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OASISとかいうロックスターのファッキン再結成に寄せて

鳥のヒナは生まれて初めて見たものを親と思い、男の子は中学生のときに初めて見たロックスターを一生のロックスターだと思ってついていくという習性があります。私にとってのそれが邦楽でいえばエレファントカシマシ、洋楽でいえばOASISです。

リアム・ギャラガー、ノエル・ギャラガーという2人の眉毛兄弟による伝説のバンド。マリファナを紅茶感覚でやる破天荒な言動・行動と、ゴリゴリのビートルズ信仰によって生まれた稀代の名曲の数々で、めちゃくちゃな勢いでスターに成りあがりました。そんでめちゃくちゃな兄弟喧嘩をして解散しました。近年のSNSでは「なんか暴言がたまにバズる人」としても知られているかもしれない。

こういうの

曲を書いているのは基本的に兄眉毛でギター(たまにメインボーカル)のノエルなのですが、少年の僕は弟眉毛でボーカルのリアムに衝撃を受けました。声、立ち振る舞い、言動、カリスマ性……全てがロックの反抗の精神を象徴するような人物で、僕もリアムを知ったその日から歩き方が少しガニ股になりました。

オアシスは恐ろしく早熟なバンドでもあり、1st、2ndアルバムおよびB面集「ザ・マスタープラン」までに代表曲の9割が集約されています。とりあえずこれだけ聴けばいいので新規に優しいバンドとも言える。その後はリアムの声がどんどんゲロ声になっていくなどいわゆる劣化が激しく、ファンからもわりとボロクソ言われていたりします。ギャラガー兄弟が誰よりも口悪いのでしょうがない。

ただ僕が聞き始めたのはちょうど4枚目の「Standing on the Shoulder of Giants」というアルバムが出たころで、その時期のリアムがむちゃ好きだったりします。酒焼けした声も間奏で暇そうにタンバリン振ってるとこも全部好き。見た目も闇のジョン・レノン感がある。初めて買ったライブDVDもこれでした。

ロックンロールというのが単なる音楽のジャンルではなく、アティチュードであるということを直接的に認識したのが僕の場合はオアシスでした(またはエレカシの「ガストロンジャー」)。この原体験の衝撃というのは生き物にとって抗いがたく、その後もたくさんの素晴らしいロックを見聞きしましたが、僕のこの人生においては完全にオアシスが刷り込まれてしまっており、2度とあれと同じ体験をすることはできないのだと思います。

そんなオアシスがなんか16年ぶりに再結成するらしい。喧嘩してマジギレして解散して、その後もずっとお互いの文句をネチネチ言い続けてたやつらが。そもそも全盛期でも平気で二日酔いでライブ出たり途中で帰っちゃったりしてたようなやつらが、今さらのこのこ帰ってきてどんなライブをするというのでしょうか。

ファンはみんな「どうせ喧嘩して中止になる」と言っている

それでも。もしも日本に来てライブでもするというのなら、はっきり言ってクソ嬉しいです。正直もういい思い出としてずっと心の中にしまっておきたいんだけどやるって言うなら見ちゃうよ。そんで全盛期には遠く及ばないクソみたいなパフォーマンスを見せられたら、「ふざけんな」ってキレながら感動でちょっと泣いてしまうかもしれない。

僕も老いたし眉毛たちはもっと老いたんだなと思う。27歳で伝説的に死ねなかった僕たちは、これからの長き余生を醜く老いさばらえていかなければならない。ロックンロールも多分もう味方ではないだろう。現実とか人生ってまあそういうものだ。

そんなときにクソジジイのリアムが出てきて、顔だけは自信満々に「Live Forever」とか歌うんだぜ。その夜だけはやっぱりオアシスが僕のロックンロールスターなんだろうと思うよ。

以下、マシュマロ返信です。一部ご要望があったのでそこまで無料公開にしてます。


過去のマシュマロ返信記事をカテゴリー分けしてくれたら嬉しい(→しました)

僕もこのへんの運用どうしようか迷ったまま1年以上経ってしまったんですが、この機会にマシュマロ返信のある記事をまとめたマガジンを作りました。マシュマロの内容は結局記事を開かないとわかんないので恐縮ですが、一応全て無料部分の目次でマシュマロの内容がわかるようになっているはずです。

余談ですが過去の記事を見てほしいからマシュマロを探しにくくしてるとかは全然なく、むしろ僕も過去の内容を参照したいときに「どこだっけ……」ってなって普通に自分で困ってます。純粋な整理整頓の下手さによるものです。日記回とマシュマロ回答をくっつけようとか、マシュマロだけ別記事にしようかなとか、色々考えつつ定まらないままここまできてしまいました。今後また改善していきます。

たろちんの音楽の趣味が好きな者です。最近聞いている音楽があれば教えて下さい!

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