傷だらけの血女
その女の子は傷がとても多い。けれどその女の子は笑っている。
その女の子は肌が弱い。けれどその女の子は笑っている。
その女の子は尖ったものが好き。けれどその女の子は傷つきやすい。
その女の子はすぐに噛み付く。けれどその女の子は傷つきやすい。
絆創膏なんて何枚あっても足りない。
心に絆創膏を何枚貼っても心は薄ら笑いを止めない。
その薄ら笑いがやがて自分を苦しめることになるのにその女の子は薄ら笑いを辞めない。
辞められない。
人間に血が流れるように。
君は心の奥底で刃物を振り回している。
心の内面から血を流すことを決して辞めることは無い。
苦しさが快感になる病弱な君の体は今日も血が巡ってる。
君はきっとどこかで血の巡りを体感して今日も薄笑いをする。
口から血を流しながら薄笑いをしてる。
君はきっと願う。
「口から流れる血を誰かに止めて欲しい」と。
君は待つ。
誰かのキスを。