見出し画像

大人の少年漫画論

ご機嫌麗しゅう。
たろちゃん組と申します。

現在、ぼくはYouTubeチャンネル
シネマンガブラザーズのリーダーとして
日夜、【漫画あるある】を
掲載させていただいています。

物心着いた頃からたくさんの漫画や
映画に影響を受け育ち、幸せなことに
その思いのありったけを
毎日、動画にぶつけさせて頂いてます😌

そんなぼくが【少年漫画あるある】を
作る上で大切にしていることがあります。

それは主人公(少年)と敵(大人)の
関係性をハッキリと映し出すことです。

皆さんは〝少年漫画の主人公〟
と聞いてどんな雰囲気をイメージしますか?

ぼくは〝夢〟です。

ぼくが読んできた世代の
少年漫画の主人公は
夢や目標に向かって自分を信じ
仲間を信じ、強く自分の信念を貫き通すー
まさしく友情・努力・勝利がテーマの
主人公像そのものでした。
この三原則こそが王道と言われる
所以であり、人々が少年漫画に魅せられる
要因なのではないでしょうか。

主人公たちの生き方や行動哲学は
力強く、格好良く、
子どもながらに憧れたものです。
しかし、少年漫画とは
何も子どもだけが読むものでなく
大人にこそ少年漫画を読んでほしい、
最近ぼくはそう思うようになりました。

こう思うようになったのにも理由があります。

ぼくは毎日漫画を読んでいます。
小学生の頃から27に至るまで
漫画から片時も離れた時はありません。
(浪人時代ですらジャンプは欠かさず読んでた)
そこに浮かび上がる、ある共通点が

「あれ?待てよ・・・もしかすると
敵の言っていることの方が
理にかなってないか・・・?」
ということです。

いやいやお前さっき主人公に
憧れてる言うてたやんけ
と思っているそこのあなた、
よくよく考えてみてください。

〝目的遂行〟

主人公で言えば〝夢〟
敵組織で言えば〝野望〟とします。

夢を叶えるために
主人公たちのグループは
〝仲間〟で行動します
仲間とは利益目的で集まったわけではなく
お互いに惹かれあって仲間になったのです。
単に腕っぷしが強いから
(現代で言う仕事ができるから)
仲間になる、というわけではありません。
心が通じたから仲間になるのです。
そんなチームなもんで、
もちろん仲間内には戦闘に不向きな
弱いキャラクターもいて
個々人の能力の差に開きはあります。
それでも一人一殺の重大局面では
持ち前の〝信じる〟気持ちで
全員が一致団結し、重大な局面を乗り切ります。
時に、自己犠牲も厭わず、
自分を信じ、仲間を信じることで
さらに進化したりして、
絶体絶命のピンチを切り抜けるのです。

一方、野望を達成するために
敵はだいたい〝組織〟で戦います。
敵組織のボスは部下・子分達を利用します。
仕事ができるやつは優遇され
できないやつは即クビ(弱いやつは殺される)
徹底的に効率を重視します。
そこに〝友情〟といった関係は
むしろお荷物です。
究極の結果主義だと言えます。

主人公(少年)と敵(大人)では
目的達成の過程がまるで違うのです。
主人公(少年)たちは損得で動きません。
敵(大人)は損得で動きます。
その方が結果は出しやすいからでしょう笑

でも、それって現代の仕事も
同じじゃないですか。
損を減らし、得を倍にする。
利益がないと生きていけません。
合理的でないと会社として機能しませんし。
需要があるから利用し、利用される。
必要とされなければ
いらないわけですし・・・。

つまるところ、大人になるにつれて
少年漫画の主人公たちの
キラキラした言葉や行動は理想論に過ぎず、
悪役たちのセリフや行動の方が
かえって現実的と言うか
この世の本質にも思えてくるのです。
でもそこが少年漫画の〝ミソ〟
なんじゃないかなと
ぼくは思うわけです!!!!

ここで問います。
では、なぜそんなぼくらは主人公たちに
魅せられるのでしょうか。

それは〝理想〟に生きる
主人公(少年)たちが
現実的な敵(大人)を
打ち砕いてくれるからこそ
気持ち良く、痛快で、
人々はその姿に感動するのでは
ないでしょうか。

かつてはぼくたちも主人公と同じでした。
夢や希望に生き、仲間を信頼し
今日も明日も戦う少年でした。
しかし、現実は綺麗事だけでは
まかり通らないのもこれがまた事実。
どこかで折り合いをつけて
できることとできないことの
区別をつけてしまうのです。

そう。ぼくらはいつの間にか
敵(大人)になってしまったんです。
かつては誰もが主人公(少年)でした。

そして本当は皆、その主人公(自分)が
大好きなんです。

本当は知ってるんです。
主人公のような生き方の方が格好良いことを。
でも理想論だけで生きていけるほど
世の中も甘くありません。

それなのに主人公は魅せてくれます。
「オレならできる!」と。そして、
ぼくらの意識に潜在的に訴えてきます。
「思い出せッ!忘れるな!オレはお前だ!」と。

仲間を信じ、自分の信念のもと
生きる主人公(少年)に自分を重ね、
敵(大人)=現実社会をやっつけてくれる。

ぼくらは読んでいて
主人公に期待しているんです
こいつなら勝ってくれると。
いや、こいつに勝って欲しいと。
そうして敵を倒したとき、
勝利の気持ちよさを
主人公たちと一緒に共有するのです。

その瞬間、ぼくらは
友情・努力・勝利
そのテーマの美しさを
叩きつけられます・・・!

・・・嗚呼、なんて素晴らしいんだ!
少年漫画!!!

こうしてぼくたちはその主人公たちに
自分を重ね合わせ、
カタルシスを得ていくのです。
そうです。これは精神浄化、
非日常から受ける気持ちの
リセット体験なのです。
この感覚こそ人々が漫画にハマるサイクルだと
誠に勝手ながら結論づけました笑
(かなり偏向なのでお気になさらず)

もし現実ばかり見てるそこの大人がいたら
騙されたと思って少年漫画読んでみてネ。

すいません少し熱くなって
長くなってしまいましたが
結論を言うと、

要はぼくの思う〝少年漫画〟とは
主人公の思考は少年。敵の思考は大人。
その少年が大人を打ち破る痛快さを
伝えたい!ということなんです。はい。

子どもには夢いっぱいの未来を。
大人にはかつての純粋さを。

そのために今日も台本を練ります。

みんなが、そしてぼく自身が
主人公のように生きれますように。

たろちゃん組

頂きましたサポートは、YouTube上の制作活動費用に還元させていただきます。よろしければサポートいただけると嬉しいです!☺️