ世界中で続出している以上、人々が恐怖に駆られるのは当然なことであり、身を守るために感染リスクを下げるような行動をとることは当然です。
今回の件では、パンデミックという恐怖と、感染国の入出国制限の甘さや遅さが、このような差別行為に繋がったのもひとつの原因だと思います。
しかしながら、新型ウイルスがアジアの一部の地域から発生したからといってアジア人を見た目だけでジャッジして無闇に差別することは倫理的に間違っていることは明白です。そもそも、仮にその相手が実際にウイルスを保持していたとしても、彼らに嫌悪感を示したり、罵ったところでウイルスが消滅するわけでもありません。さらにに言えば、パンデミックになってここまで広がってしまった以上、人種に関わらず誰しもが病原菌を保持している可能性があります。
これだけ多様化した今の時代、差別行為がモラルに反しているということは、地域や教育環境に関わらず、誰しもが理解を共有している普遍的な最低限の教養です。現にエスニックグループやセクシャリティだけで差別する人々の割合は劇的に少なくなってきていると思います。それでも、差別したいという感情は人間の本能的から出てくるものであり、意識していなければどこかで出てきてしまいます。今回のような病気が絡んだ場合などは特にです。
今後新たなパンデミックが起こった場合なども、少なくともこれを読んだ人は他人に無闇に嫌悪感を示したり、罵ったりしないで欲しいと心から思います。まず、僕自身も気をつけます。
赤の他人に嫌悪感を顕にしたり、罵ってもなんの意味もありません。差別の気持ちが仮に心のどこかにあっても、「マスクをつける」「手洗いうがい」などの自己管理の徹底に従事すれば、パンデミック中でもそのような差別行為をする必要がなくなるはずです。
罵ったり嫌悪感を顕にしたところでポジティブな変化は何も生じないから。
予防の例↓
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