デジタル簡易無線の導入(1)

先日、勢いで第4級アマチュア無線技士(通称:4アマ)の免許を取得したが、当面はアマチュア無線機を使う予定がない。当初はレジャー中に別々に行動している友人と連絡を取る際に使いたいと思っていたが、そもそも友人たちは4アマの免許を持っていない。自分だけが免許を持っていても意味がないのだ。今のところ、知らない誰かと交信したいというモチベーションもない。

レジャーで無線機が使えたら便利なのは間違いない。スキー場なんかで別々に行動している友人に連絡を取るにも、いちいちグローブを外して、スマホを操作するのが面倒だと思っていた。無線機ならボタン一つ押すだけでいい。だからどうにかして無線機を導入する方法を調べてみることにした。

無線の免許がなくても使えて、出力が一番大きいのは「デジタル簡易無線」(通称:デジ簡、DCR)であることが分かった。5Wまで出力できるので、場所によっては数十km先の相手とも更新ができるらしい。無線機の登録申請は必要だが、手続きさえしてしまえば、自分の持っている無線機を相手に貸して使わせることができる。

とりあえず、デジ簡の無線機を入手することにした。当然、無線機の種類は豊富なので、どれを選ぶべきか迷う。法律上5Wまで出力できることになっているが、5W出力できる機種はサイズが大きくなるため、あえて出力を抑えてコンパクトにしている機種もある(しかも安い)。

今まで無線機を使ったことがないので、どのくらい出力があればいいのかわからない。電波の飛びは出力よりもアンテナの性能に左右されると言われているが、交信できなかったとき、実は5Wなら届いたんじゃないかと考えてしまいそうだ。そう考えると5W出力の機種を入手する方が良いのだろう。

自分だけ持っていても仕方ないので、貸す用として少なくとも、もう1台入手しないといけない。5W出力の機種は定価だと5万円台だが、実勢価格は3万円前後だ。それでも2台買うことを考えると、もう少し安くならないかと考える。そこで、1台は自分が使う用で新品、もう1台は貸す用または予備用という扱いで中古品を購入することにした。

まずは1台目。できる限り安く手に入れたいという思いでヤフオクをチェックしてみる。するとICOMの最新機種IC-DPR7Sの新品が出品されていた。幸い、入札する人は他に誰もいなかったようで、最低価格で落札できた。現在、支払いを済ませて商品が到着するのを待っているところである。

2台目の中古品はいろいろなサイトをチェックしているものの、出品数が少ないようだ。デジタル簡易無線で検索してみると、今回入手したい登録局(3R)タイプではなく免許局(3B)タイプがよく引っかかる。あとは出力が小さいものだったり、4台以上のまとめ販売だったり、丁度いいものがなかなか見つからない。引き続きチェックする。

無線機を使用する前には、総合通信局に登録申請をしなければならない。今回は2台以上の運用を計画しているので、包括登録というものをやることにした。包括登録は手元に無線機がなくても申請できる(「私、これからデジ簡使います」っていうエントリーのようなもの)。登録完了後なら、無線機を使い始めてから15日以内に開設届を出せばいいらしい。ということで、いつ無線機が手元に届いてもいいように、包括登録の申請書類を作って提出することにした。

申請書類は総務省のウェブページからダウンロードできた。しかし、どの書類が必要なのか、しばらくわからず困った。調べたところ、包括申請の場合、

(1)無線局の包括登録(包括再登録)申請書

(2)登録の申請に添付する書類の様式

の2種類の書類を作ればいいらしい。

必要な書類が分かったところで、次はどう記入したら良いのか、わからず困った。総務省のページには記入例はなく、記載要領だけ記されていた。再び調べたところ、関東総合通信局のページで記入例を見つけたので、なんとか埋めた。あと、総合通信局ごとに微妙にフォーマットが違うようだ。おそらくどこのフォーマットを使って申請しても受理はされるのだろうけど、なんか気持ちが悪い。ただでさえわかりにくいのに拍車をかけられている気がする。全国でフォーマットくらいあわせてほしいものだ。このあたり、無線機を購入すると同封されている申請書類を使えばよかったのかもしれない(おそらく記入例も同封されているだろうし)。


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