短夜に夏を編む
その夜はとても短かった。
けれどその夜はその星にとってはとても長かった。
寂しい夜も苦しい夜もその夏の夜は短いようで長かった。
その夏の夜に浮かぶ光はとても綺麗なのにそこには色んな感情が混ざってて少し霞んで見える。
お互い手には届かない3つの光は線を結ぶことはあるのだろうか。
それともこの3つの光は結ばれないまま夏を終えるのだろうか。
それは誰にもわからない。
ただ僕が思うのは。
夏は欲張り。
選択過程でいつも夏は終わってしまう。
ああ、きっと今日もどこかで蝉が死んでいる。
蝉は死ぬ間際に泣き続ける。
もしかしたら夏に浮かぶ3つの星も
あの世界でセミが鳴いている
涙の光かもしれない。
恋が報われなかったと泣く
蝉の涙かもしれない。