脈拍がはやい

 脈拍がはやいことを実は中学一年生の頃から気にしている。

 そもそもなんで気になり始めたのか、それは部活で踏み台昇降運動というものを頻繁にやっていたことにある。踏み台昇降運動はなぜか校歌を歌いながらやるんだけど、校歌をちゃんと、フルで、三番まで歌ってその間歌に合わせて50センチくらいの高さの踏み台を昇り降りするわけで、でも問題はそこからで、三番まで歌い終えたらみんなが一斉に踏み台の上に腰かけ、手首をつかんで脈拍を数え始めるのです。

 副部長が一分経ちましたと言ったらそこで終了です。
先生はいる時といない時があってその時はたまたまいて、脈拍数100以下だった人、と聞きます。そしたら半分くらいは手が挙がっていて私は驚愕してしまいました。しかも手を挙げていた友達に聞いたら80ちょいだったとか言うのでこいつは本当に昇降したかとたしかに私の隣でしていましたけど疑いました。

 私の脈拍数は146でした。
この結果だって世界中とかそういう規模で見たらちょっとはやいかなくらいなのかもしれませんけど私はとにかく焦りました。みんなの半分くらいの寿命しかないかもしれない。医学的な知識が皆無な私はすぐにそういう思考回路に陥ります。

 運動していなくても寝そべっているだけでも80くらいはあったからやっぱり早死にするのかとそればっかり考えて踏み台昇降運動の時間は自分の余命はみんなの半分くらいだよと言われているようなそんな気分で校歌を熱唱です。

#エッセイ #みたいな #悩み #脈拍

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